2021年第3回都市環境デザインセミナー|中越地震・熊本地震から未来の被災地への知の継承(2021/03/26|オンライン)

2021年第3回都市環境デザインセミナー
(関西ブロック、九州ブロック共催)
テーマ「災害復興:世代を繋ぐ、知の継承」第3回(最終回)

「中越地震・熊本地震から未来の被災地への知の継承」


アーカイブ記録

下記よりダウンロードできます。

http://judi.sub.jp/judi/202103semi.pdf


日時

2021年3月26日(金) 18時30分~20時30分

場所・申込

zoom会議(定員50名)
今回のセミナーは、会場参加はありません。
下記Peatixページよりご購入ください
https://peatix.com/event/1853232/view

会費

  • 都市環境デザイン会議会員 500円
  • 学生           500円
  • 一般           1000円

趣旨

昨年9月に日本都市計画学会関西支部主催で、「復興検証と知識継承」シンポジウムが開催され、その続編として「阪神・淡路大震災の知の継承」(1/26)、「東日本大震災の知の継承」(3/1)を連続して開催いたしました。今回、最終回として「中越地震・熊本地震から未来の被災地への知の継承」をテーマに、下記のとおり開催します。
内陸直下型地震である新潟県中越地震(2004年)、熊本地震(2016年)では、激しい揺れにより都市郊外・中山間地域で大きな被害が発生しました。中越地震では、阪神・淡路大震災(1995年)や台湾・921地震(1999年)の教訓を参考しながら、地域性を考慮した独自の復興の取組が展開されました。熊本地震でも、地域の専門家が被災地の活動を支えると共に、外部から被災経験あるいは応援経験を持つ専門家が、復興の支援に赴きました。
今回は、まず中越地震、熊本地震において、地域の専門家として外部支援の受入や地域の復興まちづくりのコーディネートを行った二名の研究者から、被災後、何を考え、どう行動したのか、また外部からの復興の知識・経験をどのようにローカライズしていったのかご報告いただき、被災自治体の立場から熊本県益城町の職員の方にコメントいただきます。その後、第1回の報告者である二名の先生にも加わっていただき、次の被災地や次の世代に、何を、どのように継承すべきなのか考えていきます。

世話人 紅谷昇平

内容

1.経験の伝達5

新潟県中越地震の復興を支えた仕組みとは 復興基金と復興支援員を中心に

(兵庫県立大学・澤田雅浩)

2004年新潟県中越地震の復興は、人口減少地域(過疎地域)の復興のあり方を模索しながら進められてきた。その際、阪神・淡路大震災の経験や台湾921自身の経験が参照され、施策等にも反映されてきた。地域主体の復興基金、そしてちょっと外側の支援人材としての復興支援員が果たした役割をあらためて振り返る。

2.経験の伝達6

熊本地震の復興における過去の被災地からの学び

(熊本県立大学・柴田祐)

熊本地震における復興まちづくりでは、中心市街地の都市計画事業によるものと、農村集落におけるまちづくり協議会によるものの2つに大きく分けることができる。それぞれのまちづくりの現場のこの5年間を振り返りながら、過去の災害から学んだこと、影響を受けたことは何か、考えてみたい。

3.コメント

熊本県益城町における住民参加の復興まちづくりの視点から

(益城町役場・宮田有佳)

4.コメント

神戸・台湾・中越:復興の経験・教訓の継承の視点から

人と防災未来センター・小林郁雄

5.意見交換

6.全体総括

復興まちづくりの知の継承に向けて

(大阪大学名誉教授・鳴海邦碩)

講師紹介

澤田 雅浩(さわだ・まさひろ)

兵庫県立大学大学院減災復興政策研究科・准教授。
慶應義塾大学環境情報学部卒業、慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科博士前期課程・博士後期課程修了。長岡造形大学建築・環境デザイン学科准教授などを経て2017年より現職。博士(政策・メディア)。2004年に発生した新潟県中越地震の被災地で、緊急対応から集落の復興に至るプロセスに継続的に関与。新潟県中越大震災復興検証にも携わり、大船渡市災害復興計画推進委員会委員、兵庫県丹波市復興推進委員会委員なども務める。

柴田 祐(しばた・ゆう)

熊本県立大学環境共生学部・教授。
大阪大学大学院工学研究科環境工学専攻修了。造園コンサルタント、大阪大学大学院工学研究科助教などを経て、2017年4月より現職。専門は地域計画、農村計画、景観計画。熊本地震、令和2年7月豪雨による集落の被災状況や復興まちづくりについて調査研究するとともに、まちづくり協議会などの運営サポートなども行っている。

宮田 有佳(みやた・ゆか)

益城町出身、佐賀大学文化教育学部を卒業した後、2010年より益城町役場にて勤務。2016年の熊本地震時は復興課にて広報などの業務に従事。その後、2017年より復興整備課復興まちづくり係(現・まちづくり推進室)に異動し、まちづくり協議会の立ち上げや活動支援などの業務を3年間担当。現在は、企画財政課復興企画係勤務。

小林 郁雄(こばやし・いくお)

人と防災未来センター上級研究員、兵庫県立大学特任教授。神戸大学工学部建築学科卒業。大阪市立大学大学院工学研究科都市計画専攻修了。都市・計画・設計研究所を経て、1986年にコー・プランを設立。地域計画、市街地整備、住民主体のまちづくりまで幅広い都市プランニングを専門とし、阪神・淡路大震災後は被災地の復興に多く携わる。1995年、阪神大震災復興市民まちづくり支援ネットワークを立ち上げ、世話役を務める。

鳴海 邦碩(なるみ・くにひろ)

大阪大学名誉教授、関西大学客員教授。日本都市計画学会元会長。大阪をはじめ関西の各地のまちづくりを支援。インドネシアをはじめアジア諸国の都市環境調査を行なってきた。サントリー学芸賞、不動産協会賞等を受賞。著書に、『都市の自由空間』『都市の魅力アップ』『失われた風景を求めて』他多数。

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