米国で予定されていた国境壁の建設が中止へ バイデン氏が大統領就任式で宣言
- 米国の新大統領 バイデン氏は、1/21に執り行われた大統領就任式で、米国南側の国境に約3,200kmにわたり設置される予定だった壁の建設を取りやめることを宣言した。トランプ政権下で推し進められていたが、米国議会とメキシコ政府が建設費の出資を拒んでいたものである。
- この建設プロジェクトは、2016年にトランプ氏が宣言して以来度々規模が縮小されてきたものの、最終的にはカリフォルニア州やアリゾナ州、テキサス州にある国境に沿って700kmほど建設されていた。現場工事のチーフは、工事が1/4しか完了していない状態で最終の署名を済ませ、現場を去らざるを得なかったという。
- 一方で壁の建設は中断されたものの、特にソノラ砂漠など自然環境への影響をもたらしたことは否定できない。
2005年に設立されたRealID法の影響で、税関国境整備局は、憲法をのぞき国境壁の建設を妨げる可能性のあるすべての法律を撤回できるようになっていた。これには、アリゾナ州南部の居留地と保護地区における、自然保護法、絶滅危惧種法、先住民墓地保護・返還法なども含まれている。そのため、国境壁の建設にあたっては、壁を建設するために新設された道路のため、何世紀にもわたり成長するベンケイチュウというサボテンが撤去されるなど、自然環境への影響が指摘されている。
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https://www.curbed.com/2021/01/president-biden-stopped-trumps-border-wall.html