LIFULL HOME’S総研が研究報告書「“遊び”からの地方創生~寛容と幸福の地方論Part2~」を発行 

不動産事業などを展開する株式会社LIFULLのシンクタンク「LIFULL HOME’S総研」がこのほど、「“遊び”からの地方創生」と題したレポートを発表した。例年発行している研究報告書の今年度版。

昨年度は、地域の寛容性が人々の幸福度に大きな影響を与えているとするレポート(「地方創生のファクターX」)を発表しており、「寛容と幸福の地方論」が引き続いてのテーマとなっている。

報告書によれば、今回掲げられている“遊び”とは、「レジャー、娯楽、趣味、芸術・創作活動などさまざまな余暇活動の遊びにとどまらず、遊びが持つ精神的・心理的な側面、すなわちマインドとしての遊び(遊び心)、また余白や隙間を意味する遊びまで包含する幅広い概念」。

地方創生は、「寛容性」だけではなく“遊び”の力に注目し、戦略として重視すべきであるとして、ポイントを以下の4点にまとめている。

“遊び”は人々の幸福度と寛容度を高める

“遊び”は、人々の幸福度を高める効果を持ち、その寛容度を高める力を持つ。

2つの力で“遊び”は、地域に多様な価値観が共存する土壌をつくる

「幸福度」「寛容度」は、互いに異なる価値観による多様な幸福観が、無用な軋轢や摩擦を起こすことを緩和し、違いによって互いに排除し合うことを調停し、一つの地域で平和に共存するための社会の“遊び”をつくり出す。

“遊び”は地域の生活文化を美しく育み、その文化に共感する人を惹きつける

“遊び”が作り出した文化が、地域の人のライフスタイルを形作り、それに共感する人の移住を呼び込む流れになっている。

“遊び”は地域のスキマに隠れた資源を発掘し、地域産業にイノベーションを起こす

地方創生では“遊び”は軽視されがちであったが、「サーフィン」の千葉県一宮町、「写真」の北海道東川町、「アート」の大分県別府市など、行政主導の動きも進み始めている。

レポートは全256ページで、公式ウェブサイトから無料でダウンロードできるほか、冊子版の配布も行われている。

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