藤村龍至×西田司×矢野拓洋 「建築から都市を設計する、タクティカルなアプローチ」『タクティカル・アーバニズム』出版記念トーク

配信開始日:2021年12月13日| 再生回数:2044 | ご意見・ご感想はこちら

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概要

建築から都市を設計する、タクティカルなアプローチ

「タクティカル・アーバニズム」とは、アメリカの建築・都市デザイン事務所である〈street plans〉を主宰するマイク・ライドンが提唱した概念で、短期的で小さなアクションから⻑期的に大きく都市を変化させる戦術的志向のこと。より具体的には、低コスト低リスクで実践できるアクションを重ね、関係者と経験を共有しながら漸進的にビジョンを明らかにすると同時に、都市に物理的な変化を起こしていく手法を指します。

都市空間はときに「図―建築物」と「地―パブリックスペース」という関係で捉えられますが、「図」から「都市」をデザインしていく建築家の目には、タクティカル・アーバニズムはどのように映るのか──本イベントでは、2人の建築家をスピーカーとしてお迎えし、建築家が解釈するタクティカル・アーバニズムについて議論を展開します。

1人目のスピーカーである藤村龍至さんは、多様なプロジェクトに携わる中で、帰納的なプロセスによって対話を行い、次第にビジョンと実空間が具体化されるというタクティカルな設計アプローチを実践しています。

2人目は、『タクティカル・アーバニズム』の編著者の1人である西田司さん。建築と都市の境界を超えて、パブリックスペースの活用実験から地域の拠点となる建築の設計まで、さまざまなプロジェクトを手掛けています。

そして、西田さんと同じく本書の編著者の1人である矢野拓洋さんに、建築と都市双方の視点から、本イベントをファシリテートいただきます。

建築によって都市に働きかけ、また都市的な視点で建築をデザインする2人の建築家が見据える、今後の都市と建築のあり方とは?
それらを実現するために、建築家自身はどのように振る舞うべきなのか?
そしてこれらの問いに対して、タクティカル・アーバニズムはどう寄与しうるか?

都市と建築のこれからについて、議論していただきました。

出演

藤村 龍至

建築家、RFA主宰、東京藝術大学美術学部建築科准教授。1976年生まれ。2008年東京工業大学大学院博士課程単位取得退学。2005年よりRFA(旧・藤村龍至建築設計事務所)主宰。2016年より東京藝術大学准教授。2017年よりアーバンデザインセンター大宮(UDCO)副センター長、鳩山町コミュニティ・マルシェ総合ディレクター。主な建築作品に「すばる保育園」(2018)、「OMTERRACE」(2017)。主な著書に『ちのかたち-建築的思考のプロトタイプとその応用』(2018)、『プロトタイピング-模型とつぶやき』(2014)など。

西田 司

建築家、オンデザインパートナーズ代表、ソトノバ・パートナー。1976年生まれ。使い手の創造力を対話型手法で引き上げ、様々なビルディングタイプにおいてオープンでフラットな設計を実践する。主な仕事に「ヨコハマアパートメント」(JIA新人賞/ヴェネチアビエンナーレ審査員特別表彰)、「ISHINOMAKI2.0」(地域再生大賞特別賞)、「THEBAYSとコミュニティボールパーク」など。主な著書に『タクティカル・アーバニズム』(2021)、『建築を、ひらく』(2014)、『オンデザインの実験』(2018)など。

矢野 拓洋

東京都立大学博士課程、ソトノバ・パートナー。1988年生まれ。建築家、研究者としてデンマークの建築設計思想と教育、社会制度、文化の接点を学ぶ。国内外で民主主義的設計アプローチで社会課題を解決する研究、実践をしている。主な仕事に「JaDAS(Japan and Denmark Architectural Studies)」、「Communication Beyond Words」(日本デンマーク国交樹立150周年事業)など。IFAS共同代表、JAS実行委員会代表、シティラボ東京コミュニケータ。主な著書に『タクティカル・アーバニズム』(2021)。

対象書籍

『タクティカル・アーバニズム 小さなアクションから都市を大きく変える』

泉山 塁威・田村 康一郎・矢野 拓洋・西田 司・山崎 嵩拓・ソトノバ 編著
A5判・256頁・本体2700円+税

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