[結]ここからみんなの渋谷問題を興す|連載『「みんなの渋谷問題」会議』 ≪横にスクロールしてお読みください≫ なぜ渋谷問題なのか 百年に一度の巨大大都市開発と言われる渋谷再開発をもっと身近に、そして、もっと当事者意識を持って広く議論したい、とする意図で学芸出版社ウェブサイト「まち座」から真壁智治・北山恒・太田佳代子の三名に依る「みんなの渋谷問題」会議として議論の為のベ…続きを読む 2024年5月22日 / 最終更新日時 : 2024年5月13日 学芸出版社 「みんなの渋谷問題」会議
広場という名の施設 – 太田佳代子「渋谷再開発で語られないこと」(第3回)|連載『「みんなの渋谷問題」会議』 ≪横にスクロールしてお読みください≫ 再開発で生まれる都市の余白 再開発によって渋谷川は復活した。この川をまたぐ稲荷橋は拡張され、オープンスペースができた。渋谷ストリームの玄関となる大きな穴は、稲荷広場と呼ばれるこのオープンスペースに向かって開き、大階段によって人々を2階のメインストリートへ、そし…続きを読む 2024年5月1日 / 最終更新日時 : 2024年4月22日 学芸出版社 「みんなの渋谷問題」会議
再開発の未開拓エリア – 太田佳代子「渋谷再開発で語られないこと」(第2回)|連載『「みんなの渋谷問題」会議』 ≪横にスクロールしてお読みください≫ 公益性の測り方 規制緩和と引き換えに公益がオファーされた都市再生特区の再開発。そこでは、あらゆる人々に開かれた、インクルーシブな場所が作られているかどうか、公益の中身を検証し議論する必要がある。いまのところ、規制緩和を決めるプロセスを公開して公に議論するシステ…続きを読む 2024年4月11日 / 最終更新日時 : 2024年4月11日 学芸出版社 「みんなの渋谷問題」会議
都市空間をめぐる公と民のトレード – 太田佳代子「渋谷再開発で語られないこと」(第1回)|連載『「みんなの渋谷問題」会議』 ≪横にスクロールしてお読みください≫ 「百年に一度の再開発」の自己矛盾 「百年に一度と言われる」はいまや渋谷駅周辺再開発の枕詞である。どのテレビ局も渋谷の再開発と言えばこのフレーズを頭に乗せているが、これが再開発事業者の作り出したコピーだったとすれば、日本の都市そのものが、もはやどっぷりマーケティ…続きを読む 2024年3月14日 / 最終更新日時 : 2024年4月11日 学芸出版社 「みんなの渋谷問題」会議
資本に操られた渋谷に何が残るか – 北山恒「渋谷問題という起点」(第3回)|連載『「みんなの渋谷問題」会議』 ≪横にスクロールしてお読みください≫ 通勤電車がつくる日常生活 パリの大改造が終了した翌年、1871年に起きたシカゴ大火災を契機として、新しい都市構造が世界に登場する。それは都市を支配する新しい権力=資本主義という社会システムがつくる都市である。「完全な土地の私有制度と、高度に自由な市場経済」とい…続きを読む 2023年11月27日 / 最終更新日時 : 2024年3月4日 学芸出版社 「みんなの渋谷問題」会議
用意された“公共性”を纏う都市空間の行方 – 北山恒「渋谷問題という起点」(第2回)|連載『「みんなの渋谷問題」会議』 ≪横にスクロールしてお読みください≫ 17年間のパリ大改造! 東京は実経済の沈滞とは無関係に、何故か巨大開発工事の熱狂のなかにあるが、19世紀の半ばのパリも同じような開発工事の熱狂のなかにあった。オスマンのパリ大改造である。1848年の二月革命直後に書かれた『革命が不可能になる新しいパリの計画』の…続きを読む 2023年11月20日 / 最終更新日時 : 2024年3月4日 学芸出版社 「みんなの渋谷問題」会議
