都市戦略研究所が「日本の都市特性評価2021」を発表 総合1位は大阪市
- 都市戦略研究所が「日本の都市特性評価2021」を発表した。政令指定都市・都道府県庁所在地(政令指定都市を除く)・人口17万人以上に該当する国内の138都市と東京23区を対象に、主に定量データを用いて、各都市の強みや魅力といった特性を、グラフやチャートを使って見やすく整理している。
- 評価手法は、経済・ビジネス、研究・開発、文化・交流、生活・居住、環境、交通・アクセスといった「都市の力」を構成する6分野、その主な要素の26グループ、さらに分類された86指標によって客観的に評価されている。
- 138都市のうち合計スコアが最も高かった1位の都市は、「住みやすさの評価を高めた関西圏の中心都市」として大阪市、2位に「交通・アクセスの力を高めた世界的な文化都市」として京都市、3位に「経済活力と住みやすさを兼ね備えた九州地方の最大都市」として福岡市、と続く。大阪市は、昨年まで連続1位だった京都市を抑えた。
- 1位の大阪市は、2分野(研究・開発/生活・居住)が昨年よりランクアップした。「生活・居住」は昨年92位から62位へ大幅ランクアップしているが、新規指標の「電子自治体推進度」で1位を獲得したことなどが理由として挙げられる。全体的には、昨年に引き続き2分野(交通・アクセス、経済・ビジネス)が1位を獲得していることもあり、合計スコアが大きくなった。一方、2位の京都市や3位の福岡市が外に膨らむ6角形を描くのに対し、大阪市は「環境」分野が内側にへこんだ形で偏差値50を切っている。
- 2位の京都市は分野1位の「文化交流」、2位の「研究・開発」に特化し、その他の分野は偏差値50程度、「環境」だけが50を切っている。3位の福岡市は全体的にバランスが取れ、「環境」がやや低いものの、いずれの分野も偏差値50以上であった。
「日本の都市特性評価(Japan Power Cities)」2021年版を発表いたしました。
(2021/08/24|都市戦略研究所)
http://mori-m-foundation.or.jp/ius/jpc/index.shtml
Cover Photo: 都市戦略研究所