パブリックスペース活用事典
内容紹介
活用の歴史及び、制度・プログラムを体系化
パブリックスペース活用の歴史や制度を初めて体系化。歴史的変遷を見やすい年表形式で辿るとともに、おさえておきたい政策や法令、条例等、都市に賑わいや居心地を創出するテクニカルなアプローチを国内外の60の制度・プログラムで網羅した。自治体・コンサル・企業・市民・研究者、あらゆる立場で実践に使える待望の教科書。
泉山塁威・宋 俊煥・大藪善久・矢野拓洋・林匡宏・村上早紀子・一般社団法人ソトノバ・パブリックスペース活用学研究会 編著
著者紹介
体裁 | A5判・224頁 |
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定価 | 本体2700円+税 |
発行日 | 2023-12-30 |
装丁 | 美馬智 |
ISBN | 9784761528775 |
GCODE | 5653 |
販売状況 | 在庫◎ |
関連コンテンツ | レクチャー動画あり |
ジャンル | 公共空間/不動産活用・リノベーション |
はじめに 本書の挑戦──情報・スキル・ノウハウの体系化
1章 パブリックスペースのいま
1章1節 拡張し続けるパブリックスペースの価値
1章2節 社会と政策の優れたタッチポイント
1 経済
2 観光
3 社会的包摂
4 教育
5 健康促進
6 文化芸術
7 気候変動対策・低炭素化
column|パブリックスペース活用の潮流
2章 パブリックスペースのこれまで
2章1節 日本のパブリックスペースと活用
2-1 道路/街路空間 パブリックスペースの原型である「みち」
2-2 公園 幅広い利用を受け入れ続けるおおらかな公共空間
2-3 河川 文化とともに移り変わる親水空間の役割
2-4 建築空間(公開空地) 各時代の建築様式や制度の変遷から生まれる空間のアクティビティ
2-5 広場/駅前広場 各時代の要請から多様な使われ方をされる「まちの中心」
2章2節 都市理念の変遷と潮流 パブリックスペースを読み解く書籍年表
解説|都市理念の変遷からみるパブリックスペースをめぐる言説
3章 まちを使いこなすための制度とルール
3章1節 国内編 国内制度・ガイドライン
3-1 都市・エリア全般
都市再生推進法人 官民連携の下でミッションを遂行するまちづくり団体
都市利便増進協定 地域や都市再生法人主体で広場や施設をつくる・つかう
実践のノウハウ|柔軟な発想を法定の協定として担保できることが強み
地域再生エリアマネジメント負担金制度(日本版BID)
地域再生を支える安定的な財源の確保
大阪版BID 大阪市が公共空間の活用にむけて条例化
まちなかウォーカブル推進プログラム 居心地が良く歩きたくなるまちなか
実践のノウハウ|ウォーカビリティを高める制度の活用にむけて
3-2 道路
路上イベントガイドライン 道路から賑わいを生む地域アクションの促進
道路占用許可の特例 路上に活気を生む収益事業の実施
道路内建築物 社会実験から常設へ。沿道の賑わいを日常化する
国家戦略道路占用事業 国際的拠点形成のためのオープンカフェや看板の設置で賑わい創出
道路協力団体 よりスピーディな道路占用手続きを実現
コロナ道路占用特例 新型コロナウイルス感染症対応と飲食店等の路上利用
歩行者利便増進道路(ほこみち) 20年のタイムスパンで構想する通りのまちづくり
実践のノウハウ|ほこみち指定にむけて
歩行者天国 一時的に街路を歩行者専用とすることで生み出す賑わいづくり
パーキング・メーター等休止申請 車両規制に頼らないウォーカブルな路上創出
ゾーン30・ゾーン30プラス 速度規制で実現する安心・安全な歩きたくなるまち
3-3 公園
設置管理許可 緑地や公園を盛り上げる多様な民間サービスの取り入れ方
実践のノウハウ|公園管理から地域事業へと多展開させるマインド
Park-PFI(公募設置管理制度) 公園が持つポテンシャルを活かして官と民がつながる
実践のノウハウ|オープンな対話を生み出す協働の仕組み
