カリフォルニアの福祉施設が「懐かしい街並み」をデザイン 認知症の療養に効果期待

カリフォルニア州チュラヴィスタに開設された認知症患者向けのケアセンターが、1950年代の街並みを忠実に再現した施設デザインで注目を集めています。

アルツハイマー病など記憶機能に障害をきたす病気の患者のサポートに取り組む非営利法人が運営する「Glenner Town Square」には、1950年代にみられた車や商店、映画館、ダイニングレストラン、理髪店やニューススタンドなど14の店が路面に立ち並ぶ「街並み」が再現されました。
南カリフォルニアにオープンした9000平方フィート(約250坪)の施設内にしつらえられており、利用者が実際に歩き回ったりサービスを受けたりできるようになっています。

このデザインは、患者の多くを占める80代の人たちが最も活動的に人生を過ごしていた1953年から1961年ごろの記憶を喚起させることを意図したもので、「回想法」(reminiscence therapy)と呼ばれる療法の実験的なアプローチとして専門家らの関心を集めているようです。
この街並みの中で入居者同士の交流を促すことも通じて、心の平穏をもたらしたり、コミュニケーションを活発にしたり、睡眠習慣を整えたりする効果が期待されています。

(Cover Photo: Courtesy George G. Glenner Alzheimer’s Family Centers

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森一彦 ほか編著
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公開日:2018/09/25/最終更新日:2023/08/30
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