「目」と「頭脳」を持つ自律走行型トラム ドイツ・ポツダムで初の試験走行

Photo Credit: Siemens Mobility GmbH

ドイツの鉄道事業会社「Siemans Mobility」が、ベルリン近郊のポツダム市内で、自律走行型路面電車の研究・開発目的での試験運行を、世界で初めて行いました。

9月中旬にベルリンで開催された国際鉄道技術見本市「InnoTrans」にあわせて実施されたもので、ポツダムの交通会社「ViP(Verkehrsbetrieb Potsdam GmbH)」が運営する路面電車網のうち約6kmの区間が使用されました。

Siemens社の低床車両 “Combino” を利用して開発された車両には、周辺の状況や交通環境を捕捉するライダーやレーダー、カメラセンサーなどの「目」が搭載され、さらにそれらから収集されたデータを基にして、歩行者や他の自動車など周辺状況の予後を予測し、適切な運転命令を出す「頭脳」の役割を果たすアルゴリズム機能が内蔵されているとのことです。

ただSiemens社は、今回の試験走行車両はそのまま実用化することを念頭に置いているものではなく、引き続きViP社と協力して、実際の生活環境下での自律走行の開発・試験を継続してゆくと発表しており、実用化に向けた今後の進展が期待されます。

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