非ロンドン市民の「ロンドン・コンプレックス」 英シンクタンクのアンケートで明らかに

イギリスのシンクタンク「Centre for London」が、イギリスのさまざまな地域に暮らす人々を対象に、「イギリス(※グレート・ブリテン及び北部アイルランド連合王国)の首都としての」ロンドンに対して抱いている印象や意見を尋ねるアンケート調査を実施しました。

それによると、ロンドンの外に暮らす人は、ロンドンを首都として誇りに思っている一方で、実際に暮らすことは経済的な負担などから現実的な選択肢になりえないと答えるなど、さまざまなジレンマを感じている実情が明らかになっています。

調査結果の主な要点は下記。

  • ロンドン以外の地域に暮らす人の半数以上が、首都がロンドンであることに誇りを感じると回答した。
  • スコットランドやウェールズでは誇りに思っていると答えた人はそれぞれ44%、39%と落ち込んだ一方で、リージョン(イングランド)域内では、過半数(最も少ない地域でも51%)がイギリスの首都がロンドンであることを誇りに思うと回答した。
  • ロンドン市民は、80%が誇りを感じていると回答。
  • 一方で、ロンドンに暮らしていない人は、ロンドンに対して「物価が高い」(47%)「混雑している」(43%)「統一感がない」(20%)「秩序がない」(20%)などの印象を持っていると回答。
    また、「自分のような人にとっては、ロンドンで暮らし働くことは現実的な選択肢ではない」と78%が回答した。
  • ロンドンに暮らしていない人の77%が、ロンドンはイギリス全体の経済に「大きな」あるいは「それなりの」貢献をしていると回答した一方で、自らが暮らしている地域の経済に貢献していると考える人は16%にとどまった。
  • 一方で、経済的な不均衡の解消のために諸機能・施設をロンドン外に分散させるかどうかについては、どの機能もロンドン外に移すべきでないという回答が40%で最多。移転支持は少数派で、19%が政府部門、14%が議会と回答した。

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