“意図されない隠蔽”としての巨大再開発 – 北山恒「渋谷問題という起点」(第1回)|連載『「みんなの渋谷問題」会議』 ≪横にスクロールしてお読みください≫ タガが外された資本 都市という空間システムはヨーロッパ文明がつくったものである。この空間システムは管理する強大な権力が必要である。かつては王権などの個人支配であったものが、現代では民主的な支配となる。行政が民主的な支配に基づき市民が集合する生活を保障しようとす…続きを読む 2023年11月13日 / 最終更新日時 : 2024年3月4日 学芸出版社 「みんなの渋谷問題」会議
みんなの「渋谷問題」への視点 – 真壁智治「臨場」から窺う渋谷問題への気付き(第36回)|連載『「みんなの渋谷問題」会議』 ≪横にスクロールしてお読みください≫ みんなの「渋谷問題」への視点 やはり、「渋谷問題」の中核は、渋谷再開発が他に与える影響を精査し、推量することであるべきだろう。 こうした再開発のやり方・進め方を俎上に載せることは、他への影響も含め「渋谷問題」の必至の吟味とならなければならないのです。 以前…続きを読む 2023年9月7日 / 最終更新日時 : 2024年3月4日 学芸出版社 「みんなの渋谷問題」会議
広大に開かれるスリバチ底部 – 真壁智治「臨場」から窺う渋谷問題への気付き(第35回)|連載『「みんなの渋谷問題」会議』 ≪横にスクロールしてお読みください≫ 広大に開かれるスリバチ底部 スリバチ地勢底部の拡がりの様が再開発工事開始以前とは比べようもなく広大に映るようになってきた。このスペクタルを、実は私は待ち望んでいたのだった。 なによりも、JR渋谷駅東口と「ヒカリエ」との間の広大な「抜け空間」が、その印象の要因…続きを読む 2023年9月6日 / 最終更新日時 : 2024年3月4日 学芸出版社 「みんなの渋谷問題」会議
骨格が鮮明になってきた施設群 – 真壁智治「臨場」から窺う渋谷問題への気付き(第34回)|連載『「みんなの渋谷問題」会議』 ≪横にスクロールしてお読みください≫ 骨格が鮮明になってきた施設群 公式サイトshibuya sakura stage 渋谷サクラステージを見かける(二〇二三年四月)。 そこで初めて、桜丘口地区再開発再開発施設名称を知ることになった。 それが「shibuya sakura stage」とあり(…続きを読む 2023年9月5日 / 最終更新日時 : 2024年3月4日 学芸出版社 「みんなの渋谷問題」会議
光景の臨界 – 真壁智治「臨場」から窺う渋谷問題への気付き(第33回)|連載『「みんなの渋谷問題」会議』 ≪横にスクロールしてお読みください≫ 光景の臨界 都市の光景の記憶の像は、ボンヤリとしたシルエットと共にヴォリュームが重なり、周囲(環境)との相対的なバランスの体制化として定着される。 記憶の対象フィールドを構成する視覚要素がシルエットとヴォリュームという上位的な抽象化からまずは整理され、それら…続きを読む 2023年9月4日 / 最終更新日時 : 2024年3月4日 学芸出版社 「みんなの渋谷問題」会議
施設低層部の様態 – 真壁智治「臨場」から窺う渋谷問題への気付き(第32回)|連載『「みんなの渋谷問題」会議』 ≪横にスクロールしてお読みください≫ 施設低層部の様態 桜丘口地区再開発ではその固有の背景からなる分棟型施設建設の故か、これまで体験してきたどの劇場型工事ともそのニュアンスが少し異なる、と感じている。 顕著な特徴は、各施設(三棟)の工事が進行するにつれ、場内でダイナミックに、同時進行的に劇場型工…続きを読む 2023年9月1日 / 最終更新日時 : 2024年3月4日 学芸出版社 「みんなの渋谷問題」会議
