伝統、実は無礼講【ハロウィン】|連載「京都の現代歳時記考 -木屋町の花屋のささやかな異議申し立て-」
子どもの頃、英会話教室に通っていた。私はそこに行くのがとても嫌だった。今と違ってとても内向的な子どもだったので、外国人の先生がどんどん話しかけてくるのも、学校が違う子たちと仲良くするのも苦手だった。10月のある日に先生がいった。来週はハロウィンパーティだから、みんな仮装してきてね。最悪だ、と思った。でも何しろ内向的な子どもだったから、もちろん嫌とも言えず母に魔女の帽子をのっけられて、教室へ行った。子供教室だからいつも遊びみたいなものだったけど、その日はハロウィンパーティだと言って、みんなでゲームをしたりお菓子を食べたりした。