建築構造力学 Ⅱ


坂田弘安・島﨑和司 著

内容紹介

数学・物理が苦手な初学者にもわかりやすい

建築物を利用する主体〈人間〉を中心に据えて学ぶ、新しい建築学シリーズ。構造力学Ⅱでは、不静定構造物を対象とした建築構造力学を理解するために、例題・図・写真を豊富に示し説明した。骨組みに生ずる力と変形、マトリクス法、終局強度および座屈を扱い、構造解析から構造設計へと向かう考え方を扱っている。取り組みやすい基本テキスト。

体 裁 A4・120頁・定価 本体3000円+税
ISBN 978-4-7615-3133-1
発行日 2005-11-30
装 丁 上野 かおる


目次著者紹介まえがき正誤情報書評

第1章 部材に生じる応力度と変形

1・1 建築構造力学Ⅰで学んだ基本的事項
1・2 仕事とエネルギー
1・3 外力仕事と内力仕事
1・4 仮想仕事の原理

第2章 骨組みに生じる力と変形

2・1 不静定構造
2・2 変形の適合条件による解法
2・3 たわみ角法
2・4 固定モーメント法
2・5 D値法

第3章 マトリクス法

3・1 基本的な考え方
3・2 平面トラスの剛性マトリクス
3・3 せん断力と曲げを受ける部材の剛性マトリクス
3・4 軸力、せん断力、曲げを受ける部材の剛性マトリクス
3・5 軸力、せん断力、曲げを受ける部材が任意の方向を向いている場合の剛性マトリクス

第4章 終局強度

4・1 断面の終局強度
4・2 構造物の終局強度

第5章 座屈

5・1 圧縮材の座屈

第6章 構造解析から構造設計へ

6・1 構造設計の概要
6・2 荷重・外力
6・3 骨組みの解析・断面算定
6・4 耐震安全性の検討

『建築構造力学Ⅱ』執筆者(*は執筆代表)

*坂田弘安

1983年東京工業大学工学部建築学科卒業,1985年東京工業大学大学院建築学専攻修士課程修了,1988年東京工業大学大学院建築学専攻博士課程単位取得満期退学.トロント大学客員研究員,愛知産業大学造形学部助教授,カンタベリー大学客員研究員等を経て,東京工業大学建築物理研究センター助教授.共著書に『鉄筋コンクリート構造計算規準・同解説1999‐許容応力度設計法‐』((社)日本建築学会)など.1992年日本建築学会奨励賞(論文)受賞.

島崎和司

1977年東京工業大学工学部建築学科卒業、1979年東京工業大学大学院社会開発工学専攻修士課程修了、1995年東京工業大学大学院社会開発工学専攻博士課程修了。㈱間組技術研究所、建設省建築研究所部外研究員、米国イリノイ大学客員研究員等を経て、神奈川大学工学部建築学科教授。共著書に『鉄筋コンクリート構造計算規準・同解説2010』『鉄筋コンクリート構造保有水平耐力計算規準・同解説』((社)日本建築学会)『〈建築学テキスト〉建築構造力学I、Ⅱ』(学芸出版社)など。

構造力学は,外力が作用したときの建築構造物の挙動を知る上で必要不可欠である.外力は,主として柱,梁,壁,床などの構造部材を通って地面に到達する.これら部材の中を伝達する力と,そのときに部材に生じる変形を求めるのに,構造力学が有用である.また,建築構造物は大規模であるし,一品生産物である.それゆえ,造っては壊してみて安全なもの,よりよいものにしてゆくというのは難しい.だからこそ,安全で経済的な建築構造物を造るためには,建築構造力学が重要なものとなる.

本書は『建築構造力学Ⅰ』の続編として,同じ執筆者でまとめたものである.内容は,1.部材に生じる応力度と変形,2.骨組みに生じる力と変形,3.マトリクス法,4.終局強度,5.座屈,6.構造解析から構造設計へとなっている.コンピュータ利用を意識してマトリクス法を平易に解説するとともに,構造力学による構造解析が構造設計へと,どのように連続してゆくのかに関しても記述している.
本書では,静定構造物のみならず不静定構造物を対象とした建築構造力学を理解するために,例題・図・写真を豊富に示して説明している.

『建築構造力学Ⅰ』は,静定構造物に対する力学を学習できるように構成されたものであった.本書『建築構造力学Ⅱ』の内容を理解する上で,静定構造物の力学の知識を体得していることが望ましい.本書の1.では『建築構造力学Ⅰ』の中で最低限必要となるであろう項目をまとめているので,ここから読み進めてほしい.
本書が読者の勉学の一助となることを切望する.

2005年10月
執筆者を代表して 坂田弘安

第1版1刷

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改訂版3刷①

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改訂版3刷②

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『新建築』((株)新建築社) 2003. 7

都市再生政策が声高に謳われる中、サスティナブル・官民提携型開発・市民参加など都市論にも流行言葉があるものの、それらの言葉は実態に促して語られていないことを筆者は指摘する。海外の都市計画、旧建設省や茨城県での都市計画・住宅政策など日本の近代都市をリードしてきた筆者は、成長の時代を終え成熟へと向かう都市への提案を本書で行っている。人口問題、社会・産業構造の変化に伴う法律や政策転換など根本的な課題と共に「未来に向かって企てる意志」の必要性を説いている。

(A)

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