鉄道が私たちのものになったー近江鉄道線を活かした交通まちづくり
主催 | 比較住宅都市研究会 |
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※詳細は主催団体等にお問い合わせください。 |
- 日時:2024年12月10日(火)18時30分~20時30分
- 会場:現地・オンライン併催。現地/東京都立大学同窓会 八雲クラブ ニュー渋谷コーポラス10階 1001号室 渋谷区宇田川町12-3
- 参加費:オンライン参加費600円
- 詳細・申込:http://home.g08.itscom.net/ebizuka/
内容
近江鉄道線は1898年(明治31年)に開業した私鉄の路線である。滋賀県の東部を走り、全線59.5km、33駅を擁し、沿線は10市町に上る。地元ではガチャコンと呼ばれ、通勤・通学や日常生活に利用されている。しかしモータリゼーションの進展により、利用者は1967年(昭和42年)の年間1126万人をピークに、2002年度(平成14年度)には369万人と三分の一近くにまて゛減少した。沿線自治体の総人口は2015年(平成27年)から減少に転じているため、さらなる経営悪化は避けられない状況になった。
近江鉄道株式会社は2017年(平成29年)から沿線自治体と協議を始め、2019年(令和元年)には地域公共交通活性化再生法に基づく法定協議会が設立された。協議会での検討の結果、2020年(令和2年)3月に自治体の支援の下で全線を存続させることが決定した。今年2024年4月より近江鉄道線は上下分離方式となり、運行はこれまでどおり近江鉄道株式会社が行い、鉄道施設は滋賀県と沿線10市町で構成される一般社団法人近江鉄道線管理機構が保有および管理することになった。上下分離で近江鉄道線は経営悪化による廃線の危機からは免れたものの、そこに鉄道があることの価値を地域住民が認識することがなければ、鉄道の利用者は人口減少とともに減り、再び存在意義が問われるようになる可能性は否定できない。
そこで、2023年初夏に滋賀県に縁のある交通の専門家や実践者が集まって「人と環境にやさしい交通まちづくりプラットフォーム滋賀」を設立、国土交通省の共創モデルプロジェクトを活用して、近江鉄道線を活用した交通まちづくりを進める人材育成を行う事業を始めた。仲間を増やしながら現在2年目の人材育成プロジェクトを進めている。その活動について報告し、交通まちづくりの活動について意見交換したい。
講師のプロフィール
南村 多津恵 氏
(人と環境にやさしい交通まちづくりプラットフォーム滋賀(やさしい交通しが)副代表、輪の国びわ湖推進協議会 運営委員、一般社団法人滋賀グリーン活動ネットワーク エコ交通研究会 事務局)
滋賀県大津市在住。環境カウンセラー、会議ファシリテータ、市民活動&環境学習コーディネータ。環境NPOと行政の職員を経て、エコ&ファシリテーション事務所「くうのるくらすの創造舎」を立ち上げる。環境学習の企画の他、市民団体や協働組織での30年近い活動経験を活かし、市民活動の支援やノウハウ提供、様々なプロジェクトの事務局運営を行う。環境の側面から交通まちづくりに取り組むサイクリスト。現在、滋賀交通ビジョンに基づく滋賀地域交通計画策定のための住民ワークショップに企画およびファシリテータとして参画している。
共著『世界に学ぶ自転車都市のつくりかた 人と暮らしが中心のまちとみちのデザイン』学芸出版社(2023)、『サイクルツーリズムの進め方 自転車でつくる豊かな地域』学芸出版社(2019)『ビワイチ公式ガイドブック びわ湖一周 滋賀じてんしゃ旅』八重洲出版(2022)、ほか。
参考ウェブサイト
https://yasashiikotsushiga.wixsite.com/machizukuri/