オランダの建築デザインファームMVRDV 屋上空間の活用アイデア130件以上を提案するカタログ制作
オランダ・ロッテルダムに拠点を置く建築家集団「MVRDV」が、未活用の屋上空間を活かす130以上のアイデアを掲載したカタログを制作し、オンラインで販売している。
このカタログは、同社がロッテルダム市より依頼を受けて作成したもの。ウェブサイトによれば、同市でまだ活用されていない18.5平方キロメートル以上の屋上空間を、住宅問題やエネルギー転換、気候変動といった観点から、都市にとって意味のある空間に変えていくための出発点として企画されたという。
カタログでは、屋上の種類や建物の種別、都市の課題、SDGs(国連が定めた持続可能な開発目標)などによってカテゴライズしながら、全部で130件以上の活用アイデアを148ページにわたって紹介している。
ウェブサイトで公開されているサンプルページでは、「(私設の)庭園を設置する」「よりインクルーシブな地域になるための新しい形の住居を追加する」「人々が地域に留まれるように住戸を拡張する」などが簡易なイラストとともに掲載されている。このほか、個人向けオフィスやスポーツフィールド、墓地といったアイデアも含まれているという。
カタログは英語・オランダ語のバイリンガルで、オンラインストアにて19.95ユーロ(約2,600円)+送料で購入可能。
出版は、屋根の可能性を探る参加型イベント「ロッテルダム・ルーフトップ・ウォーク」などを主催しているプロジェクトRotterdamse Dakendagenが担っている。
なおYouTubeでは、6月3日に開催されたカタログの発表記念トークイベントのアーカイブ動画が公開されており、MVRDVの担当者やロッテルダムの行政職員らによるトークのもようが視聴できる。