滞在快適性等向上公園施設設置管理協定制度
“地元団体”だからできる公益性と収益性の共存
都市公園占用許可 不足する保育所や福祉施設の誘致
立体都市公園制度 公園の屋上化による都市再開発の両立
土地区画整理事業と指定管理者制度 「換地」で再編するまちのパブリックスペース
3-4 河川
河川敷地占用許可制度 キャンプやリバースポーツ等、水辺の定常的な賑わいの創出
かわまちづくり計画の登録 河川敷をまちとかわをつなぐ地域の賑わい創出拠点に
3-5 公開空地・広場
東京のしゃれた街並みづくり推進条例・まちづくり団体の登録制度
手続きの緩和で促進するマルシェや地域祭の実施
公開空地等活用計画の登録制度 収益性あるイベント実施を可能にした柔軟な空地活用
パブリックスペース活用制度
市民主体のイベント実施を支えるつくばペデカフェ推進要項(つくばペデカフェプロジェクト)
地区独自のまちづくりルールによる規制緩和
札幌都心の顔づくり。沿道ビルとの協働で実現する豊かな公共空間
3-6 空地・駐車場
低未利用土地利用促進協定 地域の“余白”をシェアしてパブリックに活用
立地誘導促進施設協定(コモンズ協定)
空き家・空き地を地域全体でまとめて再編し、暮らしを豊かに
誘導施設整備区 空き家・空き地を地域のための医療施設や商業施設に
駐車場附置義務条例の地域ルール
賑わい分断を回避するための駐車場の集約化と付置義務の緩和
都市再生駐車施設配置計画余剰の駐車施設を賑わい空間へ転用する
カシニワ制度 空き地をコミュニティガーデンへ。住宅地のオアシス創出
荷捌き駐車の集約化及び地域ルール
歩行者優先のまちづくりを進める交通環境のコントロール
3-7 ガイド・ルール
横浜・公共空間活用手引き
手続きの負担軽減と公民連携で目指す、地域に根ざした活用の促進
エリアマネジメントガイドライン(静岡市)
パブリックスペースの利活用の「はじめの一歩」を後押しするガイドライン
沼津・都市空間デザインガイドライン
まち全体の戦略に基づいた、民間主体で取組むまちなみガイドライン
3-8 社会実験
社会実験 パブリックスペースに「居場所」を創り出すためのコミュニティ形成の一手
実践のノウハウ|プロセスに価値を。コミュニティに魂を。
3章2節 海外編 海外制度・ルール総論
3-9 都市・エリア全般
20分ネイバーフッド 7つの指標で支える歩行・自転車移動中心のウォーカブルなまちづくり
実践のノウハウ|20分ネイバーフッドの概念と計画
15分都市 道路空間の再配分で生み出す徒歩圏内の活気あるコミュニティ
実践のノウハウ|「あなたの地域を美しくする」プロジェクト
Column|スーパーブロック(バルセロナ、スペイン)
バルセロナ市グラシア地区の歩行者空間計画
エコディストリクト 1つ1つの意思決定において人々と地球を中心に捉える枠組み
実践のノウハウ|地区のまちづくりに“持続性”を導入するヒント
3-10 街路ネットワーク
リンク&プレイス 「通行」と「滞在」の2軸で活動を見える化を図る、新しい街路計画手法
スローストリート 車両通行規制でつくるインクルーシブな近隣コミュニティ
3-11 歩車共存道路
シェアードスペース/シェアードゾーン
人の賑わいと交通のアクセス性、安全性を両立させる道路空間のデザイン
実践のノウハウ|人のための空間と交通機能を両立させる工夫
3-12 歩道
ベター・ストリート・プラン
サイドウォークカフェで創るサンフランシスコ市の賑わいと安全
シアトル市条例 柔軟な条例解釈で促すシアトルのサイドウォークカフェ整備
シティベンチプログラム ベンチがつなぐウォーカブルなエリアネットワーク
ファーニッシングゾーン 居心地のよい街路空間の捉え方
実践のノウハウ|市の長期目標と市場のニーズをデザインで適合させる
3-13 車道・カーブ
フレキシブルゾーン 路上の飲食スペース化で飲食店の営業を支援
パークレット 路上駐車帯を公園化してつくる沿道の滞留空間
