ニューヨーク市が1万人規模の “清掃部隊” 要員を雇用へ 失業対策と都市衛生悪化への対応兼ねた臨時施策
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- ニューヨーク市のビル・デブラシオ市長はこのほど、都市生活復旧に向けた計画案 “Recovery For All of Us plan” を発表した。ワクチン提供体制の拡充や不平等是正への取り組みなど、6つのテーマを掲げて具体的なアクションプランがまとめられている。このうち、「新しい経済の構築(BUILD A NEW ECONOMY)」のための取り組みの一環で、市の “清掃部隊” として10,000人を雇用する施策が盛り込まれている。
- ウェブサイトによれば、市はこの清掃部隊について “City Cleanup Corps“(CCC) と命名。業務として、パブリックスペースや公園、歩道などで清掃や落書きの除去に取り組むほか、コミュニティ・ガーデンやコミュニティ・ミューラル※づくりにも携わり、時給15ドルが支給される。
- CCCの略称は、かつてフランクリン・ルーズベルト元大統領が雇用確保とインフラ改善のために設置した “Civilian Conservation Corps”(市民保全部隊)の頭文字になぞらえているという。なお計画案には、この施策が2021年に限定した時限的なものだとも明記されている。
- この施策は、コロナ禍で急増した失業対策であると同時に、昨年の予算削減以降に急増した市内の衛生環境の悪化に対する不満を解消する狙いもあるとみられている。
市が設けている非緊急的な行政サービスのホットライン「NYC311」のデータによれば、2020年3月から8月にかけて、不潔さやネズミ発生への苦情が急増。またパンデミック初期に比べ、2021年3月のゴミの量は15%、ネズミへの苦情は80%増加しているという。
※コミュニティのアイデンティティを表現する壁面アート(参考:ソトノバ)
詳細
City Cleanup Corps
https://portal.311.nyc.gov/article/?kanumber=KA-03376
Recovery for All of Us: New York City Launches New Deal-Inspired City Cleanup Corps
NYC Deploys 10,000 for Cleanup as Trash, Rodent Complaints Soar
New York City Battles a Garbage Crisis
https://www.planetizen.com/news/2021/04/113125-new-york-city-battles-garbage-crisis
Cover Photo by k worthington on Unsplash