図説
わかる都市計画

森田哲夫・森本章倫 編著
明石達生・浅野聡・伊勢昇・佐藤徹治・塚田伸也・轟直希・柳澤吉保・米田誠司 著

内容紹介

実践力を育む図表・事例とわかりやすい解説

都市計画分野の新しいスタンダードテキスト。豊富な図表と親しみやすい解説で基礎的内容を網羅し、かつ実務的情報を多く盛り込んだ実践力を育む内容とした。「計画事例」を各章で紹介し、計画の経緯から策定後までを実務視点で解説。章末には調べ学習型の演習問題を設け、授業中の課題や反転学習にも活用できる構成とした。

体 裁 B5変・284頁・定価 本体3200円+税
ISBN 978-4-7615-3277-2
発行日 2021-12-20
装 丁 KOTO DESIGN Inc. 山本剛史

本書の採用検討用見本のご請求はこちらから

紙面見本目次著者紹介はじめに

sample1

sample2

sample3

sample4

sample5

巻頭カラー口絵

1章 都市計画とは

1 対象としての「都市」、行為としての「計画」
2 都市計画と交通計画
3 都市計画の目標-石川栄耀「社会に対する愛情、それを都市計画と云う」-
4 都市の分類
5 近年の都市計画の課題
6 本書の構成
計画事例1:石川栄耀の生活圏構想
計画事例2:首都圏整備計画
演習問題1

2章-I 日本の都市計画史

1 日本の都市の発展の特徴
2 古代の都市計画
3 中世の都市計画
4 近世の都市計画
5 近代の都市計画
6 現代の都市計画
演習問題2-I

2章-II 世界の都市計画史

1 古代の都市計画
2 中世ヨーロッパの都市計画
3 近代都市計画の思潮
4 近現代の大都市の計画
演習問題2-II

3章 都市計画の体系

1 都市計画の特徴
2 都市計画の3段階
3 都市計画の位置づけと専門分野
4 都市計画と他の行政計画
5 都市計画の資格制度
計画事例1:首都圏整備計画と業務核都市
計画事例2:群馬県の広域都市圏マスタープラン
演習問題3

4章 都市計画の制度

1 都市計画制度の骨子
2 都市計画制度の内容
3 都市計画の参加の仕組み
4 環境アセスメント
計画事例1:東京の都市計画基礎調査と土地利用の誘導
計画事例2:東京の「都心居住」の回復
計画事例3:首都高速道路大橋ジャンクション
演習問題4

5章 土地利用計画

1 土地利用計画の考え方
2 土地利用計画制度
3 土地利用規制
4 用途地域と建築の規則
計画事例1:長野市の特別用途地区(大規模集客施設制限地区)
計画事例2:長野駅前A-1地区高度利用地区
演習問題5

6章 都市施設と市街地開発事業

1 都市施設計画
2 市街地開発事業の考え方とその経緯
3 土地区画整理事業
4 市街地再開発事業
計画事例1:社会情勢の変化に合わせた計画の見直し -都市計画道路の決定・変更-
計画事例2:無秩序な発展と都市施設の整備遅れの改善を目指す(長野駅周辺第二土地区画整理事業)
計画事例3:一体的な面的開発によって市街地の拠点を創出する(長野市市街地再開発事業(第一種))
演習問題6

7章 都市開発と更新計画

1 新開発と更新
2 ニュータウンの開発と更新
3 商業・業務地の開発・更新
4 開発許可制度
5 公共施設の更新・再編
計画事例1:ニュータウン開発(千里ニュータウン)
計画事例2:大規模再開発(東京・大手町一丁目地区)
計画事例3:地区再開発(福岡市・キャナルシティ博多)
演習問題7

8章 都市交通計画

1 都市交通計画の対象
2 都市交通計画の流れ
3 都市交通施設の計画
4 日本の交通施設整備制度
計画事例1:姫路駅周辺の連続立体交差事業と駅前広場・トランジットモールの整備
計画事例2:高松市中心部における自転車走行空間・環境の整備
計画事例3:前橋市におけるシェアサイクルの整備
演習問題8

9章 公園緑地計画

1 公園緑地の考え方と効用
2 公園緑地の発展と計画
3 都市公園
4 公園緑地の新しい制度
5 グリーンインフラ
6 公園緑地の計画と設計
計画事例1:広瀬川河畔緑地の再整備(前橋市)
計画事例2:東ふれあい公園の設計(前橋市)
演習問題9

10章 地区計画

1 地区計画の考え方 -地区の都市計画-
2 地区計画等の種類と策定実績
3 地区計画の内容
4 地区計画における特例制度
5 その他の地区計画
6 建築協定
計画事例1:一般的な地区計画(千葉県白井市)
計画事例2:市街化調整区域等地区計画(新潟県長岡市山本地区)
計画事例3:防災街区整備地区計画(大阪府岸和田市東岸和田駅東地区)
演習問題10

