ヴェネツィア当局が私有施設の展示利用規制を強化へ 5月から開催予定の国際建築展にも影響必至

  • イタリアのヴェネツィアの自治当局(Comune)がこのほど、公営施設や非営利財団法人の施設以外の私有施設を一時的な展示空間として利用する際の期間について制限する条例を発出した。The Art Newspaperなど複数のメディアが報じている。
  • これまで当局は、私有施設で開催される一時的な展覧会について、所有者に公式な用途変更の申請を求めることなしに許可してきた。
    今回の条例によれば、私有施設における展示は最長でも180日間(準備や解体の期間も含む)に制限され、当局への報告も求められる。さらに条件として、1回の展示の撤収日から別の展示を準備するまでには、少なくとも12カ月間の期間を空けることも必要と規定している。
  • 2021年5月22日からの開催が予定されている「ヴェネツィア・アーキテクチャー・ビエンナーレ」は会期が7カ月(213日間)に及ぶため、今回の規制強化が運営に影響するとみられている。
  • 当局による規制強化の背景には、ビエンナーレ会場として公共施設の利用を促進することで利用料を徴収し、収益を得る狙いがあるとの見方がある。
    一方で、ビエンナーレ関連事業者らは歴史的建造物の所有コストや文化芸術組織の予算を支えているヴェネツィア経済の重要なセクターであることから、今回の措置はそうした事業者を落胆させるものだとの指摘もなされている。

詳細

Venice town council blocks the rental of private property for the Biennales

https://www.theartnewspaper.com/news/blow-to-business-or-boost-for-biennale

Venice Biennale:Council Bans Private Spaces – Thomas Gainsborough Masterpiece Discovered – Lady Petchey Sculpture Prize

https://www.artlyst.com/news/venice-biennale-council-bans-private-spaces-thomas-gainsborough-masterpiece-discovered-lady-petchey-sculpture-prize/


Cover Photo by Leonardo Yip on Unsplash

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公開日:2021/04/13
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