矢作弘×大谷悠「日本に15分都市は可能か――カルロス・モレノ著『15分都市の実践』訳者クロストーク」

主催 学芸出版社
※詳細は主催団体等にお問い合わせください。

内容

「15分都市」とは、徒歩・自転車・公共交通で15分以内にアクセスできる範囲に、生活に必要な機能・サービスを集約させる都市構想です。
移動のストレス、孤立といった現代の働き方や暮らし方の課題だけでなく、気候変動や大気汚染といった地球規模の社会問題に取り組むアプローチとしても注目を集めています。

フランス・パリ市のアンヌ・イダルゴ市長が選挙公約として掲げたことで話題を呼んだこのアイデアは、どうして生まれたのか、なぜ今の世界に必要なのか、そしてどうすれば実現できるのか?

その問いに答えるべく、ミラノ、ポートランド、メルボルン、ブエノスアイレス、釜山、スース、クリーブランド、スコットランド、イル・ド・フランスなど先駆けて都市政策に取り入れている都市・地域の事例を紹介しつつ、提唱者自らが実践に向けたポイントを解説した好著が、『The 15-Minute City – A Solution to Saving Our Time』です。

今回は、このたび学芸出版社から刊行された待望の邦訳『15分都市の実践 世界に学ぶ地球規模の課題解決』を手引きに、2名の訳者をゲストに迎えて、日本における実践の可能性について考えます。
都市計画や都市政策に携わる実務者や研究者はもちろん、人口減少・少子高齢化をはじめとする都市課題に直面する日本の未来像を考えたい方々のご参加をお待ちしています。

出演

矢作 弘(やはぎ・ひろし)

龍谷大学名誉教授。博士(社会環境科学)。著書に『コロナで都市は変わるか』(単著、学芸出版社、2020年)、『都市危機のアメリカ』(単著、岩波書店、2020年)、『トリノの奇跡』(共編著、藤原書店、2017年)『中心市街地活性化三法改正とまちづくり』(共編著、学芸出版社、2006年)、『大型店とまちづくり』(単著、岩波書店、2005年)、『ロサンゼルス』(単著、中央公論新社、1995年)。翻訳書に、ニューヨークタイムズ編『ダウンサイジング オブ アメリカ』(単訳、日本経済新聞社、1996年)。

大谷悠

大谷 悠(おおたに・ゆう)

福山市立大学准教授。まちづくり活動家・研究者。1984年東京生まれ。2010年単身渡独、2011年ライプツィヒの空き家にて仲間とともにNPO「日本の家」を立ち上げ、以来日独で数々のまちづくり・アートプロジェクトに携わる。2019年東京大学新領域創成科学研究科博士後期課程修了、博士(環境学)。主な著書に、『都市の〈隙間〉からまちをつくろう』(単著、学芸出版社、2020年)、『CREATIVE LOCAL-エリアリノベーション海外編』(共著、学芸出版社、2017年)など。

内容

  • イントロダクション
  • 「15分都市」構想のアウトライン解説
  • 矢作弘/15分都市の「体験」について
  • 大谷悠/15分都市に求めたい「血の通った温かさ」について
  • ディスカッション

書籍詳細

15分都市の実践 世界に学ぶ地球規模の課題解決

  • カルロス・モレノ、[序文]ヤン・ゲール、[あとがき]マーサ・ソーン 著/矢作弘、大谷悠 訳
  • A5判・264頁・本体2700円+税(定価2970円)

『15分都市の実践 世界に学ぶ地球規模の課題解決』