改訂版 図説 やさしい建築材料
内容紹介
わかりやすいイラストが好評の初学者向け定番テキストの改訂版。
2色化によりさらに見やすく、内容も増強した。三つの主な構造材料(木材、コンクリート、鉄鋼)を軸に、各種の仕上材料から塗料、接着剤に至るまで、コラムを交えて解説する。実際の建物での使われ方や素材の特徴がわかる巻頭カラー写真、巻末演習問題付き。
体 裁 B5変・172頁・定価 本体2800円+税(予価)
ISBN 978-4-7615-2727-3
発行日 2019/11/15
装 丁 KOTO DESIGN Inc. 山本剛史
カラー口絵 建築材料の使われ方
01 建築材料の概要
1 建築材料の歴史
2 建築材料と規格
3 建築材料と環境
4 建築材料の分類
5 建築材料と性能
02 木 材
1 日本建築と木材
2 木材の種類
3 木材の特徴
4 木材の強度
5 木材の構造
6 木材と水分
7 木取り、規格、等級
8 エンジニアリングウッド
03 コンクリート
1 コンクリートとは
2 セメント
3 骨材
4 水
5 混和材料
6 コンクリートの性質
7 コンクリートの調合設計
8 コンクリートの種類
9 コンクリートの製品
04 鋼 材
1 鉄の歴史
2 鋼材とは
3 製鋼の工程
4 鋼材の特徴
5 鉄鋼の種類
6 鋼材の性質
7 鋼材の腐食と防食
8 鋼材の規格
9 非鉄金属
05 焼成品
1 焼製品は焼き物
2 タイル
3 れんが
4 瓦
5 衛生陶器
06 ガラスと石
1 ガラスとは
2 ガラスの歴史
3 ガラスの特徴
4 ガラスの種類
5 石材とは
6 石材の特徴
7 石の分類
07 左官材料・ボード類
1 左官とは
2 左官の起源と定義
3 左官の特徴
4 近年の左官仕事
5 左官の種類
6 ボード類
08 その他の材料
1 プラスチック材料
2 塗料
3 接着剤
09 部位別・性能別材料
1 はじめに
2 床仕上材
3 壁仕上材
4 天井仕上材
5 防水材料
6 防火材料
7 耐火材料
8 断熱材料
9 防音・吸音材料
演習問題&解説
松本 進
1951年生。広島大学工学部建築学科卒業。住宅会社、広島工業大学専門学校教員を経て、現在、松本寛之建築設計室所属。一級建築士・福祉住環境コーディネーター。
著書に『図説やさしい建築施工』(学芸出版社)
建築がどのような材料でできているのか? その材料はどういう歴史をたどってきたのか? その材料はどんな特徴があるのか? また、その材料はこれからどうなっていくのか? そういったことを勉強するためにつくられたのが「建築材料」という科目です。
私は専門学校で建築を教えるようになって12年目を迎えています。当初から「建築材料」の科目を担当しています。住宅会社での勤務経験をもとに体験談や失敗談などをとりいれながら授業展開をしてきました。
私は常々「建築材料」の授業の進め方を五感に訴えて行いたいと思っています。「見て、触って、臭いを嗅いで、聴いて……」。そのために、自分で集めた資料を授業中に頻繁に回覧しています。その材料を印象に残してもらいたいと思ってのことです。
そのようなことを考えながら、私は一コマの授業を展開するためにシナリオを作るようになりました。今日一日の授業で何を語り、何を板書し、教科書をどう利用し、何の資料を回覧し、どう印象づけるか? という授業展開するための段取り表を作りました。
そうした授業展開の段取り表をもとにまとめたものがこの本です。実際に使っているものを文章化し、その文章をできるだけイラスト化し、授業で話している内容などを盛り込み、体験談や失敗談をもとにコラムやエピソードにしてみました。建築のことがよくわからない人にとってもなんとなく読み進めることができるようなものにしたいと思いました。できるだけやさしい表現を心がけたつもりです。
特徴としては、
- できるだけ長い文章は避けるようにしました
- 支障のない範囲で箇条書きにまとめました
- イラスト、写真、表を多く取り入れて本文と対応できるようにしました
- 各材料に関するコラム、エピソードを多く取り入れ、興味を誘うようにしました
- できるだけ各材料の歴史と特徴(長所と短所など)を説明するようにまとめました
一人で執筆したために、項目によっては内容の濃いところや薄いところがあると思います。私自身の知識の深浅や経験によっての想いが異なるためです。しかも、「建築材料」のすべての項目を網羅したものではないかもしれません。あくまでも、初めて建築の分野に入ってきた人たちの入門書として役に立てばよいと思ってまとめたものです。この本が将来建築を志す人にとって何かのヒントになれば幸いと思います。
本書作成に当たりまして、イラストを担当していただきました野村彰様、執筆中ご尽力いただきました学芸出版社知念靖広様、執筆のきっかけを与えて下さいました学芸出版社村井明男様、写真掲載を快くお許しいただいた方々、参考文献の関係者の皆様、この場をもって厚く御礼申し上げます。
平成19年11月1日
改訂にあたって
本書は、初めて建築の分野に入ってきた人たちの入門書として役に立つことを願ってまとめたものです。十数年に渡り、思いのほか多くの人に利用され、執筆者として感謝に堪えません。この間、多くの利用者の方から数々のご意見をいただき、増刷のたびに訂正を繰り返して参りました。このたび、新しく改訂版を出すことになり、いただいたご意見などにお答えするとともに新しい項目を追加いたしました。
この改訂版が、前書にも増して皆様のお役に立てることを切に願っております。
令和元年10月吉日
松本 進
本書に以下の誤りがございました。訂正させていただきますとともに、読者の皆様にお詫び申し上げます。
詳細は下記をご覧ください。
【第1版第3刷】
https://book.gakugei-pub.co.jp/mokuroku/book/4549/seigo0103-2210.pdf
【第1版第1刷】
https://book.gakugei-pub.co.jp/mokuroku/book/4549/seigo0101-2006.pdf
本書は電子版も発行しております。大学・専門学校等の教科書、もしくは研修等のテキストとしてのご採用をご検討の場合は、こちらをご覧ください。