ローカルメディアの仕事術
人と地域をつなぐ8つのメソッド

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影山裕樹 編著
幅 允孝・多田智美・原田祐馬・原田一博・成田 希・小松理虔・山崎 亮 著

内容紹介

地域に根付き、多様な人をつなぎながら、継続するための考え方とノウハウ。全体像からディテールまで、1:プロデュース、2:編集、3:チームづくり、4:デザイン、5:ウェブサイト運営、6:取材&インタビュー、7:文章の書き方、8:写真の撮り方を、エキスパート達が実例で解説する。初めてつくる人にも経験者にも、必ず気づきのある現場からの学び

体 裁 四六・252頁・定価 本体2000円+税
ISBN 978-4-7615-2679-5
発行日 2018/05/10
装 丁 UMA/design farm

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1章 ローカルメディアを始める前に

影山裕樹

2章 ローカルメディアの編集術

1 全体像をつくる

1 プロデュース術── 最後まで緻密に関わる 幅允孝/ブックディレクター
2 編集術── 関係者に揉まれながら一番よい解決策をみつける 影山裕樹/編集者

2 枠組みをつくる

3 チームづくり── ともにつくる一〇カ条 多田智美/編集者・MUESUM代表
4 デザインの方法── 魅力的な誌面をめぐる考え方 原田祐馬/UMA/design farm代表
5 ウェブサイト運営術── 収益をめぐる試行錯誤から 原田一博/『枚方つーしん』

3 ディテールをつくる

6 取材&インタビュー術── 街の人の素の声を聞きとるには 成田希/星羊社・『はまたろう』編集長
7 文章術と心構え── 誰かではなく「私」が書く 小松理虔/ヘキレキ舎代表・フリーライター
8 写真の撮り方── 撮り溜めのすすめ 山崎亮/コミュニティデザイナー・studio-L代表

3章 メディアの編集からまちの編集へ 影山裕樹

1 NPOがつくるメディアとまち──事業を掛け合わせるフットワーク
──『ヨコハマ経済新聞』(横浜市)/『おへマガ』(岐阜県恵那市)
2 企業や産業がつくるメディアとまち──価値を再発見する、地域密着の方法
──『三浦編集長』(島根県大田市)/『にんじん』(石川県七尾市)/ヘキレキ舎(福島県いわき市)
3 市民がつくるメディアとまち──本当の担い手はいつも個人 ──『右京じかん』(京都市右京区)/『谷中・根津・千駄木』(東京都文京区・台東区)/サーキュレーション キョウト(京都市)

編著者

影山裕樹(かげやま ゆうき)

1982年東京生まれ。編集者。プロジェクト・エディター。千十一編集室代表。早稲田大学第二文学部卒業後、雑誌編集部、出版社勤務を経て独立。アート、カルチャー書のプロデュース・編集、雑誌やウェブ媒体での執筆活動の他、展覧会やイベントの企画・ディレクションなど幅広く活動を行っている。2018年合同会社千十一編集室を設立。著書に『ローカルメディアのつくりかた』『大人が作る秘密基地』、共編著に『ゲームの神様・横井軍平のことば』『十和田、奥入瀬 水と土地を巡る旅』など。近年の主な仕事に「十和田奥入瀬芸術祭」(2013)エディトリアル・ディレクション、「CIRCULATION KYOTO」(2017)プロジェクト・ディレクター、ウェブマガジン「EIDT LOCAL」(2017-)企画制作など。青山学院女子短期大学非常勤講師

著者

幅允孝(はば よしたか)

有限会社BACH(バッハ)代表。ブックディレクター。未知なる本を手にする機会をつくるため、本屋と異業種を結びつける売場やライブラリーの制作をしている。その活動範囲は本の居場所と共に多岐にわたり、編集、執筆も手掛けている。著書に『本なんて読まなくたっていいのだけれど、』など。早稲田大学、愛知県立芸術大学非常勤講師

多田智美(ただ ともみ)

1980年生まれ。編集者。株式会社MUESUM代表。大阪を拠点に活動を展開。“出来事が生まれるところからアーカイブまで”をテーマに、アートやデザイン、福祉、地域など、さまざまな分野のプロジェクトに携わり、書籍やタブロイド、WEB、展覧会やイベントなどの企画・編集を手がける。DESIGNEAST共同ディレクター、京都造形芸術大学非常勤講師(2008‐)、XSCHOOL(福井市)プログラムディレクター(2016‐)、常滑焼DESIGN SCHOOL(常滑市)講師(2017‐)など。共著に『小豆島にみる日本の未来のつくり方』