シェアードスペースプログラム 商業活動も可能とした新たなパークレットの仕組み
オープンレストランプログラム コロナがもたらした路上スペース活用の劇的な変化
実践のノウハウ|緊急市長命令による暫定的オープンレストランプログラムの成功と恒久的プログラム施行準備
オープンストリートプログラム/オープンブールヴァールプログラム
3タイプの車両規制で促進する近隣コミュニティの路上活用
サンデーパークウェイ
都市環境と公衆衛生の改善をもたらす歩行者・自転車天国プログラム
3-14 広場活用
POPSプログラム 民間活力を活かした公共スペースの設置
実践のノウハウ|初期のPOPSプログラムの失敗/現行のPOPSプログラム
プラザプログラム 大都市の路上変革をリードしてきた道路空間の広場化
3-15 文化的活用
バスカー許可制度
ストリートパフォーマンスの許可の管理に加え、支援も行う行政の取組み
アスファルトアート 安全性や愛着を高める路面のキャンバス化
フェスティバルストリート 住民発の小さな屋外イベントを促進
おわりに パブリックスペースを制度活用で終わらせないために
付録
基礎用語解説集
パブリックスぺ―スを読み解くための 参考文献リスト
用語索引
事例索引
本書の挑戦 ── 情報・スキル・ノウハウの体系化
パブリックスペースの活用は1960年代以降、長らく探求され、実践を積み重ねてきた。なぜ、私たちはパブリックスペース活用を求めるのだろうか? そこには、「パブリックライフ(都市生活)を過ごす物理的な空間がある」「座り場(何となく居られる場)が歓迎される」「人が楽しむことは都市に活力を与える」等、様々な効用があるだろう。しかし、その情報やノウハウの体系化は実現してこなかった。
本書出版の発意とねらい
実際、特に法制度、実践事例、海外情報は多く、常に新しい法制度が各省庁ごとに上書きされ、国内外で実践が展開される。実践者たちはそれらの体系化を熱望されてはいないだろうか。少なくとも我々はその必要を感じてきた。そこで本書では3つの視点でパブリックスペース活用にまつわる手引書の編集に挑戦している。
初学者への実践に使える手引書として:パブリックスペース活用を学び始める学生、新たに業務として担当する建設・都市計画コンサルタント/ゼネコン/組織設計事務所などの専門職、異分野から異動されてきた自治体公務員やエリアマネジメント団体スタッフが情報やスキルを習得し、実践で使える事典として活用して欲しい。
実践者への体系化された手引書として:経験のある実践者も、続々追加される法制度や情報へのキャッチアップがご多用の業務の中追いつきにくいだろう。復習や再整理を兼ね、体系化された情報に触れることで再認識や新たな気づきを得て欲しい。
教育者が指南する教科書・参考書として:大学教員や新入社員への研修を行う方は、何を教えれば教えたことになるのか苦戦を強いられ、手持ちのネタや関心事中心の指南になってはいないだろうか。2章の書籍年表も含め、本書を教科書や参考書として活用されたい。
本書の構成
大きく3章構成になっている。1章「拡張し続けるパブリックスペースの価値」では、パブリックスペースは何のためにあり、なぜ活用するのかを論じる。日本の実践は長らく(特に消費と結びつく)賑わい至上主義と呼ばれてきた。しかし、それだけではないだろう?と疑問を持つ人も増えている。では他にどんな価値があるのか? 未来への視座や萌芽的事例から紐解いていく。経済、観光、社会的包摂、教育、健康促進、文化芸術、気候変動対策・低炭素化に焦点を当てるが、パブリックスペース活用が多様な分野や公共施策につながることがわかるだろう。
2章では国内制度とアクティビティの歴史的変遷を辿る。道路/街路空間、公園、河川、建築空間(公開空地)、広場/駅前広場の空間タイプごとに特徴を再確認する。
3章では国内編、海外編に分けて、パブリックスペース活用の制度・ガイドラインを概説する。国内編では、都市・エリア全般、道路、公園、河川、公開空地・広場、空地・駐車場、ガイド・ルール、社会実験に分け、全38の制度・ガイドラインを紹介する。海外編では、都市・エリア全般、街路ネットワーク、歩車共存道路、歩道、車道・カーブ、広場活用、文化的活用に分け、全22の制度・プログラムを紹介する。
