【受付終了】パーパスモデルラボ#03ー「銭湯」を起点にした小さな経済圏はどう生まれたか?

主催 WORK MILL/PYNT
※詳細は主催団体等にお問い合わせください。

内容

銭湯のある暮らしの可能性を探る。

今回のパーパスモデルラボは、「”銭湯好きのコミュニティ”から”地域の経済圏”にどうやって広がったのか?」という問いのもと
「銭湯ぐらし」を掲げ、まさに地域とともに活動する小杉湯となりなどを運営する加藤優一氏をお招きし、
銭湯を起点とした文化を地域の小さな経済圏に広げていったかを掘り下げます。

高円寺の銭湯「小杉湯」とその隣にできた銭湯付きコワーキングスペース「小杉湯となり」。
始まりは、小杉湯のとなりにあった、解体予定の風呂無しアパートを、加藤氏と小杉湯の3代目が銭湯好きを集めて活用を始めたところからだった。
共通の「好き」が集まるそれぞれの「やりたいこと」を事業として組み立てていくことで、銭湯好きのコミュニティから「株式会社銭湯ぐらし」へ。今では高円寺周辺500m圏内に、古民家やアパートのオーナーたちとつくる「小杉湯はなれ」やアパートならぬ「湯パート」など拠点が増え「まちづくり」に広がり、地方の生産者と商品開発する「ものづくり」や、コミュニティナースが社会的処方を実践する「ことづくり」活動まで広がっている。

今回のイベントでは、そうした個々の想いから始まった活動を事業化し、地域を巻き込むまでどうやって広げていったかに焦点を当てていきます。

登壇者一覧

スピーカー

加藤 優一(かとう ゆういち)

株式会社銭湯ぐらし 代表取締役

株式会社銭湯ぐらし代表取締役、一般社団法人最上のくらし舎共同代表理事。OpenA・公共R不動産パートナー。1987年山形県新庄市生まれ。東北大学博士課程満期退学。
デザイン&マネジメントをテーマに、建築の企画・設計・運営・研究に至るまでのプロセス全体に関わる。銭湯を起点にしたシェアスペースの運営や、地域資源を活かして空き家再生を行うなど、場を経営する視点でまちづくりに取り組む。
https://sentogurashi.com/

聞き手

吉備 友理恵(きび ゆりえ)

株式会社日建設計 イノベーションデザインセンター所属

1993年生まれ。神戸大学工学部建築学科卒業。東京大学大学院新領域創成科学研究科社会文化環境学専攻修士課程修了。株式会社日建設計NAD室(Nikken Activity Design Lab)に入社し、一般社団法人Future Center Alliance Japanへの出向を経て現職。都市におけるマルチステークホルダーの共創、場を通じたイノベーションについて研究実践を行う。共創を概念ではなく、誰もが取り組めるものにするために「パーパスモデル」を考案。主な著書に『パーパスモデル』など。

近藤 哲朗(こんどう てつろう)

株式会社図解創研 代表取締役

ビジュアルシンクタンク「図解総研」代表取締役。東京理科大学工学部建築学科卒。千葉大学大学院工学研究科建築・都市科学専攻修士課程修了。2018年、海外のスタートアップから大企業までのビジネスモデルを図解した『ビジネスモデル2.0図鑑』(KADOKAWA)が10万部のベストセラーとなり、「ビジネスモデル図解」で2019年度GOOD DESIGN AWARD受賞。2020年、図解総研を設立。情報を構造化し、可視化する技術としての「図解」を用いて、様々なコミュニケーションツールを開発する。共著に『パーパスモデル』『会計の地図』『ビジネスの仕組みがわかる 図解のつくりかた』がある。

庵原 悠(いはら ゆう)

株式会社オカムラ 働き方コンサルティング事業部 ワークデザインストラテジー部 コンサルティングセンター フューチャーユニット ユニットリーダー

デザインストラテジストとして、オカムラ社内での「WORK MILL」プロジェクトや「オカムラの共創空間」の立ち上げ、産学共同による脱炭素社会に向けた家具デザイン「Up-Ring」プロジェクトなどを歴任。現在は、企業や自治体、大学などの共創空間づくり、未来志向プロジェクト、新しい組織の働き方コンサルティングなどに参画。共創のクリエイティブメソッドや場づくりの研究を行いつつ、「健康」「利他・ダイバーシティ」「地球環境」を軸としたデザインプロジェクトに従事している。 iF DESIGN AWARD、グッドデザイン賞などの受賞や講演・講師実績多数。慶應義塾大学SFC研究所 訪問研究員(2014年-)。

