民間賃貸住宅市場のサブリースの現況と課題

主催 比較住宅都市研究会主宰
※詳細は主催団体等にお問い合わせください。
  • 日時:2025年5月13日(火)18時30分~20時30分
  • 会場:現地・オンライン併催。東京都立大学同窓会 八雲クラブ ニュー渋谷コーポラス10階 1001号室 渋谷区宇田川町12-3
  • 参加費:現地参加…1000円、オンライン参加…600円(学生は無料)
  • 詳細・申込:http://home.g08.itscom.net/ebizuka/

内容

2015年の相続税基礎控除改定を契機に、2016年には全国で41万8千戸あまりの賃貸住宅が新規着工され、前年度比10.5%増加した。人口減少が進む中、賃貸住宅の供給過剰が懸念されるが、実際には2010年代において民間賃貸住宅は堅調な需要を得てきた。注目すべきは、2013年からの10年間で全国の空き家が約1割(80万戸)増加したにもかかわらず、空き家率が横ばいで推移している点である。この現象には「数字のカラクリ」が隠されている。空き家が増加しても空き家率が変わらなかったのは、世帯数の増加が賃貸住宅の需要を押し上げたためだ。言い換えれば、住宅メーカーやデベロッパーにとって、サブリースは「売りやすく、儲けやすい」事業だったと言える。相続税対策として建てられた賃貸住宅が築10年を迎える今、「サブリースの2025年問題」が噂されている。オーナーがサブリース事業者から賃料減額などの交渉を受けるというものだ。人口減少や築年数の経過が問題視されがちだが、「本当の恐怖」はそれとは異なる。12年にわたってサブリース事業に携わった立場から、この問題の実態を明らかにする。

講師のプロフィール:

森松 祐一氏(サブリース専門家・株式会社アイムユアーズ代表取締役)
1982年、愛媛県松山市生まれ。2012年より12年間、大手不動産管理会社でサブリース事業に従事。2024年11月からは、広島市でサブリース経営を営むオーナーに対し、賃貸経営コンサルティングサービス「サブリースオーナーのためのかかりつけ医」を提供している。有資格者ながら、あえて宅地建物取引業と賃貸不動産管理業を行わず、サブリース専門家としてアドバイザーの立場に徹している。全国でも珍しい取り組みが広島市より評価され、「令和6年度 広島市創業チャレンジ・ベンチャー支援事業」に採択された。