欧州の古い建物の維持修繕の実情と日本での持続可能な街作りの課題

主催 比較住宅都市研究会
※詳細は主催団体等にお問い合わせください。
  • 日時:2025年7月22日(火)18:30~20:30
  • 会場:東京都立大学同窓会 八雲クラブ ニュー渋谷コーポラス10階 1001号室 渋谷区宇田川町12-3
  • 参加費:1000円(学生は500円)/ネット参加600円(学生は無料)
  • 詳細・申込:http://home.g08.itscom.net/ebizuka/

内容

ヨーロッパでは、築50年はおろか築数百年の古い建物が綺麗に維持され現役で使用され、街並みを作っている。一方日本では、ビルやマンションや戸建てが築40年過ぎると当然のように老朽化建替えが言われる。日本の建物が短命な理由について、様々な説明が流布しているが、いずれも本質ではない。そこで前半は、英欧の古い建物所有者目線で、建物維持の実情を紹介し、日本との決定的な違いとして所有者の「建物資産観」を指摘する。後半は、日本も、2100年に人口半減と予測されているにも関わらず、相変わらず「街づくり=再開発」の発想で大都市では高層ビルの再開発が続く一方で、地方では衰退が進んでいる。この問題に対し、英欧の持続している街を参考に、今後日本の街がめざすべき「持続させる街作り」と、その課題を議論する。

講師のプロフィール:

江本真弓氏(株式会社ビルオ代表取締役)
ロンドン大学Kings College 卒業(物理学科)。卒業後は日本でのAI研究を経て、J-REIT・不動産ファンドの不動産アセットマネージャーを10年経験。その後、株式会社ビルオを設立し、築古中小ビル資産所有者向けに、古い建物維持とビル経営の助言・指導を行う。近年は「持続させる街づくり」を提唱。大学時代からの欧州の友人たちとメール・SNSで繋がり続ける中で、彼らの古い建物修繕工事の取り組み方考え方が、日本人と全く異なる事に気が付いて興味を持ち、20年以上、頻繁に欧州を訪れて多くの話を通して、建物寿命を考えない彼らの建物を長く使用する本質を理解してきた。