ニューヨーク市運輸局など 交通死亡事故0件を目指すイニシアチブ “VISION ZERO” 6年目の成果をまとめたレポートを公開
- ニューヨーク市運輸局(DOT)やニューヨーク市警などが中心となって結成されているプロジェクトチームが、交通安全を目指す全市的なイニシアチブ “VISION ZERO” の6年目(2019年)における成果をまとめたレポートを公開した。
- ニューヨーク市におけるVISION ZEROの取り組みは、2014年1月に本格スタート。道路環境の改善や取締りの強化などを通じて、交通事故による死亡者・重症者の発生を0件にとどめることを目指している。
- このたび発表されたレポートによれば、2019年は記録上2番目に交通死亡事故が少なく、VISION ZEROの取り組み開始前の2013年と比較すると、全体の死亡件数は26%、歩行者の死亡件数に限れば33%減少。一方で、2013年以降では初めて、死亡事故件数が前年を上回る結果(計220件/歩行者:124件、自転車:28件、自動2輪車:25件、自動車:43件)となった(2018年は計202件)。
- 2019年に実施した主な取り組みとして、速度取締用カメラを配備したスクールゾーンを465箇所に新設したほか、自転車走行路(自動車道との間に分離帯が設けられたもの)を21.4マイル(約34km)拡大。また、速度取締カメラにより230万件以上の交通反則通告を行ったほか、違反運転者に対して81,609件の出廷命令を下した、などとしている。
- なおニューヨーク市交通局では、安全な自転車利用を促進する施策として、毎年20~30マイルの自転車走行路拡張を行い、2030年までに市内全域に走行路網を整備しようとする計画 “Green Wave” を展開中。同レポートではこの見通しについても紙幅が割かれている。
詳細
https://www1.nyc.gov/assets/visionzero/downloads/pdf/vision-zero-year-6-report.pdf