コロナ禍は道路の路肩をどう変えたか アメリカの政策支援組織が国内都市の取り組みを紹介するレポートを公開
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- アメリカ合衆国で公共交通や土地利用に関する政策支援などを行う組織 “Transportation for America” がこのほど、新型コロナウイルス感染症への対策として各地の都市行政が取った対応に関し、道路と歩道を隔てる「路肩」(curb / curbside ※)のあり方に着目してまとめたレポートを発表した。
- “Covid and the Curb” と題されたこのレポートでは、地方自治体や州、さらに全国レベルでコロナ禍を受けて実行された様々な都市戦略を取材。公衆衛生や小規模事業者支援のためのマネジメント戦略のほか、よりよい路肩をつくろうとする政策に焦点を当て、いくつかの特徴的な都市を取り上げたケーススタディなどを掲載している。
- このうちボストン市では、屋外での飲食をめぐる許認可を見直し。従来は複数の行政部門に対して必要とされていた許可申請や利用料などの廃止縮小を実施することで、一連の審査・認可手続きにかかる期間を、従来の数カ月から数週間程度に短縮させたとしている。
- またミシガン州南東部のアナーバー市では、市職員が「駐車場転用プログラム(parking space of repurposing)」を展開。沿道のレストラン40軒に対し、店頭の路上に設けられていた駐車スペースを、使用料なしでテラス席として活用可能にしたとしている。
- さらにサンフランシスコ市では、最初の都市封鎖実施を受けて交通混雑が発生した際、市の交通局が一時的な走行帯を整備。医療従事者などのいわゆるエッセンシャルワーカーや車以外に移動手段を持ち合わせない市民が、道路混雑の影響をなるべく受けないようにする措置を講じた。この走行路を公共バス専用車線に指定し、混雑の影響を受ける時間を減らすことで、新型コロナウイルス感染症への感染リスクを低減させた、としている。
※注:curb / curbsideの正確な語義は「縁石」ですが、道路と歩道の境目の物理的な縁石それ自体というよりも、それをとりまく空間という文脈を踏まえ、ここでは「路肩」としました
詳細
COVID AND THE CURB
https://t4america.org/wp-content/uploads/2021/01/COVID_and_the_Curb_final.pdf
COVID-19 threw a curveball at curb management. Here’s how cities adapted
COVID-19 threw a curveball at curb management. Here’s how cities adapted.
How Covid is changing the curb