【受付終了】イベントレポート/出版&増刷決定記念トーク「まちを再生する公共デザインのアプローチ」(2019/7/23|大阪)

※詳細は主催団体等にお問い合わせください。

イベントレポート

7.29にグランフロント大阪の大阪ガス都市魅力研究室で行われた出版&増刷記念トーク「まちを再生する公共デザインのアプローチ」。関西道路研究会 道路空間魅力向上研究会さんのご協力のもと、本書『まちを再生する公共デザイン』の編者の御三方がご登壇。今回は関東拠点の東京大学・福島秀哉先生と国士舘大学・西村亮彦先生に、関西でお話いただけるめったにない機会ということで、短い告知期間にもかかわらず当日は40名定員の会場がほぼ満員になり、多くの参加者の皆さんにお集まりいただきました。

山口敬太先生

まずは京都大学・山口敬太先生より本書『まちを再生する公共デザイン』の解説をいただいてから、福島先生、西村先生にご自身の関わるプロジェクト/プロジェクト支援のノウハウについてじっくりプレゼンいただきました。福島先生は、公共デザインの現在形~ビジョンの共有から、ご自身が長年かかわられている山中湖村・大槌町での震災復興事業の事例紹介へ。それぞれ本にはおさめきれなかった、かなり具体的なアプローチが聞けて、会場の皆さんも熱心に聞き入っておられました。

福島秀哉先生

続いて西村先生からは、国総研で長年公共事業のサポートをされてきた立場から、マネジメントのタイポロジーについてのお話。本書の中でも多くのページを割いて体系的に図式化・整理いただきかなり読み応えがあるのですが、今日のトークではさらに多様な事例の図式がでてきて、各々の事例の力点、評価手法について端的に説明いただきました。

西村亮彦先生

お二方の話題提供後は、コーディネーターとして山口先生にもご参加いただき、会場からの質疑や「公共デザイン」という新しい視野を再確認。多様な参加者の皆さんが個々の現場で抱える課題は違えど、戦略的に連携して共通のビジョンを描く醍醐味を持ち帰っていただけた会になったかと思います。

終了後の懇親会も、参加者の皆さんと終わらぬ議論を楽しみました。盛り上がった関西回に続いて企画中の関東回もご期待ください。予習復習はぜひ本書にて。ご参加いただいた皆様、ありがとうございました!

イベント概要

趣旨文:

公共事業をいかに構想し、組み立て、空間の質を管理し、形をつくり、活動を引き出し、地域の活性化や再生を実現するか。社会資本整備の計画、設計から企画・構想、運営管理のあらゆる段階で求められる「公共デザイン」のアプローチについて議論を深め、これからの地域づくりの可能性を探ります。(山口敬太)

話題提供:
福島秀哉「地域戦略の中の空間デザイン」
西村亮彦「行政による公共空間再生のプロセスデザイン」
  • 日程:2019年7月23日(火)
  • 時間:19:00~21:00(開場18:40)
  • 会場:大阪ガス都市魅力研究室(グランフロント)
  • 会費:書籍をご購入またはご持参の場合は無料
    ▽一般
    書籍のご購入・持参なしの場合:1000円
    ▽学生
    書籍のご購入・持参なしの場合:500円
  • 定員:40名(事前申し込み制)
  • 主催:学芸出版社
  • 共催:関西道路研究会 道路空間魅力向上研究会
  • 詳細・申込:イベントは終了しました

登壇者プロフィール

【登壇者】
福島 秀哉(ふくしま ひでや)
1981年生まれ。博士(工学)。東京大学大学院修了後、小野寺康都市設計事務所、(独)土木研究所寒地土木研究所などを経て2012年より東京大学大学院工学系研究科社会基盤学専攻助教。東日本大震災復興事業をはじめ地域・都市再生に向けた研究と公共空間デザインに従事。専門は景観工学、土木デザイン。主な受賞に土木学会デザイン賞奨励賞、前田記念工学振興財団山田一宇賞など。

西村 亮彦(にしむら あきひこ)
1981年生まれ。博士(工学)。2018年より国士舘大学理工学部講師(兼・国土技術政策総合研究所部外研究員)。専門は、都市デザイン・公共空間マネジメント・歴史まちづくり。メキシコ国立自治大学建築学研究所・美学研究所、国土交通省国土技術政策総合研究所を経て現職。主な著書に『地域づくりを支える道路空間再編の手引き(案)』『まちなかにおける道路空間再編のデザインガイド』『道路空間再編・利用事例集』(いずれも共著、国土交通省国土技術政策総合研究所)など。

【コーディネーター】
山口 敬太(やまぐち けいた)
1980年生まれ。博士(工学)。2017年より京都大学大学院工学研究科准教授。近畿圏を中心に文化的景観の調査・計画や、産官学連携のまちづくりに従事。主な受賞に土木学会賞論文奨励賞、日本建築学会奨励賞、日本都市計画学会年間優秀論文賞など。著書に『日本風景史』(共編著、昭和堂)など。

関連書籍

緊急再版決定!

『まちを再生する公共デザイン―インフラ・景観・地域戦略をつなぐ思考と実践』
山口敬太・福島秀哉・西村亮彦 編著

A5判・240頁・定価 本体3000円+税
2019/06/10発行
・ ・ ・ ・ ・
中村良夫 東京工業大学名誉教授 推薦!
「公共事業を軸に地域課題の総合的解決を目指す思想、発想、構想を問う一書」

公共事業を軸とした地域再生に戦略やデザインをいかに導入するか。事業や分野を横断し、人とインフラを繋ぎなおす空間デザインと、その実現に向けたマネジメントの方法や行政の役割を多角的に詳解。最前線の方法論や実践事例から、新たな〈公共デザイン〉の枠組みを導き出す。社会資本整備の再構築に向けた現場からの提言。
https://book.gakugei-pub.co.jp/wp/book-urban-public-design/

 

『まちを再生する公共デザイン』出版&増刷決定記念トーク
まちを再生する公共デザインのアプローチ
福島 秀哉×山口 敬太×西村 亮彦