漁村の「慣性力」――生業・生活・信仰の蓄積を“穿つ造形”から読み解く|連載『海際から描く、くらしの教養―生活・生業・技術・文化―』 「穿つ(うがつ)」とは、地面に穴を穿ち、岩山を貫いて道を通すなど、物理的に貫通・切り開く行為を指す。 同時に「穿った見方」という表現では、「勘ぐりすぎ」「ひねくれた見方」と否定的に用いられることも多いが、本来は対象の本質を深く見抜く鋭い洞察を示す言葉である。 2025年12月22日 / 最終更新日時 : 2026年1月8日 学芸出版社 海際から描く、くらしの教養
海に対する語りから探る、津波常襲地帯に暮らす人々の記憶と行為[岩手県三陸沿岸部]|連載『海際から描く、くらしの教養―生活・生業・技術・文化―』 災害大国と呼ばれる日本では多くの災害が発生しているが、その中で海にまつわるものとして津波がある。ここ100年だけでも複数の津波が日本で発生しており、2011年に東日本大震災が発生した三陸沿岸など、各地に津波常襲地帯がある。本稿では、「海際」の一種として津波常襲地帯に着目し、そこでの海際文化について考える。津波が来るというリスクもありつつ、それでも人々が暮らし続けるその海際には魅力的な文化もあるはずであり、そのような二面性の一端を紹介したい。 2025年11月20日 / 最終更新日時 : 2025年11月20日 学芸出版社 海際から描く、くらしの教養
共有資源として利用される不用品の取り扱い[宮城県塩釜市浦戸諸島]|連載『海際から描く、くらしの教養―生活・生業・技術・文化―』 離島は資源の輸送に一定の制約が生じるため、資源を入手するだけではなく、廃棄することも手軽ではない。そのため、生活や生業で使用した資源が役割を終えたあと、島内にはごみとして廃棄されているのか、資源として貯蔵されているのか曖昧な状態で残り続ける過程で不意に住民の用に立つ機会が訪れ、新たな形態へと変形しつつも活用される例がしばしばみられる。このような行為をn次利用と称することにする。 2025年10月17日 / 最終更新日時 : 2025年10月17日 学芸出版社 海際から描く、くらしの教養