【受付終了】近年のイギリスの住宅問題と住宅政策

主催 比較住宅都市研究会
※詳細は主催団体等にお問い合わせください。
  • 日時:2023年1月10日(火)18時30分~20時30分
  • 会場:東京都立大学同窓会 八雲クラブ ニュー渋谷コーポラス10階 1001号室 渋谷駅 徒歩5分 渋谷区宇田川町12-3
  • 参加費:1000円 ネット参加600円
  • 詳細・申込:
    http://home.g08.itscom.net/ebizuka/

報告者

漆原 弘氏(イギリス在住の建築家、Urushibara Architecture and Consultancy)

要旨

英国では慢性的な住宅不足により、現在も住宅価格の高騰や低所得者向け住宅の不足などが続いている。その為、住宅建設の促進が政府の住宅政策の中心あるが、それと同時に環境対策など様々な住宅政策も打ち出されている。特に、2021年にはCOP26(国連気候変動枠組条約第26回締約国会議)がグラスゴーで開かれ、英国政府も積極的な環境問題への取り組みを表明しており、その一環として、既存の住宅の断熱性能の向上などの環境対策が住宅政策の中に組み込まれている。また、1960年代、1970年代に大量に建設された公営住宅団地の大規模な修繕、さらには、民間賃貸住宅の質の向上など多くの問題が指摘されており、政府による幅広い取り組みが住宅政策のなかで議論されている。そこで、本発表では、近年の英国における住宅問題、及び住宅政策を紹介しながら、日本と英国の住宅問題や住宅政策の違い、そして英国政府の取組みがどのように日本の住宅問題に活かせるのかなどを議論したい。

報告者のプロフィール

1990年早稲田大学建築学科大学院修士課程終了後、SKM設計計画事務所/近代建築研究所勤務。1995年より、英国、ヨーク大学博士課程で集合住宅デザインの研究を行い、1999年に博士号取得。博士号論文テーマは日本と英国における住宅政策とそのデザインへの影響。その後、O’Riordan Staehlu Architects(アイルランド共和国)、Sarum Partnership(英国)、Perkins Ogden Architects(英国)、ハンプシャー州建築課(英国)を経て、2019年、Urushibara Architecture and Consultancyを設立。現在は、住宅設計や住宅デザイン、住宅政策、アーバン・デザインなどの研究活動を英国でおこなっている。建築学博士、一級建築士、英国政府登録建築家、英国王立建築家協会会員