光景のゲシュタルト – 真壁智治「臨場」から窺う渋谷問題への気付き(第31回)|連載『「みんなの渋谷問題」会議』 ≪横にスクロールしてお読みください≫ 光景のゲシュタルト JR渋谷駅ホーム上空がいつの間にかすっかり建設工事モードの最中なのにハッと気付く。 この工事は駅更新の為にこれまで見て来た「もう一つの時間」に依る密やかで、静かな工事進行であったものだが、ここまで様態・様相が様替りすると、ホーム自体が新た…続きを読む 2023年8月31日 / 最終更新日時 : 2024年3月4日 学芸出版社 「みんなの渋谷問題」会議
都市の有益な公益性 – 真壁智治「臨場」から窺う渋谷問題への気付き(第30回)|連載『「みんなの渋谷問題」会議』 ≪横にスクロールしてお読みください≫ 都市の有益な公益性 『臨場 渋谷再開発工事現場』(真壁智治著、平凡社、二〇二〇年)を「渋谷問題」への狼煙としなければ、と想ってきた。 ここでの「渋谷問題」とはどの様に捉えられるべきものなのか。まずは渋谷再開発の事業そのもののしくみを精査すること、次いで再開発…続きを読む 2023年8月30日 / 最終更新日時 : 2024年3月4日 学芸出版社 「みんなの渋谷問題」会議
再開発基礎工事が現すもの – 真壁智治「臨場」から窺う渋谷問題への気付き(第29回)|連載『「みんなの渋谷問題」会議』 ≪横にスクロールしてお読みください≫ 再開発基礎工事が現すもの 最後に少し、桜丘口地区再開発工事現場の定点観測から「渋谷問題」として気懸りな課題を挙げてみたい。 まず、定点観測の主題となっていた計画の輪郭に大地を合わせる地盤面整備工事の様態からは、常に再開発とは一体なにか、という問いを絶えず突き…続きを読む 2023年8月29日 / 最終更新日時 : 2024年3月4日 学芸出版社 「みんなの渋谷問題」会議
豊かな虚ろ – 真壁智治「臨場」から窺う渋谷問題への気付き(第28回)|連載『「みんなの渋谷問題」会議』 ≪横にスクロールしてお読みください≫ 豊かな虚ろ ハチ公改札を出て、宮益坂へ向う。 その先に新設された天井の低い躯体を潜ると、一気に目の前に広大な高い空を持つヴォイド空間が広がる。 今まで見慣れていた光景と少し異質な気配が感じとれた。 これまで在った工作物も撤去され、見通しの利くヴォイド空間…続きを読む 2023年8月15日 / 最終更新日時 : 2024年3月4日 学芸出版社 「みんなの渋谷問題」会議
「接続」から見えてくるもの – 真壁智治「臨場」から窺う渋谷問題への気付き(第27回)|連載『「みんなの渋谷問題」会議』 ≪横にスクロールしてお読みください≫ 「接続」から見えてくるもの 二〇二二年の時点で、渋谷再開発完了予定二〇二七年まであと五年余り。 この段階に至ると、個々の工事進行も気に掛かるが、それ以上に気になるのは、全体としての渋谷再開発がどの様な開発施設間での思惑や野心・構想が働いて、意図としての関係性…続きを読む 2023年8月14日 / 最終更新日時 : 2024年3月4日 学芸出版社 「みんなの渋谷問題」会議
新装「パルコ」が示す「渋谷問題」 – 真壁智治「臨場」から窺う渋谷問題への気付き(第24回)|連載『「みんなの渋谷問題」会議』 ≪横にスクロールしてお読みください≫ 新装「パルコ」が示す「渋谷問題」 これまで渋谷再開発の動向に対峙しようと進行する工事現場を臨場して来たが、私の脳裏から常に離れることなく、抱いて来た懸念があります。 果して、この再開発が本当に都市生活文化を豊かに生みだしうるのだろうか、一体「エンターテインメント…続きを読む 2023年8月11日 / 最終更新日時 : 2024年3月4日 学芸出版社 「みんなの渋谷問題」会議
