渡り鳥の衝突事故抑制を目指す有志団体 フィラデルフィアの高層ビルに深夜間の消灯を要請

  • アメリカ・フィラデルフィア市に拠点を置く団体 “Bird Safe Philly” がこのほど、渡り鳥が市内を通過する春季・秋季の一定期間、高層ビルに対して夜間消灯への協力を呼び掛ける取り組み “Lights Out Philly” を立ち上げた。
  • Bird Safe Phillyは、野鳥保護に取り組む団体や学術機関などが参画している連合組織で、2020年10月2日に数千羽の渡り鳥がフィラデルフィア市内の高層ビルへの激突で死亡したとされる事故を受けて設立されたもの。
    有識者らによれば、全米で毎年3億6500万羽から10億羽がビルや屋外の人工構造物に衝突して命を落としているとされ、一部の種にとって絶滅に関わるほどの脅威になっているとの指摘がなされている。
  • 今回の呼びかけは、4月1日から5月31日と8月15日から11月15日にかけて行われることになっており、ビルの管理者や入居者は、深夜から早朝6時にかけて、特に高層階やロビー・中庭といった部分の消灯に任意で協力を求められる。
  • フィラデルフィア市内の物件所有・管理者やビルへのサービス提供者ら475余名が参加する組織 “BOMA Philadelphia” の代表者は「すでに20件のビルが参加を表明」しており、「その多くはフィラデルフィアを代表するような著名な物件」だとコメントしている。

詳細

Lights Out Philly

https://www.birdsafephilly.org/lights-out

Philadelphia calls for ‘lights out’ after skyscrapers cause hundreds of bird deaths

https://www.theguardian.com/us-news/2021/mar/12/philadelphia-birds-skyscrapers-deaths-lights-out

Up to 1,500 birds flew into some of Philly’s tallest skyscrapers one day last week. The slaughter shook bird-watchers.

https://www.inquirer.com/news/birds-center-city-philadelphia-audubon-october-2-2020-20201007.html