商店街さんぽ
ビンテージなまち並み50

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あさみん 著

内容紹介

ディープでオンリーワンな日常へ繰り出そう

店先看板の手書き文字、カラフルなアーケード、路地奥に佇む地元の名店。目を凝らし耳をすませば、普段着の通りに息づく唯一無二の味わいや個性が見えてくる。訪ね歩いた300以上の商店街から選りすぐりの50を紹介。貫禄ある老舗から若い才能が集うニューショップまで、混然一体となって醸しだす日常を心ゆくまで追体験しよう

体 裁 A5・160頁・定価 本体2200円+税
ISBN 978-4-7615-2813-3
発行日 2022-04-05
装 丁 美馬智


紙面見本目次著者紹介はじめにおわりに関連ニュース関連イベント

はじめに「商店街はまちの顔。歴史や色が見えてくる」
本書に登場する商店街

第1 部 一度は訪れたい商店街20

SECTION1 アーケードはまちの顔

01 愛媛県今治市/今治商店街・新町商店街

行ったり来たり。ワイドなアーケードと裏路地の小橋探検

02 山梨県富士吉田市/ほんちょう2丁目商店街・3丁目商栄会

嘘みたいな絶景。ストライプテントの先に富士山を仰ぎ見る日常

03 大阪府大阪市東成区・生野区・天王寺区/鶴橋商店街

再発見! コリアタウンと昭和の日本が同居する極上の世界観

04 京都府舞鶴市/マナイ商店街・八島商店街

西の漁師町に東の軍港。豊かな港町で愛される2 つの顔

05 岐阜県岐阜市/柳ヶ瀬商店街・繊維問屋街

きらめくバブルの置き土産! シティポップなネオンサイン鑑賞

SECTION2 昭和レトロ満載! ローカル銀座

06 群馬県高崎市/中央銀座商店街

買い物から娯楽まで。暮らしを彩る日本一エレガントなファサード

07 福岡県大牟田市/銀座通り商店街・新栄町商店街 ほか

人情溢れる炭鉱のまちにひっそり残る、確かなる銀座

08 兵庫県高砂市/高砂センター街・銀座商店街

企業城下町の歴史香る、あの頃の未来を見に行こう

SECTION3 歴史を刻む個性派たち

09 愛知県瀬戸市/宮前地下街・末広町商店街・銀座通り商店街

スター棋士と陶祖のお膝元で変わらぬわがまち愛を満喫!