対比的な場所 – 真壁智治「臨場」から窺う渋谷問題への気付き(第25回)|連載『「みんなの渋谷問題」会議』 ≪横にスクロールしてお読みください≫ 対比的な場所 都市の魅力を生むものに場所の対比的なコンテンツがある。対のコンテンツとして把握されるもので、様相としての表と裏、明と暗、良場所と悪場所などがそれで、その対比のコントラストが強ければ強い程、都市の魅力が深まり、謎めく。 この対比的な様相は互いにア…続きを読む 2023年8月10日 / 最終更新日時 : 2024年3月4日 学芸出版社 「みんなの渋谷問題」会議
「スカイウェイ」の拡張解釈 – 真壁智治「臨場」から窺う渋谷問題への気付き(第24回)|連載『「みんなの渋谷問題」会議』 ≪横にスクロールしてお読みください≫ 「スカイウェイ」の拡張解釈 渋谷駅周辺の地勢の特性から起因するのか、とにかく渋谷再開発では実に多くの「スカイウェイ」が公共貢献として「快適な移動」の大義の基に建設されようとしている。 背景には当該地区には多くの開発事業者が官と民に渡って参画し、その上、都市再生…続きを読む 2023年8月9日 / 最終更新日時 : 2024年3月4日 学芸出版社 「みんなの渋谷問題」会議
工事を開く – 真壁智治「臨場」から窺う渋谷問題への気付き(第23回)|連載『「みんなの渋谷問題」会議』 ≪横にスクロールしてお読みください≫ 工事を開く これまでも渋谷再開発では前以ての工事情報公開はなく、過半が直前の工事概要のお知らせ、告示対応のレベルであった(少し増しなのがJRの対応)。 開発計画(上位計画)そのものの情報公開もさることながら、日々進行する工事計画もキチンと事前に公に伝えられる…続きを読む 2023年7月31日 / 最終更新日時 : 2024年3月4日 学芸出版社 「みんなの渋谷問題」会議
渋谷のいごこちを問う – 真壁智治「臨場」から窺う渋谷問題への気付き(第22回)|連載『「みんなの渋谷問題」会議』 ≪横にスクロールしてお読みください≫ 渋谷のいごこちを問う 渋谷の「いごこち」が再開発の進展と共に、工事開始以前と大分変ってきたことは間違いないだろう。その兆候を探ってゆくことも臨場の重要なミッションの一つになってくる。 本来は渋谷のいごこちを皆で日常的に検証し続けてゆくことが「渋谷問題」の入口…続きを読む 2023年7月28日 / 最終更新日時 : 2024年3月4日 学芸出版社 「みんなの渋谷問題」会議
「ヒカリエデッキ」が示すもの – 真壁智治「臨場」から窺う渋谷問題への気付き(第21回)|連載『「みんなの渋谷問題」会議』 ≪横にスクロールしてお読みください≫ 「ヒカリエデッキ」が示すもの 「ヒカリエデッキ」が二〇二一年七月コロナ禍の最中に竣工した。 竣工して間がないのか人影は全く少ない。その場所に人びとがどの様に関わって良いのか戸惑っているようにも想える。 なによりも渋谷再開発の目玉の一つである「マークシティ」…続きを読む 2023年7月27日 / 最終更新日時 : 2024年3月4日 学芸出版社 「みんなの渋谷問題」会議
パンデミックの襲来 – 真壁智治「臨場」から窺う渋谷問題への気付き(第20回)|連載『「みんなの渋谷問題」会議』 ≪横にスクロールしてお読みください≫ パンデミックの襲来 渋谷再開発工事現場の臨場で思いも掛けない事態が突然訪れた。 それは桜丘口地区の工事現場から人影が掻き消え、全く工事が動かなくなったのだ。 工事の進捗は凍りつくように止まり、時が止まった眺めを生んでいた。 新型コロナウイルス感染が地球規…続きを読む 2023年7月26日 / 最終更新日時 : 2024年3月4日 学芸出版社 「みんなの渋谷問題」会議
渋谷の歩き方が変わる – 真壁智治「臨場」から窺う渋谷問題への気付き(第19回)|連載『「みんなの渋谷問題」会議』 ≪横にスクロールしてお読みください≫ 渋谷の歩き方が変わる 二〇二〇東京オリンピック・パラリンピックを経過した東京の街の歩行感覚が微妙に変ったことに皆さんはお気付きだろうか。 特に交差点で直交する四点の収まりが横断歩行の際、とても滑らかに渡れるのです。 車道と歩道とを仕切っていた縁石が路面と一…続きを読む 2023年7月25日 / 最終更新日時 : 2024年3月4日 学芸出版社 「みんなの渋谷問題」会議