2章の書籍年表、巻末の基礎用語解説集、参考文献などの資料もナレッジとして楽しみ、実践に使っていただきたい。
本書は、2017年に日本建築学会若手奨励特別研究委員会に位置付けられた「戦略的パブリックスペース活用学[若手奨励]特別研究委員会」(2017-2019)、さらに日本都市計画学会研究交流分科会Aに位置付けられた「パブリックスペース活用学研究会」(2020-2022)の活動が元となっている。参加した若手実践者、アーバニストたちとの議論が本書の問題意識であり、数年の成果が本書である。深く感謝の意を表したい。
本書が日本のパブリックスペース活用の学びと実践に役立ち、豊かなパブリックスペース活用、そして、都市計画・都市デザインに寄与すれば幸いである。
2023年12月
泉山塁威 (編著者・執筆者を代表して)
パブリックスペースを制度活用で終わらせないために
いかがでしょうか?
本書を読んだあなたの気持ちは、実践したくてワクワクしている? あるいは、友人に気づきや感想を伝えたい? 中には、情報量に圧倒されている人もいるかもしれない。そんな人はぜひ、あなたの引き出しとして、実践の場や必要な時に何度も手にとっていただき、気づきやヒントにしていただければ幸いである。
さて、最後に、本書をより良い状態で読後感を味わってもらうために、メッセージを綴ってみる。ビジネスフレームワークに、Will-Can-Mustがある。それに基づいて本書とともに要点を整理してみよう。
パブリックスペース活用でできることはたくさんある!(Can)
本書に紹介された多数のパブリックスペース活用の制度・ガイドライン・事例を見ること(3章)で、海外都市はもちろん、国内の多くの都市で、様々な空間で実践がなされ、パブリックスペース活用でできることがどれほどたくさんあるか知ることができたのではないだろうか。
そして、海外都市では、実に多くの自治体独自のローカライズされた制度やガイドライン、プログラムがあることもわかったのではないだろうか。国のシステムの違い等もあるが、海外都市の多くは、自治体独自に制度やガイドライン、プログラムを制定して、運用している。それだけ独自の仕組みをつくる専門家公務員やそれらをサポートする専門人材がいる。すぐには同じにはなれないかも知れないが、本書でも紹介する自治体や地域独自の施策を増やしていくことも大事だろう。
パブリックスペース活用で求められること(Must)
しかし、制度やガイドラインを活用することが目標となってはいけない。それは手段の目的化である。RPG(ロールプレイングゲーム)やスタンプラリーのように、制度を活用することをゴールにしても、現実世界には、人や地域と関わり合いがあって、パブリックスペース活用が実践される。人がいる以上、ゲームのようにはいかない。
であれば、パブリックスペース活用で求められること(Must)は何かを探ることは肝要である。社会情勢、市民・地域ニーズ、地域やプロジェクト、空間によっても異なるだろう。これらには、パブリックスペース活用が空間ごとにいかに歴史変遷(2章)を辿り、時々の時代の要請とともに、制度とアクティビティが呼応してきたか、これらも踏まえて、自身の地域や都市でぜひ、パブリックスペース活用で求められること
(Must)を構想してほしい。
パブリックスペース活用でやりたいこと(Will)