岡本 栄理(おかもと えり)

株式会社オカムラ 働き方コンサルティング事業部 WORK MILL統括センター コミュニティマネージャー

大阪市出身。関西学院大学で社会学を学ぶ。
株式会社オカムラでは経理、営業事務、秘書を経て2017年6月よりWORK MILLコミュニティマネージャーに。関西の共創空間・Open Innovation Biotope “bee”において社内外をつなぐ、さまざまな「はたらく」にまつわるイベントの企画・運営を担当。
2023年4月よりWORK MILL統括センターに異動。Open Innovation Biotope “Sea”を拠点に、より全国規模の共創を創発するリーダーとして活動中。
「自然体でおもしろい」場づくりを大切にしている。楽しい場、おもしろい人が大好き!の、共創をライフワークにしたい人。

大阪大学キャリアセンター招へい教員(令和3年-5年)
近畿経済産業局 大阪・関西万博を契機とした価値共創活動促進事業 委員
demo!expoボードメンバー

対象

  • 地域を巻き込んだ活動に興味がある方
  • 銭湯のある暮らしに興味がある方
  • 想いはあるもののどうしたら実践につながるか悩んでいる方
  • 共創の仕方、パーパスモデルに関心がある方

パーパスモデルラボについて

共創プロジェクトを可視化するツール「パーパスモデル」を用いて、事例を掘り下げ共創プロジェクトのヒントを探る活動です。

【プロジェクトオーナー・吉備さんの想い】

日建設計にてイノベーションデザインセンターで働く吉備は、書籍「パーパスモデル」の著者でもあります。
<今、世の中にはやっかいな問題が山積みだ。そんな一人では立ち向かえない問題には、みんなで取り組もう。そこにあるのは立場を超えた想いあるひとの連帯であり、それが共創だ。>そんな想いから、「共創に手触りを」を掲げて、2020年よりリサーチ活動を行ってきました。
共創とはなにか?どうすればよいのか?を考え、事例調査を経て図解総研とともに「パーパスモデル」を発表。2022年には書籍化し、分析ツールとしてだけでなく、共創プロジェクトのための設計図として、多くの実践者に利用され始めています。
そんな中、「共創プロジェクトは何があればうまくいくのか?それが分かれば今の自分たちに足りないものが見つかる気がする」という声を頂くことが増えてきました。

同じく共創を考えるWORKIMILLチームとの出会いをきっかけに2023年、パーパスモデルをつかった研究活動「パーパスモデルラボ」を立ち上げます。パーパスモデルラボは、共創プロジェクトに求められる要件を探求し、誰もが共に考え、行動しやすい環境をつくることを目的としています。

今回のリサーチクエスチョンは「共創プロジェクトにはどんな役割分担が必要か?」を考えることです。

仮説として、共創プロジェクトにおける主要な役割を「課題を持ち込む」「資金を提供する」「技術や知見を用いて具体化する」「事業を組み立てる」の4つに設定しました。
これらの要素は通常のプロジェクトでも必要な要素ですが、共創プロジェクトでは多くのステークホルダーが関わり、様々な役割を分担していくため、あえて必要な役割を明示することで共創プロジェクトの壁を突破するヒントにならないかと考えました。
今回はこの4つの役割から共創プロジェクトを考えるにあたり、それぞれの役割に問いを設定し、クリエイティブな発想で乗り越えた特徴のある事例を図解し、実践者との対話を通して紐解きながら、共創プロジェクトの役割分担とその工夫について調査します。

パーパスモデルについて

パーパスモデルは、多様なステークホルダーが一緒に活動するための「パーパスを中心とした共創プロジェクトの設計図」です。
共通のフォーマットをつかって、プロジェクトのパーパス(共通目的)を中心に、誰がどんな役割で何のためにプロジェクトに参加しているのかを可視化することができます。2022年8月、学芸出版社から「パーパスモデル(著:吉備友理恵・近藤哲朗)」が出版され、数多くの企業・行政向けに講演が行われています。