ロックダウン下でのSNSの投稿写真と都市・地域の関連 ロシアのコンサル会社による調査が公開

  • コンサルタント会社「STRELKA KB」のアナリストが、ロシア全土がロックダウン状態になった3月23日~4月5日を対象に、InstagramなどのSNSに投稿された写真を分析し、2019年の同期間の分析と比較した調査結果を公表している。
  • ロシアの主要都市16か所を対象にしたこの調査では、総計785,000枚の写真と、公的に入手できる匿名データが用いられた。調査の要点は以下の通り。
      • 公共空間がすぐに閉鎖され、通勤が制限された都市では、人々の活動がいちはやく減少していることが投稿数からわかる。
      • 人々は自宅では頻繁に写真を撮らず、代わりに近隣地域で写真をとり、可能であれば自宅から100mの範囲にとどまる傾向にある。
      • 2019年の同時期と比較すると、投稿された写真の総数は大きく減少している。とくに、活動が制限され始めた3月30日以降は減少率が大きく、首都モスクワでは-53%激減した。
        この点について、観光客や他地域からの移動の減少によると当初は考えられていたものの、ほとんどの都市で、観光客と地元住民が撮影した写真の比率は、前年比で大きな変化がなかったことがわかった。
      • 意外にも、屋外/屋内それぞれの写真の枚数比率は前年とほぼ変わらない。
      • 中心市街地や、大型公園、居住区域から離れた森林などは、写真の総数が減った。同時に、居住区域にある小さな公園などでは、写真の数が増加している。
  • これらの結果についてアナリストたちは、地域での活動が活発になっている点に注目する。写真の分布からは、人々の活動場所が、都市から周縁部に移っていることがわかる。
    人々はそれぞれの地域で多くの時間を費やすようになり、地域の魅力を再発見しはじめている。この現象は、ローカルなコミュニティや都市周縁部の発展に、良い影響をもたらすかもしれない。

詳細

https://strelkamag.com/en/article/what-social-media-activity-reveals-about-russians-under-lockdown

2020/05/28/STRELKA MAG