オランダの美術館が館内にネイルサロンやジムをオープン 営業規制への一時的な抗議として

アムステルダムにあるゴッホ美術館など、オランダ国内にある複数の美術館や劇場が、新型コロナウイルス感染症対策をめぐる政府への抗議活動の一環として、一時的に館内に美容室やネイルサロンを設けるなどし、話題を呼んだ。

この活動は、新型コロナの変異ウイルス、オミクロン株の感染拡大を防ごうと政府が昨年12月半ばから実施した営業規制に反対する、一部の有志美術館や劇場によって行われたもの。

政府の規制では、美術館・博物館・劇場・バー・レストランなどの営業が制限された一方で、美容室やネイルサロン、ジムといった業種は対象外に。

このため、ゴッホ美術館やハーグにあるマウリッツハイス美術館、南東部フェンロ―にあるリンブルフ美術館などが、規制対象外の業種を一時的に館内外に取り入れるなどし、政策の矛盾を訴えて抗議した形。

このうちゴッホ美術館では、フィンセント・ファン・ゴッホの自画像の前にネイルサロンや美容室をしつらえ、ゴッホをイメージした桜や星空のネイルアートを提供。

またリンブルフ美術館は、1月19日に館内でスポーツジムを開き、ラテン系のエクササイズ「ズンバ」の無料レッスンを実施した。

ゴッホ美術館の館長であるエミーリー・ゴルデンカー(Emilie Gordenker)氏は英BBCの取材に対し、「美術館は安全な場所であり、ネイルサロンに行くのと同じくらい、いやそれ以上に大事な場所です。誰もが理解できる形でルール作りをしてほしい。今のところはそれが欠けているように思えます」などとコメント。

なお、博物館やレストラン、バーの営業は、すでに1月26日から再開が許可されている。

 

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Photo by Jean Carlo Emer on Unsplash