サーキュラーエコノミー型の運営モデルを導入したスターバックスの新店舗が上海にオープン 北米以外で初

スターバックスはこのほど、環境負荷の低減にコミットする運営モデルを導入した新形態の店舗を、北米以外で初めて中国の上海にオープンした。

同社は2018年、環境負荷の低い店舗設計を実現する枠組み「グリーナー・ストア・フレームワーク(Greener Store Framework)」を、環境保護団体・世界自然保護基金(WWF)と共同で開発。
下記の6つの指針のもとで、資源・エネルギー・廃棄物の削減に取り組む「グリーナー・ストア」(Greener Store)を、2025年までに全世界で1万店にする目標を掲げている。

  1. 従来の店舗と比較して水を3割、エネルギー消費を25%節約できる技術・手法を導入すること
  2. 太陽光発電や風力発電への投資を通じ、再生可能エネルギーを100%使用した店舗運営を実施すること
  3. パートナーや顧客の健康を促進する快適な体験を生み出すための、照明・騒音・空気の質・温度などを設計すること
  4. 店舗で使用する材料・製品が、レスポンシブルかつサステイナブルな方法で調達されていると確認すること
  5. 廃棄物を削減するための店舗を設計・運営すること
  6. サステイナブルであるというカルチャーを高め、パートナーが行動を起こし、情報を得て、持続可能性に関する課題と実践に参画できるよう後押しすること

Image: STARBUCKS

このフレームワークに基づき、水の節約や再生可能エネルギー利用に最新技術を導入したグリーナー・ストアは、アメリカとカナダですでに2,300店舗ほど運営されている。

今回、上海にオープンした北米以外で初のグリーナー・ストアでは、こうした技術が同様に導入されているほか、いわゆる循環型経済(サーキュラーエコノミー)のアプローチで以下のような設計がなされているという。

  • サーブはリユース(再利用)カップのみ(紙カップは提供なし)
  • 店舗で発生したコーヒーかすはリサイクルまたはコンポスト(堆肥)化
  • バリスタは再生プラスチック製のエプロンを着用
  • レシート・メニュー表など従来の紙製品をすべてデジタル化
  • 店内ではサーキュラーデザインを実践する地元デザイナーのプロダクトを紹介
  • 店舗の内装に使用されている材料の半分はリサイクルされたもの(木材・階段・ドアハンドル等の部品は改装時に市内の他店舗から調達)
  • 店内に設置されているバーはモジュール式で分解・移動が可能(将来的に別の場所で再利用できるよう設計)

同社のリリースによれば、グリーナー・ストアは今後も国際的に拡大予定で、日本・イギリス・チリなどに展開を目指しているという。

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