11章 景観計画

1 景観と構成要素
2 景観の捉え方とデザイン
3 景観まちづくり
4 屋外広告物と色彩計画
5 景観づくりへの取組み
計画事例1:都市開発による景観づくり(代官山ヒルサイドテラス、みなとみらい21)
計画事例2:屋外広告物の是正指導計画(前橋市)
計画事例3:海外の景観計画事例(ポートランド)
演習問題11

12章 都市防災

1 都市防災の考え方
2 公助・自助・共助とソーシャルキャピタル
3 被害想定と地域危険度評価
4 都市防災計画
5 地域防災の担い手と地域防災力
計画事例1:阪神・淡路大震災の復興都市計画(兵庫県神戸市)
計画事例2:東日本大震災の復興都市計画(宮城県石巻市)
計画事例3:都市火災の復興都市計画(新潟県糸魚川市)
演習問題12

13章 持続可能な都市構造

1 持続可能な都市モデル
2 公共交通とまちづくり
3 持続可能な都市構造を誘導する都市計画制度
4 新たな交通とまちづくり
計画事例1:ネットワーク型コンパクトシティ(宇都宮市)
計画事例2:お団子と串の都市構造(富山市)
計画事例3:交通まちづくりの海外事例
演習問題13

14章 市民参加のまちづくり

1 市民参加のまちづくりの考え方
2 市民参加のデザインと尺度
3 市民参加の方法
4 NPOによるまちづくり
5 パブリックコメント制度
計画事例1:乗合タクシー「くすまる」(大阪府河内長野市楠ケ丘地域)
計画事例2:吉原運動公園周辺を中心とした地域拠点整備(和歌山県美浜町)
計画事例3:県道西宮豊中線(兵庫県西宮市)
演習問題14

15章 観光まちづくり

1 観光から観光まちづくりへ
2 観光まちづくりの出発点
3 観光まちづくりの政策
4 観光まちづくりの展開
5 これからの観光まちづくり
計画事例1:観光まちづくり(大分県由布市由布院)
計画事例2:歴史まちづくり(愛媛県内子町)
演習問題15

16章 これからの都市計画

1 都市問題の多様化
2 情報通信技術の進展と都市計画
3 これからの都市計画に向けて

編著者

森田哲夫(もりた・てつお/担当:1章、2章-II、12章)
前橋工科大学工学部社会環境工学科教授、博士(工学)。1991年、早稲田大学大学院理工学研究科建設工学専攻(都市計画分野)博士前期課程修了。財団法人計量計画研究所、群馬工業高等専門学校、東北工業大学勤務を経て、2016年より現職。著書に『図説 わかる交通計画』『図説 わかる土木計画』(いずれも学芸出版社)など。

森本章倫(もりもと・あきのり/担当:13章、16章)
早稲田大学理工学術院社会環境工学科教授、博士(工学)、技術士(建設部門)。1989年、早稲田大学大学院理工学研究科修了。早稲田大学助手、マサチューセッツ工科大学(MIT)研究員、宇都宮大学助教授、教授を経て、2014年より現職。著書に『City and Transportation Planning; An Integrated Approach』(Routledge)など。

著者

浅野聡(あさの・さとし/担当:2章-I)
三重大学大学院工学研究科建築学専攻教授、博士(工学)。1992年、早稲田大学大学院理工学研究科建設工学専攻博士後期課程単位取得退学。早稲田大学助手、三重大学助教授、准教授を経て2020年より現職。主な受賞に日本建築学会賞(業績)。著書に『生活景』(学芸出版社)、『景観計画の実践』(森北出版)など。

明石達生(あかし・たつお/担当:3章、4章)
東京都市大学都市生活学部教授、博士(工学)。専門は都市の公共政策。1984年、東京大学工学部都市工学科卒業。国土交通省にて、都市計画、市街地再開発、建築行政、住宅行政の分野で国の政策立案や法改正に携わる。東京大学まちづくり大学院の創設に関わった後、2014年より現職。

柳澤吉保(やなぎさわ・よしやす/担当:5章)
長野工業高等専門学校環境都市工学科教授、博士(工学)(京都大学)。1986年、信州大学大学院工学研究科修了(土木工学専攻)。1986年長野工業高等専門学校土木工学科助手。2007年より現職。著書に『交通システム工学』(コロナ社)、『建設システム計画』(コロナ社)。

轟直希(とどろき・なおき/担当:6章)
長野工業高等専門学校環境都市工学科准教授、博士(工学)。2016年、金沢大学大学院自然科学研究科環境科学専攻博士後期課程修了。民間コンサルティング会社においてアナリストの経験を経て、2014年より現職。

佐藤徹治(さとう・てつじ/担当:7章、8章)
千葉工業大学創造工学部都市環境工学科教授、博士(工学)、技術士(建設部門)。1996年、東北大学大学院情報科学研究科人間社会情報科学専攻博士前期課程修了。財団法人計量計画研究所、千葉工業大学工学部建築都市環境学科講師、同准教授、同教授を経て、2016年より現職。著書に『新訂 都市計画』(共立出版)など。

