日本建築学会設計競技「まちづくりの核と福祉を考える」作品募集(募集期間|2021/05/14~06/14 17:00まで)

日本建築学会で、2021年度日本建築学会設計競技の情報が公開されています。以下に概要を抜粋しました。詳しくは「詳細はこちら」から、学会のHPにてご確認ください

概要

福祉の現場とは、当たり前のことが困難な方々が当たり前の時間をすごせることを目指して多様な努力が払われる場所だと思う。
居住系や通所系のサービスでは、身体を含む全ての障害者の方々の日常生活がサポートされ、知的や精神の障害を対象とした福祉の現場では、日常生活だけでなく社会生活がサポートされる事例も多く存在する。サポートには多様な工夫が見られる。例えば、高齢者福祉の現場では、施設を子育て支援などの事業と組み合わせることにより、施設としての閉鎖性を乗り越えようとする試みがみられる。知的・精神に対する福祉の現場では、廃業した農家の代わりに耕作放棄地を耕すことや、経営的に成り立たせることが難しいゴミの分別業務を就労支援の現場にするなど、誇りを感じる仕事づくりがまちづくりの一助となるような試みもある。
福祉を語る言葉にノーマライゼーションというものがあるが、現場における多様な試みから見えてくるのは、ノーマル=日常というものが健常者の日常をなぞらえるものとしてあるのではなく、より積極的な意味付けとともに実践されていることである。その活動は、もしかしたら私たち健常者の日常以上にいきいきとしたものになっているかもしれない。実際に、福祉施設らしい実践をとおして、周辺のまちづくりに参加するような動きも多くみられるようになっている。つまり、福祉施設が実践するノーマル=日常をきっかけとして、まちづくりがひろがりつつあるようである。
まちづくりの核として福祉の現場を捉えてみてほしい。福祉の対象や、そこでの日常や社会生活の実践を自らで設定する必要があるだろう。そして、それらの実践に都市や建築がどのように関連できうるのかを検討してほしい。

(審査委員長 乾久美子)

課題

まちづくりの核として福祉を考える

提出物

下記3点を提出すること。
a.計画案のPDFファイル
以下の①~④をA2サイズ(420×594㎜)2枚に収めた後、A3サイズ2枚に縮小したPDFファイル。(解像度は350dpiを保持し、容量は合計20MB以内とする。PDFファイルは1枚目が1ページ目、2枚目が2ページ目となるように作成する。A2サイズ1枚にはまとめないこと。)模型写真等を自由に組み合わせ、わかりやすく表現すること。
①設計主旨(文字サイズは10ポイント以上とし、600字以内の文章にまとめる)
②計画条件・計画対象の現状(図や写真等を用いてよい)
③配置図、平面図、断面図、立面図、透視図(縮尺明記のこと)
④まちづくりに関係する提案を示すもの

b.作品名および設計主旨のWordファイル
「a.計画案のPDFファイル」に記載した作品名と設計主旨の要約(200字以内とし、図表や写真等は除く)をA4サイズ1枚に収めたWordファイル。なお、容量は20MB以内とする。

c.顔写真のJPGファイル
横4cm×縦3cm以内で、共同制作者を含む全員の顔が写っているもの1枚に限る。なお、容量は20MB以内とする。
※提出物は、入選後に刊行される『2021年度日本建築学会設計競技優秀作品集』(技報堂出版)および『建築雑誌』の入選作品紹介の原稿として使用します。

応募期間

2021年5月14日(金)~6月14日(月)17:00(厳守)

審査方法

①支部審査
応募作品を支部ごとに審査し、応募数が15件以下は応募数の1/3程度、16~20件は5件を支部入選とする。また、応募数が20件を超える分は、5件の支部入選作品に支部審査委員の判断により、応募数5件ごと(端数は切り上げ)に対し1件を加えた件数を上限として支部入選とする。
②全国審査
支部入選作品をさらに本部に集め全国審査を行い、「賞および審査結果の公表等」の全国入選作品を選出する。
1)全国一次審査会(非公開)
全国入選候補作品とタジマ奨励賞の決定。
2)全国二次審査会(公開)※オンライン開催を予定。詳細未定。
全国入選候補者によるプレゼンテーションを実施し、その後に最終審査を行い、各賞と佳作を決定する。代理によるプレゼンテーションは認めない。なお、タジマ奨励賞のプレゼンテーションは行わない。
・日時(予定):2021年9月15日(水)13:00~17:00

賞および審査結果の公表等

①賞
1)支部入選:支部長より賞状および賞牌を贈る(ただし、全国入選者・タジマ奨励賞は除く)。
2)全国入選:次のとおりとする(合計12件以内)。
・最優秀賞 2件以内・・・賞状・賞牌・賞金(計100万円)
・優秀賞 数件・・・賞状・賞牌・賞金(各10万円)
・佳作 数件・・・賞状・賞牌・賞金(各5万円)
3)タジマ奨励賞:タジマ建築教育振興基金により、支部入選作品の中から、準会員の個人またはグループを対象に授与する(10件以内)。
賞状・賞牌・賞金(各10万円)

②審査結果の公表等
・支部審査の結果:各支部より応募者に通知(7月15日以降予定)
・全国審査およびタジマ奨励賞の結果:本部より全国一次審査結果を支部入選者に通知(8月上旬)
・全国入選作品・審査講評:『建築雑誌』ならびに本会Webサイトに掲載

詳細はこちら

2021年度支部共通事業 日本建築学会設計競技 課題「まちづくりの核として福祉を考える」提案募集(応募期間:2021年5月14日(金)~6月14日(月)17時(厳守)(Web応募のみ))

(日本建築学会)

https://www.aij.or.jp/event/detail.html?productId=637515