サイクルツーリズムの進め方
自転車でつくる豊かな地域

藤本芳一・輪の国びわ湖推進協議会 著

内容紹介

サイクルツーリズム振興に取り組む自治体、観光業界、市民団体などに役立つ初めての手引書。これからコースづくり、イベント開催に取り組むとき、さらに広めよう、質を高めようと悩んでいるとき、役立つノウハウ満載。びわ湖を一周する「ビワイチ」10年の実践と、しまなみ海道や全国の事例調査から実例をまじえて具体的に解説

体 裁 A5・208頁・定価 本体2300円+税
ISBN 978-4-7615-2720-4
発行日 2019/10/20
装 丁 精彩工房

目次著者紹介まえがきあとがき

序章 サイクルツーリズムがなぜ注目されるのか?

口絵
サイクルツーリズム先進国ドイツより
国内での取り組み

1 まず最初にすべきこと

1 サイクルツーリズムの始め方
2 地域の特性や魅力の分析
3 誰を対象にするのか
4 サイクリストを惹き付けるもの
5 サイクリングコースを作る

2 始める、広げる

6 サイクリングマップ、ガイドブック
7 サイクリングイベント
8 ガイド付きツアー
9 広報

3 より楽しんでもらうためのサービスの充実

10 サイクリング支援ステーション
11 サイクリングの拠点施設
12 その他サイクリストが求めるサービス

4 セクターを越えて、共に進める

13 広域のネットワークを作る
14 道の整備
15 他の交通手段との連携
16 ルールとマナーの啓発
17 ステークホルダーと進めるための体制づくり

5 サイクルツーリズムが豊かな地域を作る

18 地域の誇りを育て、魅力を磨くサイクルツーリズム
19 観光振興を超えて、住みよい地域づくりのために

コラム サイクルツーリズム先進国ドイツより

1. サイクルツーリズムの存在感
2. すぐれたサイクリングマップ
3. サイクリングを楽しむ人々
4. 自転車の多様さ
5. 駅前の一番便利な場所に整備される駐輪場
6. 駅前駐輪場でのサービスとまちなかでの駐輪
7. ネットワークを重視したサイクリングルート
8. オランダ、デンマークの自転車道
9. 公共交通に自転車が載せられるのは当たり前
10. 自転車用の標識と信号
11. ボーデン湖のDMOインターナショナル・ボーデンゼー・ツーリスムス社
12. 世界最強の自転車団体 ADFC(全ドイツ自転車クラブ)
13. ボーデン湖のツアーコンシェルジュ ラートベーク・ライゼン社

基礎知識等

スポーツバイクの基礎知識
自転車の種類
自転車のルール
サイクルツーリズムの基礎用語
参考文献

藤本 芳一(ふじもと よしかず)

輪の国びわ湖推進協議会会長、自転車ライフプロジェクト代表。
自転車マップ作りを中心に、自転車の良さを多くの人に知っていただき、利用者を増やしていくための活動を行っている。
これまでに日本全都道府県と海外50ヵ国を自転車で走る。
著書に『ちずたび びわ湖一周自転車BOOK』『ちずたび 京都と出会う自転車BOOK 市内版』『ちずたび 京都を走る自転車BOOK ロングライド版』(以上、西日本出版社)など。

輪の国びわ湖推進協議会(わのくにびわこすいしんきょうぎかい)

琵琶湖一周サイクリングをきっかけに、気軽に自転車に親しむ人を増やし、健康的で環境に調和した社会をつくるために、市民の有志を中心にNPOや事業者、行政団体などが集まり、2009年10月に設立した民間の団体。
「移動するときの手段として、自転車と公共交通機関を誰もが優先的に選ぶようになることで、将来に渡ってみんなが幸せに暮らせる社会」の実現に向けて、琵琶湖一周サイクリングおよび自転車の日常利用の促進、ルール・マナー啓発等の活動を行っている。

執筆メンバー:稲永明子、佐々木和之、新野恭平、南井良彦、南村多津恵、横田勝也(50音順)

あなたはサイクルツーリズムと聞いて何を連想するだろう。しまなみ海道をゆったり走るレンタサイクルの人たち。地元の名物を楽しむグルメツアー。多くの人が参加するサイクリング大会。サイクルレースの観戦。サイクルジャージに身を包んだサイクリスト、はたまた--? 一口にサイクルツーリズムといっても、そのスタイルは実に多様だ。

本書は日本のサイクルツーリズムの聖地の一つ、「ビワイチ(琵琶湖一周サイクリング)」の滋賀県で活動する民間の自転車まちづくり団体「輪の国びわ湖推進協議会」が制作した。

2009(平成21)年の設立から10年の間に、自主事業として、また行政と協働しながら行ってきたビワイチ推進と自転車の楽しみ方の提案、自転車の利用しやすい環境づくりの経験や、その過程で学んだ他団体や他地域の活動をもとに、全国各地でのサイクルツーリズム推進に参考になるノウハウと事例をまとめている。一通り読めば、サイクルツーリズムの始め方から、より大きな影響力を持つ活動への育て方、さらには、人々がいきいきと暮らせる元気なまちに地域を変えていくまでの道筋を知ることができるよう編んでいる。

これまでの経験から私たちは、サイクルツーリズムは、人を変え、地域を変え、暮らして楽しいまちを実現するための有効なツールであると確信している。

日本は今、空前のサイクルツーリズム・ブームだ。この流れに乗ってサイクルツーリズムに取り組み、地域を元気にしながら自転車利用者を増やし、環境と健康、そして地域の自然・歴史・文化を生かした住みよい地域を、あなたの地元で実現しよう。

2091年8月1日 著者一同

私が、自転車利用促進の活動を始めたのは、2000年になるかならないかの頃。当初は一部の自転車好きが自分たちの権利を主張するだけの活動だと思われがちだったものが、やがて全国各地に自転車まちづくり団体が誕生するようになった。この本を作成した輪の国びわ湖推進協議会もその中のひとつだ。そして自転車利用環境の整備を進める自治体が現れ始め、ついには国自体が旗振り役になり、全国で多くの自治体が自転車の活用を進めるまでになった。かつての私の予測を完全に超え、志を同じくする仲間も増え、あれよあれよという間に、自転車活用推進は大きな流れとなってきた。

また、私の単なる趣味だったサイクリングが、日本や世界各地を回っているうちに、実は地域を、そして社会を変える大きな力になるものだと言うことに気がついた。
本書は、輪の国びわ湖推進協議会設立10周年を記念し、これまでの活動の集大成として作成したものだ。輪の国びわ湖がここまで育ってきたのは、前会長の元滋賀県立大学教授 近藤隆二郎先生を始めとして、今は他の地域へ引っ越した人もいるが、これまで一緒に活動してきた仲間の力があってこそだ。そして本書の制作において多くの方に取材対応、内容確認等に時間を割いていただいた。また、学芸出版社の前田裕資さんには本書の構成を始めとして細部までアドバイスをいただいた。皆様に厚く感謝を申し上げる。
サイクルツーリズム、そして自転車の活用は社会をよりよい方向に変える力として今後さらに大きく広がっていくだろう。本書や輪の国びわ湖推進協議会も微力ながらそのための一助となっていければと願っている。

2019年8月1日 著者一同

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