【受付終了】原発被災地と被災者のまともな復興・再建とは何かを考える
主催 | 比較住宅都市研究会主宰 |
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※詳細は主催団体等にお問い合わせください。 |
- 日時:2023年4月26日(水)18時30分~20時30分
- 会場:首都大学東京同窓会 八雲クラブ ニュー渋谷コーポラス10階 1001号室 渋谷駅 徒歩5分 渋谷区宇田川町12-3
- 参加費:1000円、ネット参加600円
- 詳細・申込:http://home.g08.itscom.net/ebizuka/
内容
講師:糸長浩司氏(元日本大学教授、飯舘村放射能エコロジー研究会・共同世話人、NPO法人エコロジー・アーキスケープ理事長、飯豊町立いいで農村未来研究所所長、日本建築学会原発長期災害対応特別委員長)
要旨:
東日本大震災から12年、原発事故による深刻な放射能汚染は継続し、汚染土壌処理、汚染山林対策は厳しい状況のままであり、事故原発処理の見通しも厳しいままである。除染したとはいえまだ汚染されている農地で、避難解除され帰村した農民は農業をせざるを得ない矛盾で生きている。森林汚染の継続、汚染樹木によるバイオマス発電、除染土壌の再利用による圃場整備問題による復興事業による核汚染(復興核災害)の心配もある。破壊された原子炉の安全性は確定できず不安定なままであり、破壊廃炉工程の長期化、危険な廃炉との同時同場での住宅地整備や新産業建設による福島イノベーションコースト構想の国主導の開発型復興事業の問題もある。20ミリシーベルトでの避難解除政策で正しかったのか、被災者の生活再建に真摯に向き合わない復興施策とは何か、原発事故災害からの被害者の生活回復、コミュニティの回復などまともな復興とは何かについて、また、支援者はどういう支援の仕方があるのかを広く討議したい。
講師のプロフィール:
東京生まれ。元日本大学生物資源科学部教授、工学博士、環境建築家、九州大学工学部建築学科卒業、東京工業大学大学院社会開発工学専攻博士課程修了、専攻は、環境建築学・都市農村計画・環境デザイン。山形県飯豊町立いいで農村未来研究所所長、NPO法人エコロジー・アーキスケープ(環境・建築・芸術・景色融合)理事長、飯舘村放射能エコロジー研究会(IISORA)共同世話人、環境デザイン雑誌『BIOCITY』監修人、元日本建築学会地球環境委員会委員長、農村計画学会賞(実践)2019「津波被災住民と建築・まちづくり専門家の協働による新しい集落づくりの実践-岩手県大船渡市碁石地区防災集団移転住宅地『りあすの丘』プロジェクト-」、農村計画学会賞(業績)2013「エコロジカルな農村計画をめざす先駆的研究と実践」受賞。日本建築学会教育賞(2008) 「キャンパス・エコビレッジの創造のための農・環境・建築創造教育」受賞。25年近く原発事故被害地の飯舘村の村づくりを指導し、発災後は放射能専門家等とIISORAを組織化し支援し、現在も避難生活支援、復興支援活動、東電と国を訴えた村民訴訟(初期被ばくとふるさと喪失補償)等の支援研究を実施中。帰村者、非帰村者、二地域居住者の多様な被災者の生活再建と放射能汚染の継続するふるさとの長期的な環境維持対策についての支援研究を継続中。2019年からは日本建築学会内に原発長期災害対応特別委員会を設置し、学会提言案作成、破壊原子炉の安全性や復興計画・事業の問題等について研究を進めている。