塚田伸也(つかだ・しんや/担当:9章、11章)
前橋市建設部副参事(前橋工科大学非常勤講師)、博士(工学)、技術士(建設部門)。1992年、日本大学卒業。2003年、前橋工科大学大学院工学研究科建設工学専攻(都市計画分野)修士課程修了。1992年、前橋市に入所し現職。著書に『群馬から発信する交通・まちづくり』(上毛新聞社)など。

伊勢昇(いせ・のぼる/担当:10章、14章)
和歌山工業高等専門学校環境都市工学科准教授、博士(工学)。2010年3月、大阪市立大学大学院工学研究科都市系専攻後期博士課程修了。大阪市立大学都市研究プラザ特任助教を経て、2010年10月より和歌山工業高等専門学校に着任、2013年4月より現職。著書に『図説 わかる土木計画』(学芸出版社)など。

米田誠司(よねだ・せいじ/担当:15章)
國學院大學研究開発推進機構教授、博士(公共政策学)。1989年早稲田大学大学院理工学研究科博士前期課程修了。2011年熊本大学大学院社会文化科学研究科博士後期課程修了。東京都庁、由布院観光総合事務所、愛媛大学法文学部准教授等を経て、2020年より現職。著書に『観光まちづくり』(学芸出版社)など。

皆さんは、「都市計画」にどのようなイメージをもっていますか。中心市街地の活性化、土地区画整理や再開発、住宅団地や大規模ニュータウンの開発、公園や景観、コンパクトシティの計画でしょうか。そうです、本書ではこれらのことを扱います。しかし、都市計画の目的は、暮らしやすい都市をつくることであり、上記の内容はそのための手法です。
都市計画には、広範な知識(教養といってもよいかもしれません)が求められます。都市は歴史の変遷の中で形づくられてきました。暮らしやすい都市は、時代の変化や社会情勢により変わりますし、住んでいる人によって評価は様々です。都市計画を学ぶためには、歴史や地理、文化や言語、法律や経済についての知識も必要です。著者たちは、長年、暮らしやすい都市とは何かと考えながら奮戦してきました。
本書の特徴は、次の3 点です。
(1)都市計画を学ぶ人に最も基礎的な内容を伝えていること
(2)図表を多く用い、わかりやすく解説していること
(3)授業と社会の関わりを理解してもらうため実際の都市計画事例を紹介していること
これにより、大学学部の専門基礎教育や、高等専門学校のモデルコアカリキュラムの学習範囲をカバーしています。
著者たちは、暮らしやすく魅力的な都市を計画することは何よりの喜びであると考えています。都市計画にたずさわっていると、なかなか実現しないなどの困難に直面することが多いのですが、都市計画が実現し、楽しそうに「都市」を利用されている市民の皆さんを見ると苦労も吹っ飛びます。都市計画は楽しいのです。
本書が、読者の皆さんが都市計画に興味をもち、都市計画について考え、取り組んでもらうきっかけになれば望外の幸せです。

編著者 森田 哲夫、森本 章倫

先生方へ
近年、アクティブラーニング(active learning)の導入が進められています。本書は、他書に比べ、平易かつ丁寧に記述し、事例を多く掲載しましたので、学生が予習することも可能な内容となっています。アクティブラーニングには様々な形態がありますが、そのうちの1 つ、「反転授業(flipped classroom)」にも使用できるように執筆しました。
本書には、次のような使用方法が考えられます。
・ 授業時間前に、学生が本書を読み、加えて、他の書籍、インターネット上の情報を調べながら章末の演習問題を解答してきます(予習)。
・ 授業時間内には、学生が演習問題の解答を発表し、学生同士で議論したり、先生方が情報提供や助言をします。
・ 授業後は、議論の内容や新しい情報を加え、演習問題の解答を修正したり、レポートを作成します(復習)。
演習問題の答えは1 つではありません。授業の際には、本書で紹介しきれていない都市計画の考え方や事例を、学生に紹介していただけますと幸いです。

 

 本書は、土木・建設・環境都市分野の計画系テキストです。大学の学部や高等専門学校の計画系科目は、概ね以下の3つに分類されます。
(1) 土木計画・計画数理等
交通計画、都市計画に関する分析、予測、評価技術を学ぶ。
(2) 交通計画・交通工学・交通システム等
交通に関する調査、都市交通の特性、交通需要予測、交通マスタープラン、交通施設計画、施設の有効利用について学ぶ。
(3) 都市計画・地域計画・まちづくり等
都市の成り立ち、都市計画の仕組み、市街地開発事業、地区計画、公園・緑地計画、防災都市計画、市民参加の都市計画等について学ぶ。
本書はこのうちの(3)都市計画・地域計画・まちづくり等の科目に対応しています。(1)土木計画・計画数理等については本シリーズの『図説 わかる土木計画』、(2)については『図説 わかる交通計画』をご覧になってください。

関連記事

公開され次第、お伝えします。

関連イベント

開催が決まり次第、お知らせします。