デンマークからイギリスへの送電ケーブルを北海海底経由で敷設へ 風力発電由来のクリーンエネルギー140万世帯分を供給

Image: Viking Link

  • 北海を挟んで向かい合うデンマークとイギリスが、両国を結ぶ海底電力ケーブルの敷設に取り組んでいる。ケーブルは、ユトランド半島の南寄りにあるデンマークのRevsingから、北海内にあるドイツ、オランダの排他的経済水域を通過してイギリス東部のリンカンシャー州までを結ぶ全長約760km規模(海底部分は約620km)。
  • 事業は、両国の設立した合弁会社「Viking Link」によって進められている。2023年の終わりごろまでの操業開始を目指しており、総工費は23億ドル(約2440億円)に上る見通し。デンマークからイギリスに向けて約140万世帯分の電力供給を見込んでいる。
  • イギリスは2019年6月に、温室効果ガス排出を実質ゼロとする「ネットゼロエミッション」を2050年までに達成すると定めた法律を世界で初めて可決。この度のコロナ禍からの経済復興に向けて策定した計画のなかでも、環境に配慮した取り組みの推進を目指して約38億ドル(約4032億円)の投資を表明している。
  • 一方のデンマークは、2030年までに炭素排出量を70%削減するとの目標を掲げている。2019年には、国内の電力消費量のうち風力発電でまかなった割合が過去最高の47%を記録。今回敷設される海底ケーブルでイギリスに送られる電力も、風力発電により供給される見通し。

詳細

An underwater cable will connect Danish wind power to over a million UK homes

https://www.weforum.org/agenda/2020/07/denmark-uk-renewable-energy-electricity-cable

Offshore work | Viking Link

http://viking-link.com/the-project/offshore-work/

UK becomes first major economy to pass net zero emissions law

https://www.gov.uk/government/news/uk-becomes-first-major-economy-to-pass-net-zero-emissions-law

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公開日:2020/09/04/最終更新日:2021/03/09
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