- ブルックリンを拠点に活動する、モビリティ分野のスタートアップ Oonee が、市街地の路肩に整備できる自転車ポートの開発を進めている。
- 今年就任したNY市の運輸担当者は、2022年末までに1万台分の駐輪場ラックを追加整備すると公表したが、OoneeのCEOである Shabazz Stuart はその数はまだ不足していると指摘。
世界的にみてもコロナ禍で自転車ブームが助長されているが、NY市では駐輪場の不足が長らく課題として取り上げられている。たとえば2018年の調査では、4世帯中1世帯が自転車を盗難された経験があると報告されており、自転車利用の大きな障壁にもなっている。 - 市内の駐輪場不足は、都市の重要な課題である。市では登録自動車1台に対して1.5台分の駐車場が確保されているのに対し、自転車は116台に対して1スポットしか確保されていない。
この状況をうけ、彼は、「市内に300万台分ある駐車場のうち、駐輪場に5%転用しただけでも、駐輪場100万台分が確保できる」とはなす。 - この状況を打破するために、Oonee は「Oonee Mini」という自転車用ポートを住宅街に整備する計画を進めている。この箱型コンテナは「セダン」ほどの大きさで、駐車場の脇にサイズ的にも景観的にもフィットするようにデザインされている。
1ポートには7台まで駐輪でき、北欧で電動スクーターを開発するスタートアップ Voi が進める社会実験のなかで整備されていく予定だ。 - ユーザーはサブスクに登録すれば、先着順で端末からアクセスすることが可能。
ポートの製造には約1260万~1800万程度要され、詳細はマテリアルやアメニティ(空気入れ、電動自転車や電動スク―タ―の充電スポット、屋上庭園やベンチなど)によって異なる。設置後はOoneeがメンテナンスや運用サポート、除雪などをしてくれる。 - Ooneeはすでに、ニューヨーク湾にあるスタテン島などの交通拠点に大きな駐輪場を整備しているが、今後はより小規模での整備に可能性を見据えている。都市全体でのネットワーク化を目指し、街区ごとに展開されるような、柔軟な方法だ。
今後は、ポートを市内のどこに配置するべきか調査を重ね、調査結果は市長にも共有する予定だ。
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