原田祐馬(はらだ ゆうま)

1979年大阪生まれ。UMA / design farm代表。大阪を拠点に文化や福祉、地域に関わるプロジェクトを中心に、グラフィック、空間、展覧会や企画開発などを通して、理念を可視化し新しい体験をつくりだすことを目指している。「共に考え、共につくる」を大切に、対話と実験を繰り返すデザインを実践。グッドデザイン賞審査委員、京都造形芸術大学空間演出デザイン学科客員教授。愛犬の名前はワカメ

原田一博(はらだ かずひろ)

1981年生まれ。大阪府枚方市出身、同市在住。『枚方つーしん』編集部。株式会社morondo代表取締役。学生時代より株式投資をはじめ、個人投資家として過ごす。2008年株式会社morondo設立、2010年より『枚方つーしん』を本田一馬と運営。2015年枚方市総合計画審議会委員。『枚方つーしん』(通称ひらつー)は大阪府枚方市に特化したローカルメディア。月間約300万PVのウェブサイトのみならず、コワーキングスペースの運営やマルシェの開催なども手がける

成田希(なりた のぞみ)

1984年青森市生まれ。『はま太郎』編集長。横浜のふたり出版社、星羊社編集長、兼イラストレーター。 大学進学にともない横浜に住む。大学院修了後、出版社勤務やフリーライターを経たのち、星山健太郎とともに伊勢佐木町にて星羊社を立ち上げる。2013年横浜の地域情報誌『はま太郎』創刊。横浜市民酒場組合所属店を取材した『横濱市民酒場グルリと』、青森の街の歴史と酒場文化を綴った地域本『めご太郎』などを刊行

小松理虔(こまつ りけん)

1979年福島県いわき市生まれ。フリーライター。ヘキレキ舎代表。報道記者、雑誌編集者、かまぼこメーカー広報などを経て2015年に独立。地域の生産者や中小企業の情報発信を支援する事業を展開しつつ、オルタナティブスペースUDOK.を主宰。地域に根ざした企画や情報発信を手がけている。共著本に『常磐線中心主義』など

山崎亮(やまざき りょう)

1973年愛知県生まれ。コミュニティデザイナー。studio-L代表。大阪府立大学大学院および東京大学大学院修了。博士(工学)。社会福祉士。建築・ランドスケープ設計事務所を経て、2005年にstudio-Lを設立。地域の課題を地域に住む人たちが解決するためのコミュニティデザインに携わる。まちづくりのワークショップ、住民参加型の総合計画づくり、市民参加型のパークマネジメントなどに関するプロジェクトが多い。著書に『コミュニティデザイン』『ふるさとを元気にする仕事』『コミュニティデザインの源流』『縮充する日本』『地域ごはん日記』など

前著『ローカルメディアのつくりかた―人と地域をつなぐ編集・デザイン・流通』を二〇一六年に発行して以来、地域に根ざした印刷会社、ローカル出版社、自治体、文化施設、NPOなどの中間団体他、多様な人々と出会う機会が増えた。これほどまでに「ローカルメディア」が注目されているのかと、びっくりしているところが正直ある。

同時に、それぞれの人たちにとって、「ローカルメディア」の捉え方が違うこともわかってきた。紙やウェブといったわかりやすいメディアを立ち上げたい人たちのなかでも、メディアがもたらす成果と目標をどこに設定するか(売り上げなのか、地域課題の解決なのか)がバラバラなのだ。そもそも、メディアという概念も広すぎる。

でも、マスメディアが衰退している現代、ローカルな情報発信が価値をもち始めているのも確かだ。では、現代におけるローカルメディアとはなんなのか? どこにゴールを見定め、それぞれの地域にふさわしいメディアを生み出せばいいのか? 本書はそんなノウハウを「実践編」として収録した。

まず、ローカルメディアづくりにおいては、これまでのマスメディアや商業出版とは異なるスキル、考え方が必要とされている。出版取次や大手ネット書店の流通網を通して、全国に均一に届けられた本だけが必ずしも多くの人に読まれるわけではないし、地上波を通して全国に届けられるテレビ番組を多くの人が同時に見る時代でもない。

だから、メディアのスタートからゴールまでの全体像を考え、流通の仕方を設計し、マネタイズをするところから始めなければならない。そこには従来の編集とは違いプロジェクト全体を眺めるプロデューサー的視点が必要になる。