地勢の均し – 真壁智治「臨場」から窺う渋谷問題への気付き(第18回)|連載『「みんなの渋谷問題」会議』 ≪横にスクロールしてお読みください≫ 地勢の均し 大規模な再開発で物理的に壊されるものは既存の建物だけではない。建物を解体すると同時に細かく区分化されていた敷地のそれぞれの地勢も大きな区画に再編・整理され、整地されて微地勢がすっかり消失してしまうのである。地勢も取り壊されてゆく。 渋谷再開発では特…続きを読む 2023年7月24日 / 最終更新日時 : 2024年3月4日 学芸出版社 「みんなの渋谷問題」会議
上方からと下方からの視点 – 真壁智治「臨場」から窺う渋谷問題への気付き(第17回)|連載『「みんなの渋谷問題」会議』 ≪横にスクロールしてお読みください≫ 上方からと下方からの視点 渋谷再開発工事は劇場型工事である、としてきた。 私たちも劇中工事にアクターとして巻き込まれもしていて、私たちの目前で工事が進行し、事態が更新され場面が次々に変ってゆく。 実はそこで視えるものと、視えないものが存在することが次第に分って…続きを読む 2023年7月21日 / 最終更新日時 : 2024年3月4日 学芸出版社 「みんなの渋谷問題」会議
土地からの離脱 – 真壁智治「臨場」から窺う渋谷問題への気付き(第16回)|連載『「みんなの渋谷問題」会議』 ≪横にスクロールしてお読みください≫ 土地からの離脱 桜丘口地区建設工事もいよいよ地上階から上方へと躯体の建て方が始まった。 建ち上がりだすや、既に先行して建設されていた「薄い壁」は先端棟と表記される。 本体工事との施設識別の為であろう。 ここにも桜丘口地区開発の複雑さが窺え、さしずめここは本体棟…続きを読む 2023年7月20日 / 最終更新日時 : 2024年3月4日 学芸出版社 「みんなの渋谷問題」会議
メガスケール・シンドローム – 真壁智治「臨場」から窺う渋谷問題への気付き(第15回)|連載『「みんなの渋谷問題」会議』 ≪横にスクロールしてお読みください≫ メガスケール・シンドローム 渋谷再開発は一気に渋谷駅周辺をメガスケールで覆い尽くし、その一極化を体現し始めている。渋谷変貌の最大のものがそれだ。従って、このメガスケールの存在こそは渋谷再開発が「欲望の資本主義」の便法そのもの、との証左にもなろうか。 私たちは…続きを読む 2023年7月19日 / 最終更新日時 : 2024年3月4日 学芸出版社 「みんなの渋谷問題」会議
公共性とデザイン – 真壁智治「臨場」から窺う渋谷問題への気付き(第14回)|連載『「みんなの渋谷問題」会議』 ≪横にスクロールしてお読みください≫ 公共性とデザイン メトロ銀座線渋谷駅の空中ホームの全容が把握出来るようになると、途端にそのデザイン性が気になってくる。果してそこでのデザイン(素景)は公共性を勝ち得ているのだろうか。 デザインが皆の共通利益として感じ取られるとしたら、その場に公共性が芽生えた、…続きを読む 2023年7月18日 / 最終更新日時 : 2024年3月4日 学芸出版社 「みんなの渋谷問題」会議
建築家の役割 – 真壁智治「臨場」から窺う渋谷問題への気付き(第13回)|連載『「みんなの渋谷問題」会議』 ≪横にスクロールしてお読みください≫ 建築家の役割 これまでの大型建築工事中の臨場から、デザインアーキテクトたちの渋谷に懸ける試みや役割を探ろうとしてきた。それは飽くまでも、事前に計画を知った上での臨場ではなく、工事現場そのものが語り出すものを受け止め、それを検証しつづける所から読み取ろうとする態…続きを読む 2023年7月14日 / 最終更新日時 : 2024年3月4日 学芸出版社 「みんなの渋谷問題」会議
