Google関連会社のSidewalk Labsがトロントのウォーターフロントで計画を進めていたスマートシティ開発事業を中止へ 不動産市場の不安定化を理由に
- Google親会社「Alphabet」の子会社である「Sidewalk Labs」のCEOが、カナダ・トロントのウォーターフロント区域で大規模な開発を予定していたスマートシティ計画“Quayside”を中止すると発表した。
- 同社のMedium公式ページで公開された声明によれば、2017年の計画公表以来、2年半にわたって時間的・人的リソースを投資し、現地に30人規模のオフィスを開設するなど取り組んできたものの、未曽有の経済不安が世界的に広がり、トロントの不動産市場にも及んでおり、12エーカーにもわたるエリアで参加型で持続可能なコミュニティを開発することを目指した同計画について、致命的な部分の犠牲なしには財政的に実行不可能になったと説明している。
- このプロジェクトをめぐっては、環境に配慮した建築の開発や都市全体のエネルギー活用の効率化、また人々の安全かつ最適な移動をサポートする交通システムの設計など、2017年10月のローンチ時にSidewalk Labsが掲げたビジョンに対して、一部のトロント市民から反発が噴出。2018年から2019年にかけて、特に住民の生活から取得するデータの活用とプライバシーへの配慮の両立に関する議論や調整に時間が割かれ、マスタープランの取りまとめと公開は2019年6月にまでずれこんでいた。
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Why we’re no longer pursuing the Quayside project — and what’s next for Sidewalk Labs
2020/05/07/Sidewalk Labs (Medium)