東急電鉄が日本で初めて全路線での運行にかかる電力を100%再エネ由来に 「非化石証書」の購入などを介して実現へ
東急電鉄株式会社(以下、東急電鉄)が、2022年4月1日(金)から、東急線全路線での運行にかかる電力を、100%再生可能エネルギー(再エネ)由来のものに置き換えることを発表した。すべての路線を再エネ由来の電力で運行するのは、日本で初めての取り組みとなる。
東急電鉄はすでに2019年3月から、世田谷線の運行を100%再エネ由来電力で実施している。今回発表された取り組みは、東横線・目黒線・田園都市線ら鉄道全7路線に対象を拡大する形だ。
リリースによれば、鉄道7路線については東京電力エナジーパートナー株式会社、世田谷線については株式会社東急パワーサプライがそれぞれ提供する再エネ電力の供給メニューを利用する形で、CO2の排出量が実質的にゼロとなる電力利用を図る。
スキームは下図の通り。太陽光発電や風力発電、水力発電、地熱発電、バイオマス発電など非化石電源により発電された電力の環境価値を取り出した証書である「非化石証書」の購入などを介することで、実質的に100%再エネ由来の電力利用を実現する形となっている。
これにより、年間で約16.5万トン(一般家庭の年間排出量換算で約5万6千世帯分相当)のCO2削減が可能だという。
東急電鉄の親会社にあたる東急株式会社は、2030年に2019年比で46.2%のCO2排出量削減、さらに2050年には排出量実質ゼロを目指したビジョンを策定しており、「年間CO2排出量551,059t-CO2の約3割を占める鉄道事業の脱炭素化は、目標達成に向けて大きく前進する」としている。
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資料等はプレスリリースより