スケールアップする渋谷 – 真壁智治「臨場」から窺う渋谷問題への気付き(第12回)|連載『「みんなの渋谷問題」会議』 ≪横にスクロールしてお読みください≫ スケールアップする渋谷 二〇一九年一月二〇日、「渋谷スクランブルスクエア」東棟と「渋谷ヒカリエ」へ通じる「ヒカリエブリッジ」とがいよいよ接続・開通した。 再開発工事現場のステージにおいては大きな局面を迎えたことになります。 実際には、これまでそれらを隔てていた…続きを読む 2023年7月13日 / 最終更新日時 : 2024年3月4日 学芸出版社 「みんなの渋谷問題」会議
ビジュアル・ナラティヴ・ワールド – 真壁智治「臨場」から窺う渋谷問題への気付き(第11回)|連載『「みんなの渋谷問題」会議』 ≪横にスクロールしてお読みください≫ ビジュアル・ナラティヴ・ワールド 渋谷再開発工事期間中に現われる物質世界の様相は寡黙なモノの集積体であるが、それらが生む視覚イメージによって多くの言葉がそこから発せられる。これが「ビジュアル・ナラティヴ」の世界とされるものだ。 モノが語り出す世界と呼応すること…続きを読む 2023年7月12日 / 最終更新日時 : 2024年3月4日 学芸出版社 「みんなの渋谷問題」会議
歩行のまち・渋谷 – 真壁智治「臨場」から窺う渋谷問題への気付き(第10回)|連載『「みんなの渋谷問題」会議』 ≪横にスクロールしてお読みください≫ 歩行のまち・渋谷 渋谷再開発事業と併走するように、「歩行のまち・渋谷」が謳われ、「歩行者中心の道路空間をめざして」とする社会実験も執り行われだした。これも、渋谷再生のもう一つの重要な主題として、固有な地勢から生まれる歩行のまちを整備してゆこうとする行政の相乗り…続きを読む 2023年7月11日 / 最終更新日時 : 2024年3月4日 学芸出版社 「みんなの渋谷問題」会議
仮設空間の余地 – 真壁智治「臨場」から窺う渋谷問題への気付き(第9回)|連載『「みんなの渋谷問題」会議』 ≪横にスクロールしてお読みください≫ 仮設空間の余地 都市機能を停滞させることなく、長い工事期間を必然化する渋谷再開発は膨大な仮設空間と出会う場でもある。 同時にそれは、豊潤なブリコラージュの秩序世界に出会う場でもあった。 従って、渋谷再開発工事現場の臨場には仮設空間への感応と思索とが必至となるも…続きを読む 2023年7月10日 / 最終更新日時 : 2024年3月4日 学芸出版社 「みんなの渋谷問題」会議
デザインアーキテクツの試み – 真壁智治「臨場」から窺う渋谷問題への気付き(第8回)|連載『「みんなの渋谷問題」会議』 ≪横にスクロールしてお読みください≫ デザインアーキテクツの試み 渋谷再開発推進に際しての特徴の一つに「デザインアーキテクツ」方式が挙げられる。 「デザイン会議で合意し、各街区にはそれぞれデザインアーキテクトを採用してもらうことにしました。この仕組みの導入は、何よりも『超高層ビルを建てるだけのビジ…続きを読む 2023年7月7日 / 最終更新日時 : 2024年3月4日 学芸出版社 「みんなの渋谷問題」会議
公と民の協奏 – 真壁智治「臨場」から窺う渋谷問題への気付き(第7回)|連載『「みんなの渋谷問題」会議』 ≪横にスクロールしてお読みください≫ 公と民の協奏 渋谷再開発には多くの事業者の利権が介在する。東急電鉄・JR東日本・東京メトロ・東急不動産・国交省・国道事務所・東京都・渋谷区がそれで、それぞれの思惑と動き方が違う、とのこと。 二〇一七年一一月、全くの偶然であろうか。「渋谷スクランブルスクエア」東…続きを読む 2023年7月6日 / 最終更新日時 : 2024年3月4日 学芸出版社 「みんなの渋谷問題」会議