もう一つは、メディアのかたちにしたがって適切な人材を集め、チームをつくる。出版社やメディア企業のような、専門職種がそれぞれ専門性を発揮して事業を継続するものと、地方で出版やメディアを生業とすることでは条件が違いすぎるからだ。専門性を飛び越えた働き方が必要になってくる。デザイナーは単にデザインしているだけではダメだ。ウェブメディアを立ち上げるなら、バナー広告やアフィリエイト以外のお金の集め方を編み出す必要がある。

そして最後に、ディテールを詰める作業が必要だ。マスメディアと違って読者との距離が近いローカルメディアは、取材先に対しても慎重にアプローチしなければならない。取材したら終わりではなく、今後も長い時間をかけて関係性をつくっていく同じ地域に暮らす大事なパートナーだからだ。文章を書いたり、写真を撮ったりする際にも、よそ者として関わるのではなく、当事者とジャーナリストという二つの立場を行き来しながら、地元に巻き込まれていく覚悟が欲しい。

そんなローカルメディアならではの仕事術について、二章では講座形式で各地で活躍するメディアづくりのプレイヤーに各論を執筆していただいた。

本書ではまた、前著でとりあげきれなかったローカルメディアのプレイヤーに新たに取材している。そこで、僕がいま考えているローカルメディアの可能性について改めて考察したいと思う。企業、行政、個人、NPOなど多様なプレイヤーがメディアづくりに参入している今、ローカルメディアの動きは、単に地域活性化や地方創世の文脈に乗っているからブームになっているのではなく、地域課題を解決するという名目でさまざまなチャレンジができる新しい実験場になっていることを示していきたい。

地域でメディアを発行したい行政や企業、個人、団体の人には、本書を手にとってローカルメディアが広がる多様な各地の事例を知ってもらいたいし、可能ならば実践者として名乗りをあげてもらいたい。

2018年4月 影山裕樹

『ローカルメディアのつくりかた』を出版して以来、改めて全国でメディアづくりを志したり既に携わる人々と話をしていると、抱えている課題や知りたい情報がさまざまにあることがわかってきた。例えば、既にメディア企業として地域に根を下ろしている新聞社、テレビ局、タウン誌などの出版社は、これまでと違う収入の経路を確保したり、これまで一方通行だった読者との関係を結び直したいと考えているし、行政やNPOは漠然とメディアがまちづくりに役立つと理解しているけれど、どんな「かたち」なら地域課題を解決するか、どんなスキルをもつ人材を確保すればいいかについて考えを巡らせているし、個人は自己表現のため、もしくは仲間づくりのためにメディアづくりに手を出そうと考えている。そのため二章では、各地でメディアづくりに携わるプレイヤーに実際に寄稿していただき、それぞれの課題に応える実利的なノウハウを提示したつもりだ。

一方、ローカルメディアについて考えたり事例研究を進めていくと、これまでのマスメディアのような「一方的な情報発信媒体」としての性格をローカルメディアは持たなくなってきていると考えるようになった。「メディア」の役割が拡張している。メディアにできることはもっとたくさんある。ルールがないローカルメディアの新しい価値の側面を知ってもらうために、三章では改めて最近気になっている各地のメディアのつくり手に取材し、コミュニティや文化を醸成するためのメディアの役割について考察した。

二章で紹介した実践的なスキルを身につけつつ、三章で紹介したようなメディアの役割をもう一度考えて欲しい。各地でメディアを立ち上げたいと思う人は、目先の利益や話題性ではなく、コミュニティを攪拌し、地域の文化をつくる担い手としてメディアを使う手立てを、それぞれの仕方で身につけていってもらいたい。

前著『ローカルメディアのつくりかた』から引き続き、本書の編集を担ってくださった学芸出版社の井口夏実さん、ありがとうございました。まちづくりにメディアが役に立つ、という仮説を実践的にも事例研究としても明らかにしたいと考えていたので、本書の制作プロセスはとても有意義なものとなりました。

また、二章の編集術実践編において、個別具体的なメソッドを、ご自身の経験に引き寄せながら執筆くださった幅允孝さん、多田智美さん、原田祐馬さん、原田一博さん、成田希さん、小松理虔さん、山崎亮さんにも感謝申し上げます。

本書が、各地でメディアづくりを志す人にとって、それぞれの地でユニークなメディアを生み出していく手立てになることを願っています。そして僕自身も一人の編集者として、各地で新しいメディアのかたちを模索していきたいと思っています。

2018年4月 影山裕樹

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