【受付終了】粒状都市に向けて – ポスト・スプロール時代の都市計画を再設計する -(2019/06/22|京都)
※詳細は主催団体等にお問い合わせください。 |
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[概要]
◎開催日時:2019/06/22 13:30~15:30
◎会場: ヴィラ九条山、オーディトリアム
◎詳細・申込:
http://bit.ly/2ZfRzUf
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趣旨
今日の社会状況は、産業発展という20世紀のイデオロギーによって基礎付けられ、都市のスプロールを前提とした都市計画手法の更新を私たちに迫まります。新たな都市の拡張を目指すのではなく、既存の空間を未来に向けてどのように再利用し、そこに住人の積極的な関与を引き出すか。本プログラムでは、パリと東京を拠点とする建築家/都市計画家が、ポスト・スプロールの時代における都市と、建築の役割について「particule(粒子・粒状)」をキーワードに議論をおこないます。
Lecture and discussion organized by RAD + Villa Kujoyama with Benjamin Aubry, architect-urban planner, co-founder of iudo (Paris) and Yutaro Muraji, architect-urban planner, founder of Mokuchin (Tokyo) with the moderation of Shinichi Kawakatsu.
タイトル
粒状都市に向けて – ポスト・スプロール時代の都市計画を再設計する –
Towards a particle urbanism – rethinking urban planning at the age of post sprawl city –
日時
6/22(Sat) 13:30-15:30
会場
ヴィラ九条山、オーディトリアム
スピーカー
連勇太朗[建築家]
1987年生まれ。特定非営利活動法人モクチン企画代表理事、株式会社@カマタ代表取締役、慶應義塾大学非常勤講師、横浜国立大学非常勤講師、法政大学大学院非常勤講師。共著=『モクチンメソッド──都市を変える木賃アパート改修戦略』(学芸出版社、2017)ほか。
バンジャマン・オーブリ[建築家・都市計画家]
1986年生まれ。2011年ヴェルサイユ国立高等建築学院卒業。長年に渡ってフランスと日本を行き来しながら学び、都市と建築に対する日本的なアプローチに強い関心を抱き、SANAA、中山英之やアトリエ・ワンなどの建築事務所との仕事も行う。数年前から、戸建て住宅に関する建築行為とリサーチの双方にまたがるプロジェクトに取り組んでいる。
共催
Villa Kujoyama、RAD
言語
English(日本語要約あり)
入場
無料
イントロダクション
既存の都市空間を未来に向けて変化させていくことは、今日の都市計画において最重要課題の一つとなっています。このパラダイムの移行は、産業発展という20世紀のイデオロギーによって基礎付けられ、都市のスプロールを前提とした都市計画手法の更新を私たちに迫まります。新たな都市の拡張を目指すのではなく、既存の空間を未来に向けてどのように再利用し、そこに住人の積極的な関与を引き出すか。
本プログラムでは、それぞれパリと東京を拠点とする建築家/都市計画家が、ポスト・スプロールの時代における都市性と、建築の役割について「particule(粒状化)」をキーワードに議論をおこないます。
モクチン企画を主宰する連勇太朗は、東京都心を取り囲む木賃ベルトと言われる木造住宅密集エリアに大量に存在している木賃アパートに着目します。それを都市を作り変えていくための資源として位置付けた連は、これまでの設計事務所的なアプローチではなく、改修のためのレシピ(「モクチンレシピ」)を介して、住人・所有者・不動産事業者のネットワークを形成することで、ひとつひとつの規模は小さくとも、都市スケールの介入を試みます。
一方のバンジャマン・オーブリは、「黄色いベスト運動」と呼ばれる現在も続くデモの原因にもなっているパリ市内の住宅不足と家賃の高騰という問題に対し、パリの周辺部の戸建住宅に着目します。日本の都市にヒントを見出したAubryは、ディベロッパーによる大規模で単一機能の集合住宅ではなく、戸建住宅への小さな介入を試みることで、新たな住空間を創出しつつ、そこに多様な暮らし方の可能性を提示します。
このように両者に共通するのは、一つ一つの介入は小さなスケールでありながら、それらがネットワーク化されることで、個別の建築の質ではなく、量の問題へとアプローチしようとしている点です。それは言うなれば、小さな粒が集まる(Particle)ことで、全体性が形づくられるような都市だといえます。また、いわゆる請負型の設計事務所ではなく、事業化をベースとした組織形態を採用している点も似通っており、新しい建築家モデルをそこに見出すこともできるかもしれません。このように、パリと東京という異なるコンテクストを持つ場所において、同時代的な共通性が現れていることは大変興味深い現象ではないでしょうか。
このような状況的な差異と戦略的な共通点を土台とし、ポスト・スプロールの時代におけるParticleな都市とその可能について広く議論を誘発し、これまで幾度となく語られてきた両都市の新たな関係を模索したいと思います。