石原達也×江口晋太朗×松本優真「コミュニティフリッジ──食品ロス問題に取り組む公共冷蔵庫のつくりかた」コモングッドトーク vol.6
出演
【イベント内容】
新型コロナウイルスの蔓延とともに、これまで顕在、潜在的であった社会や都市のあり方、人の暮らしや生活、社会基盤のあり方そのものが根底から問い直される時代となりました。
「私」と「公」の関係への問い直し。求められる「共」のあり方と「私」とのつながり。持続的な社会とその生態系に必要なもの。
思想や哲学を持ち、社会基盤の再構築や資本との付き合い方を捉え直すとともに、私(たち)が置かれている社会環境を取り巻くあらゆる分野を横断、越境しながら、これからの文化や社会、経済におけるオルタナティブな可能性について対話いたします。
企画は、ニュースレター「コモングッドをもとめて」を運営するTOKYObetaの江口と、学芸出版社の松本をモデレーターに、毎回、ゲストとともに考えていきます。
第6回目は、食料品・日用品の支援を必要とされる方が、時間や人目を気にせず、24時間都合が良い時に提供される食料品・日用品を取りに行ける「コミュニティフリッジ」に取り組む、一般社団法人北長瀬エリアマネジメント代表理事の石原達也さんをゲストにお迎えしました。
コミュニティフリッジは、食品ロスを減らすだけでなく、コロナ禍で増加する困窮者支援など生活に困難を抱える人たちに対して、地域ぐるみによる支援の場を提供するコモンズとしての連帯の場として注目されています。行政、企業、市民それぞれが助け合いの場をつくることの意味や可能性について、幅広く議論しました。
【登壇者】
石原 達也
一般社団法人北長瀬エリアマネジメント 代表理事
2001年、大学生のみのNPO法人設立に参画したことからNPO業界に。活動を続ける中で支援者を志すようになり2003年鳥取市社会福祉協議会に入職。Vコーディネーターを務めた後に転職し、出身地・岡山でNPO法人岡山NPOセンター事務局長に就任(現在、代表理事)。その他、(公財)みんなでつくる財団おかやま(顧問)、NPO法人みんなの集落研究所(代表執行役)、(一社)全国コミュニティ財団協会(常務理事)、PS瀬戸内株式会社(代表取締役)、(一社)北長瀬エリアマネジメント(代表理事)等の設立に関わる。
執筆協力に『エリアマネジメント・ケースメソッド 官民連携による地域経営の教科書』(学芸出版社)。
江口 晋太朗
編集者、ジャーナリスト、プロデューサー。TOKYObeta代表。「都市と生活の編集を通じて、誰がもその人らしい暮らしができる社会に」をテーマに、都市開発、地域再生、空間プロデュース、事業開発、ブランディングなど幅広く取り組む。著書に『実践から学ぶ地方創生と地域金融』(学芸出版社)『孤立する都市つながる街』(日本経済新聞社出版社)『日本のシビックエコノミー』(フィルムアート社)他。
松本 優真
学芸出版社編集部。1991年生まれ。
関連書籍
『エリアマネジメント・ケースメソッド 官民連携による地域経営の教科書』
保井美樹・泉山塁威・日本都市計画学会・エリアマネジメント人材育成研究会 編著
A5判・224頁・本体2600円+税
全国に500を超えるエリマネ組織。その多くはマネジメントに課題を抱えている。本書はMBAの教育手法に倣って、全国の大都市中心部、地方都市市街地、郊外住宅地の15事例を厳選、事業プロセスを追体験する。ビジョンづくりから事業評価まで、「自分だったらどうする?」を考える。組織づくり、人材育成のノウハウを学ぶテキスト。
詳細はこちら
『実践から学ぶ地方創生と地域金融』
山口省蔵・江口晋太朗 著
A5判・240頁・本体2400円+税
まちの持続可能な経済循環は、地域資源を活かした課題解決に取り組む事業者や行政と、受け身の体制を脱し創造的な支援や連携を目指す地域金融機関の協働から生まれる。本書では各地の意欲的なプロジェクト11事例を取り上げ、背景にあるキーパーソンやステークホルダーの関係性を紐解き、事業スキームのポイントを解説する。