物質の圧力態 – 真壁智治「臨場」から窺う渋谷問題への気付き(第6回)|連載『「みんなの渋谷問題」会議』 ≪横にスクロールしてお読みください≫ 物質の圧力態 物質を語る指標にはその素性を物理的性質として示す物性が一般的であろう。 しかし、建築や建設に関わる「物質」では建材・部材・資材や耐久財・消耗財さらには構成部位としてのスケルトン・インフィルなどの建築生産に関わる製品カテゴリーに収められスペック・イ…続きを読む 2023年7月5日 / 最終更新日時 : 2024年3月4日 学芸出版社 「みんなの渋谷問題」会議
空間の公共性を問う – 真壁智治「臨場」から窺う渋谷問題への気付き(第5回)|連載『「みんなの渋谷問題」会議』 ≪横にスクロールしてお読みください≫ 空間の公共性を問う 空間の公共性とは本来、多様な人々に等しく享受されるべきものであるはずで、通路も公開空地も広場も公園も広くこの空間の公共性という括りの中にある、はずでなければならない。 空間の公共性については、一方的に与えられるものではないし、時代や社会を良…続きを読む 2023年7月4日 / 最終更新日時 : 2024年3月4日 学芸出版社 「みんなの渋谷問題」会議
動的均衡を生きる – 真壁智治「臨場」から窺う渋谷問題への気付き(第4回)|連載『「みんなの渋谷問題」会議』 ≪横にスクロールしてお読みください≫ 動的均衡を生きる 渋谷再開発工事現場では、至る所で各種の工事が多重・多層・多元的に進行する。それに伴い、仮囲いや仮設の通路などが臨機に変更される。 言葉を換えれば、工事の動きと、人々の往来や動きとが共に絡まりながら、この場の全体が動態的秩序を日々更新している眺…続きを読む 2023年7月3日 / 最終更新日時 : 2024年3月4日 学芸出版社 「みんなの渋谷問題」会議
一瞬のユートピア性 – 真壁智治「臨場」から窺う渋谷問題への気付き(第3回)|連載『「みんなの渋谷問題」会議』 ≪横にスクロールしてお読みください≫ 一瞬のユートピア性 解体・破壊と新設・建設の同時並行的な動態が生み出す光景は、ある意味で恍惚的均衡世界ですらあり、こんな体験はめったに出来るものではない。 しかも、今、渋谷再開発工事現場が息遣いを伴って示している均衡的動態は、それと共に生きることを前提するなら…続きを読む 2023年7月2日 / 最終更新日時 : 2024年3月4日 学芸出版社 「みんなの渋谷問題」会議
アクセシビリティ(accessibilty)を問う – 真壁智治「臨場」から窺う渋谷問題への気付き(第2回)|連載『「みんなの渋谷問題」会議』 ≪横にスクロールしてお読みください≫ アクセシビリティ(accessibilty)を問う 渋谷再開発計画の重要な解決命題として、基盤インフラ整備について挙げられていたのが、鉄道線路や高速道路や百貨店施設などが谷底地勢に集中し街を東西南北に分断して来た渋谷の在り様を開き、繋ぎ、ターミナルとしての乗り…続きを読む 2023年7月1日 / 最終更新日時 : 2024年3月4日 学芸出版社 「みんなの渋谷問題」会議
「渋谷問題」とは一体なにか – 真壁智治「臨場」から窺う渋谷問題への気付き(第1回)|連載『「みんなの渋谷問題」会議』 ≪横にスクロールしてお読みください≫ 「渋谷問題」とは一体なにか 私は一〇〇年に一度の一大都市更新事業と言われる渋谷再開発のその長きにわたる工事現場の様態・様相を臨場し続け「渋谷問題」への助走としたい、と工事着工当初から考えてきた(参照『臨場 渋谷再開発工事現場』真壁智治著、平凡社、二〇二〇年)。…続きを読む 2023年6月30日 / 最終更新日時 : 2024年3月4日 学芸出版社 「みんなの渋谷問題」会議