藤原辰史(食と農の現代史)×松嶋健(文化人類学)×正田智樹(建築)「食がつくる人・建築・風景」

配信開始日:2024年10月8日| 再生回数:610 | ご意見・ご感想はこちら

出演

このコンテンツにアクセスするには、まち座プラス会員としてのご登録が必要です。新規登録いただくか、登録がお済みの場合はログインしてください
ログイン新規登録
概要

イベント内容

イタリアや日本の地形と気候に応じた食がつくる建築と風景『フードスケープ』を題材に、生産地の仕事と暮らし、その意味を、歴史学者と人類学者、著者である若手建築家・正田智樹さんが語り合います。3名の共通点は“食”です。

藤原辰史さんは食と農の歴史を研究し、著書『分解の哲学: 腐敗と発酵をめぐる思考』の中で、分解とは壊しすぎないようにした各要素を別の個体の食事行為につなげるものとし、分解を食べることの連鎖であるとしました。
松嶋健さんは著書『プシコナウティカ: イタリア精神医療の人類学』の中で、農業での医療回復について触れられ、食べること以外にも農業や土に触れることにケアの力があることを書かれています。
正田智樹さんは『Foodscape フードスケープ: 図解 食がつくる建築と風景』の中で、食の生産をみることで建築が自然を活かすことそして風景をつくることを書かれています。

3名ともに、”食”をとおして、人々がその土地の歴史や環境、建築、人々の暮らしや精神、そして思想の奥行きに触れることを試みています。
人々が試行錯誤を繰り返し、時間をかけて自然との関係の中でつくりだしてきた“食“にまつわる歴史や知恵を、私たちはこれからどこに繋げていけるのでしょうか。長く続く議論の始まり、そんなイベントになるはずです。

登壇者プロフィール

藤原辰史(ふじはら・たつし)

1976年、北海道旭川市生まれ、島根県横田町(現奥出雲町)出身。京都大学人文科学研究所准教授。博士(人間・環境学)。2019年2月には、第15回日本学術振興会賞受賞。著書に『ナチス・ドイツの有機農業─「自然との共生」が生んだ「民族の絶滅」』『ナチスのキッチンー「食べること」の環境史』『食べるとはどういうことか』『分解の哲学─腐敗と発酵をめぐる思考』『植物考』ほか多数。

松嶋健(まつしま・たけし)

文化人類学。広島大学大学院人間社会科学研究科准教授。著書=『プシコ ナウティカ──イタリア精神医療の人類学』(世界思想社、2014)。共著=『文化人類学の思考法』(世界思想社、2019)、『アートの根っこ──想像・妄想・創造・捏造を社会へ放つ』(晃洋書房、2022)など。共編著=『トラウマを生きる──トラウマ研究1』(京都大学学術出版会、2018)、『トラウマを共有する──トラウマ研究2』(京都大学学術出版会、2019)など。

正田智樹(しょうだ・ともき)

一級建築士。1990年千葉県生まれ。転勤族の家族と共に、フランス、インドネシア、中国、ベルギーを高校卒業まで転々と移り住む。東京工業大学大学院建築学専攻修了。2016-17年イタリアミラノ工科大学留学。現地ではSlowFoodに登録されるイタリアの伝統的な食を建築の視点から調査。2018年~現在会社員として建築の設計を行う。