最後に、パブリックスペース活用でやりたいこと。これが多くの人を巻き込み、そして、これからの各地の未来を担っている。地域に求められること(Must)だけでは、新しいことも、ワクワクすることも、想定内に収まってしまう。やりたいことがWantではなく、Willなのは、未来の行動・アクションであることにつながる。Wantだけでは、願っている願望なだけであって、行動が伴わない。未来の自分や地域の行動/アクションを乗せて、パブリックスペース活用でやりたいこと(Will)を構想してほしい。その構想には、パブリックスペース活用の価値(1章)がヒントである。これらの知見がみなさんの実践やアウトプットの気づきやヒントになれば幸いである。そこで、きっと「なぜ、パブリックスペース活用が必要なのか?」といった問いにもぶつかるかも知れない。ぜひ、自問自答や地域で議論をして、アジェンダを設定してほしい。
これら、Will-Can-Mustのバランスと重なり合わせが重要である。パブリックスペース活用でできること(Can)だけでも手段の目的化してしまう。パブリックスペース活用で求められること(Must)だけでも、真面目にやっていけるが、既定路線や既視感に捕らわれてしまうかもしれない。パブリックスペース活用でやりたいこと(Will)だけでは、独りよがりや空想と見られてしまうかも知れない。これら、Will-Can-Mustのバランスを常に、あるいは節目に意識して、本書の必要な誌面をまさに、事典のように引いてほしい。
パブリックスペース活用の潮流の理解
なお、本書では、他書や類書で言及されているような理論や有名事例はだいぶ端折っている。その代わり、書籍年表でそのガイドと解説をしている。
パブリックスペース活用には、1960年代のジェイン・ジェイコブスの都市論に呼応するように、ニューアーバニズムやTOD、タクティカル・アーバニズム、プレイスメイキング、パブリックライフ等、海外で多くの論や実践が展開されてきた。国内では、そうした海外都市の潮流や言説を輸入し、国内の政治や政策、社会情勢、各地の地域ニーズに応じて、実践に用いられている。
そういった大事な理論や実践知、手法の流れがあって今があることを認識する必要がある。本書をきっかけにパブリックスペース活用のさらなる学びや気づきの旅へと出掛けていただければ幸いである。
実践への留意点
パブリックスペース活用は、ストリート、公園、河川、広場、様々な空間にまちのコンテンツや人々の活動が展開されるため、そのほとんどがオモテに出てくるものである。さらに最近ではそれらの情報がSNS上に流通するのも一つのトレンドである。
だからこそ、注意してほしい。パブリックスペース活用自体が目的化しやすい。オープンカフェ、マルシェ、イベント。それらは「なぜ、パブリックスペース活用するのか?」、なぜ(Why)の設定を、プロジェクトや地域で注意深く議論する必要がある。
国内では、海外都市と比べて都市デザイナー等の専門家公務員が限りなく少ない(海外都市と比べて相対的に)。一方で、その甲斐あってか、商店街や企業、エリアマネジメント等、民間や地域側のパブリックスペース活用へのアクションや発意は多いのではないかと感じている。しかし、その仕組みや状態は不安定で、サポートする自治体も財政難で不安が多い。だからこそ公民連携、公民(地域)連携で、最近ではエリア
プラットフォームを構築して、議論し、支えながら、一緒にアクションすることも増えてきている。その中で、エリアビジョンやプレイスビジョンを策定する地域も出てきている。その中に、ぜひ、「なぜ、パブリックスペース活用するのか?」の問いの応答をビジョンに込めてほしい。なぜ(Why)の共有がビジョンに込められれば、やることは明快で、それを実現するための戦略、戦術(施策)、ロードマップ(ぜひ、PDCA
だけでなく、実験をしながら進めるスケジュールで)、推進体制(と役割分担)、指標をまとめていく。これらが備わった公民(地域)連携の体制ができていれば、パブリックスペース活用も持続的に活用、マネジメントしていく展開につながりやすいだろう。それが、2023年現在のベストプラクティスであろう。
みなさんのパブリックスペース活用の実践と未来に期待し、関わる人々がより楽しく、ワクワクする都市や地域が増えていくことを願い、私たちも今日からアクションしていきたい。
泉山塁威
パブリックスペース活用事典・編著者一同
開催が決まり次第、お知らせします。