「文化遺産と人々」日本遺跡学会2025年度大会

主催 日本遺跡学会
※詳細は主催団体等にお問い合わせください。

内容

大会テーマ「文化遺産と人々」

日本遺跡学会は、遺跡を次世代へ継承していくために、現代社会の中で遺跡とは何か、遺跡をどのように保存・活用するのかを、学際的、国際的なレベルで研究し、ひいては遺跡の本質と、現代あるいは将来におけるあるべき姿を体系化していくことを目指している。2025年2月に行われた遺跡学会全国大会においては、その研究方法について議論が行われ、研究対象を「遺跡と人々の関係」に転換し、現場での様々な「違和感」を起点に、「理想像」を「仮説」として位置づけ、隣接諸学問の調査手法を援用して現状を把握し、あるべき姿を考察していく、という方法により研究を推進できるのではないか、との結論が示された。そこで、本大会においては、あらためて「遺跡と人々の関係」に注目し、現代において、遺跡をはじめとする「文化遺産」と「人々」にはどのような関係性が見られるのか、また、「これから」を考えるべく、どのような関係性が求められるのかについて議論を深めたい。

内容

(1)研究発表会(口頭発表)
・口頭発表1(10:00~10:25)
「VR技術を用いた第三海軍火薬廠跡の記録保存の試み」牧野雅司(舞鶴工業高等専門学校人文科学部門教授)、毛利聡(舞鶴工業高等専門学校建設システム工学科准教授)
・口頭発表2(10:25~10:50)
「文化遺産国際協力における民間主体の役割の再検討――ヌビア遺跡救済運動の日本国内の展開に着目して――」竹下春奈(明治大学大学院博士後期課程)
・口頭発表3(10:50~11:15)
「日本における史跡環境の面的保護に関する課題」松浦一之介(東京文化財研究所 アソシエイトフェロー)
・口頭発表4(11:15~11:40)
「これからの大学教育における文化財専門職の養成に関する考察-埋蔵文化財専門職員の育成について(報告)を踏まえて」井上 敏(桃山学院大学経営学部/博物館学芸員課程 教授)
・口頭発表5(11:40~12:05)
「三重県明和町における斎王・斎宮跡を軸とした郷土学習について」味噌井 拓志(明和町役場斎宮跡・文化観光課)
・口頭発表6(12:05~12:30)
「インターネットのクチコミからみた史跡の評価」筬島大悟(文化学園大学国際文化学部非常勤講師)、伊藤文彦(斎宮歴史博物館文化財保護技師)

(2)研究発表会(ポスター発表)
・ポスター発表1「旧農林省毛皮獣養殖所跡の残存遺構と今後」今野公顕(岩手県立大学総合政策研究科博士後期課程)
・ポスター発表2「史跡の保存活用計画における価値の重層性の記述の実態」伊藤文彦(斎宮歴史博物館文化財保護技師)
・ポスター発表3「大阪市における2024年度の史跡整備(難波宮跡・大坂城跡)」佐藤 隆(大阪市教育委員会事務局文化財保護課主任学芸員)、櫻田小百合(大阪市教育委員会事務局文化財保護課学芸員)
・ポスター発表4「弥生時代遺跡を活かした地域活性-近畿(関西)地方を中心にして-」山中鹿次(NPO法人近畿地域活性ネットワーク)
・ポスター発表5「文化財ボランティア参加者の動機と持続性-南相⾺市⽂化遺産サポーターを事例に-」寺田雄喜(福島大学)
・ポスター発表6「かりうちアウトリーチプログラムの実践-奈良市を中心に-」高橋知奈津(奈良文化財研究所)

(3)大会記念シンポジウム「文化遺産と人々」
・主催者挨拶 日本遺跡学会 会長 小野健吉
・趣旨説明  和泉大樹/阪南大学
・講演1 松尾奈緒子/福岡市立博物館 「文化遺産とwell-being」
・講演2 味噌井拓志/三重県明和町 「文化遺産の多角的・重層的な把握の一提起~とあるムラの祭礼行事を題材に~」
・講演3 藤井淳弘/大阪府八尾市 「高安山麓の古墳の保存と活用-「千塚」と人々の関わりのなかで-」
・パネルディスカッション コーディネーター 和泉大樹

(4)現地見学会 コーディネーター藤井淳弘/大阪府八尾市
近鉄服部川駅 集合・解散
・八尾市立歴史民俗資料館 特別展「高安の古墳とその遺宝」見学
・大阪府指定史跡愛宕塚古墳 見学
・国指定史跡 心合寺(しおんじやま)山古墳 見学

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