10 長崎県佐世保市/とんねる横丁・戸尾市場街 ほか

まちのど真ん中に佇む、世にも珍しい防空壕跡の横丁

11 沖縄県那覇市/平和通り商店街・栄町市場 ほか

奥へ奥へ。地元の日常が顔を出す迷宮アーケード

12 宮崎県宮崎市/一番街商店街・若草通り商店街

まるで異世界。猫を追って見つけた昭和な路地裏

13 兵庫県姫路市/みゆき通り ほか

煌びやかな城下町の片隅で健在。ローカル商店探訪

Column 気になる! 北九州の市場

SECTION4 追跡! 昭和のタワマン商圏

14 愛知県豊橋市/水上ビル・ときわ通り商店街

玩具に駄菓子に地元グルメ。電車で欲張りB 級スポットツアー

15 香川県坂出市/本町商店街・元町名店街 ほか

シャッターアートに人工土地。これぞ生きた昭和ミュージアム

16 広島県広島市/本通り商店街・基町ショッピングセンター ほか

中四国一の巨大繁華街×巨大団地のゲタバキ商店街

SECTION5 ディープな街角トリップ

17 和歌山県和歌山市/ぶらくり丁商店街・七曲商店街 ほか

半島の巨大商圏でじっくり熟成された孤高の商店たち

18 沖縄県沖縄市/中央パークアベニュー・一番街

米軍基地の門前町に色濃く漂うチャンプルー文化

19 山梨県甲府市/銀座通り商店街・横丁群

盛り場から枝分かれする横丁に並んだ、星の数ほどの袖看板

20 群馬県前橋市/中央通り商店街・弁天通り商店街

ご当地百貨店の周りに広がる、趣深い店構えの見本市

第2部 もっと楽しみたい! ツウな商店街30

01 鳥取県米子市/米子本通り商店街

ウットリ見惚れるオシャレな照明

02 岡山県岡山市/最上稲荷参道

異空間に迷い込んだかのような参拝体験

03 宮崎県延岡市/大師通り商店街

ずらりと並んだ琥珀色の絶景アーチ

04 愛媛県西予市/三瓶銀天街

小さな港町にあった暮らしの情景

05 京都府福知山市/新町・内記新町商店街

忘れがたいピンクとブルーのまちなみ

06 和歌山県那智勝浦町/いざかた通り商店街

風に吹かれて輝くスパンコール看板

07 広島県尾道市/センター街

潮風と文化香る、坂のまちの玄関口

08 高知県宿毛市/名店街

行列必至。ひっそりと息づく懐かしい味

09 大阪府寝屋川市/京阪トップ商店街

ノスタルジックな万国旗がお出迎え

10 大阪府大阪市港区/南市岡11 番街

路地に灯る看板の薄明りに誘われて

11 福岡県北九州市小倉北区/黄金市場

買い物客に奉仕するマスコットパンダ

12 大阪府大阪市西成区/西天下茶屋商店街

下町風情を凝縮。アーケード密集地帯

13 香川県琴平町/新町商店街

人で溢れる歴史的参道裏の穏やかな日常

14 奈良県大和高田市/天神橋西商店街

クジャクに心を掴まれる統一規格看板

15 山口県周南市/銀座中央街

市場の小路に連なるモダンな壁面看板

16 愛媛県西条市/栄町通り

レトロな通りで目が合った花嫁の微笑み

17 愛知県一宮市/萩原商店街

歴史ある街道を彩る見事な花飾り

18 熊本県熊本市中央区/子飼商店街

店先を極彩色に染めあげるテントたち

19 広島県呉市/中通商店街

店と看板とアーケード。熟成ビルの佇まい

20 石川県小松市/八の市曳山通り

企業城下町で見つけたメルヘンな店構え

21 愛媛県新居浜市/喜光地商店街

住宅地に突如出現! ローカル目抜き通り

22 神奈川県川崎市/小向マーケット

木造看板の下で続く現役のにぎわい

23 香川県高松市/片原町商店街

かわいい路面電車が横切るアーケード

24 福岡県田川市/田川後藤寺銀天街

のんびり歩こう。駅前プロムナード

25 奈良県御所市/新地商店街

時空ロマン! 大屋根を貫く盆地の水路

26 三重県名張市/上本町サンロード商店街

文字が躍るレトロポップな看板に誘われて

27 愛知県名古屋市熱田区/神宮前商店街

駅と神社の間に伸びるハレとケの境界

28 福岡県飯塚市/本町商店街・東町商店街

見上げれば異国。美しすぎるパッサージュ

29 徳島県吉野川市/銀座商店街

小さなまちの大きな繁華街に隠れた趣

30 福岡県行橋市/えびす通り商店街

迫力満点! 目を奪われるファサード

おわりに

※掲載した店舗情報は2022 年2 月時点の情報のため、訪問される際は最新情報をお調べください。

あさみん

名古屋市生まれ。全国のおもしろおかしいスポットをめぐりながら、独自の視点でブログ「BQ B-spot Explorer」に紹介。2014年にはじめて訪れた北九州市の旦過市場で、レトロな商店街に魅了される。以降、全国の商店街を訪ね続け、現在までに300箇所以上に及ぶ。雑誌、web記事への寄稿、メディア出演のほか、2020年12月より文春オンラインにて、地方都市に潜む魅力的なスポットについて連載中。

商店街はまちの顔。歴史や色が見えてくる

商店街が好きだ。特にアーケードのある商店街に強く惹かれる。
友人に連れられ初めて訪れたのは北九州の旦過市場だった。戦後間もない1940 年代につくられたまち並みが、60 年以上経った今でもそのまま現役で商っている光景に、興奮と感動を覚えた。
それからというもの、もっとほかにないものかと全国の歴史ある商店街を巡るようになった。木造のアーケードにアナログな量り、手動で動くレジ、独特の文字で書かれた看板、懐かしいデザインの装飾テントや照明。合理性を求める現代にない感性でつくられた世界は、目に映るものすべてが珍しくて面白い。最近はそうした個性に共鳴した若い世代の出店も少なくない。わざわざ足を運ぶのだから、商店街のまわりのまち並みや観光地、グルメ、まちの成り立ちも当然見逃せない。そんな、知らないまちを歩くという冒険と、早く行かないとなくなるかもしれないという焦燥感、実際に行かないとわからない現地の感動が、私の原動力だ。
この本は、私が北海道から沖縄まで巡ってきた商店街のうち、特に心に残ったオススメの商店街とその周りの魅力的なスポットを厳選して掲載した。なかには取り壊されてしまったアーケードや、近くなくなってしまう景色もある。できるだけ現存しているものを選んだつもりだが、なくなってしまったものは確かに存在した空間の記録として掲載した。
近年は特に、老朽化や維持費の問題で、アーケードをはじめ古いまち並みが年々加速度的になくなっている。味わい深いまち並みが失われるのはとても残念だ。そこで働く人、買い物をする人にとっては、新しくてきれいで使いやすい方がいいと思う気持ちもわかる。
私ができることは、現存する、心が動かされる風景の存在と価値を伝えることだ。気になるまちを見つけて、ひとりでも多くの人がこの本を持って実際に現地へ足を運んでみてくれたら嬉しい。

色とりどりな商品を一つひとつ眺めながら歩く。できたてのお惣菜や焼き立てのパンの香り。おしゃべりを楽しむ近所の人たちの声。そこにしかない臨場感を味わうひとときが、たまらなく楽しい。
アーケードや照明、看板といった店の佇まいはもちろん魅力的だが、やはり記憶に刻まれるのは人とのふれあいだったように思う。店主との会話や何気ない一言は今でも繰り返し思い出す。それこそが、商店街の魅力なのではないだろうか。
本書では、訪ね歩いた300 以上の商店街から特に心に残ったところを紹介した。何度でも訪れたいと思える場所ばかりだから、興味が湧いたならば、すぐにでも現地へ足を運んでほしい。
残念なことに、本書の制作中も次々とアーケードの撤去や閉店情報が耳に入ってきた。今まさに、現在進行形でまち並みは変わりつつある。目の前にある当たり前の景色が、突然消えてなくなる。どこのまちでも、明日にだって起こりうる現実だ。いつか行ってみたい、遠いから行けないなんて思わずに、すぐにでも行動したほうがいい。本当に行きたいという気持ちに、距離なんて関係ないはずだ。
これらの商店街を懐かしいものにしたくない。これからも生き続けてほしい。そのためにまず、この本を手に取ってくださったあなたにこそ、足を運んでみてほしい。

2022 年2 月 あさみん