大気を「浄化する」路線バス イギリス・サウサンプトンでパイロット版が運行開始
今年はじめに世界保健機関(WHO)によって、大気の汚染度が健康基準に照らして限界値に達している都市の一つとして公表されていたイギリス・サウサンプトン市。9月から、空気中の汚染物質をキャッチするフィルターを備えた路線バスの運行が始まっています。
イギリスのバス大手「Go-Ahead」グループがパイロット版として公開したこのバスには、大気中に漂う超微粒子を捕らえるフィルターが屋根の上に設置されており、走行中にフィルターを空気が通過することで、汚染物質が取り除かれる仕組みです。
フィルターを開発した「Pall Aerospace」社によれば、バス1台を1年間運行することで、路線上の地上10メートルまでの空気に1.7倍の清浄効果が、また同グループが所有するすべての車両に搭載された場合には同様に16倍の清浄効果が見込めるとのことです。
WHOによれば、世界で4千2百万人が大気汚染により早世しているとされているほか、イギリスの環境・食糧・農村地域省(DEFRA)からは、微粒子による大気汚染が地域住民の余命を平均6カ月縮めるとの推測も発表されています。
詳細
- UK’s first air-filtering bus launches in Southampton(The Guardian)
- Go-Ahead launches pollution-busting bus to clean up urban air(PoliticsHome)
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