改訂版 図説 やさしい建築法規
内容紹介
19年6月施行分に対応!累計3万部の話題書
2019年6月施行の建築基準法(防火・準防火地域、大規模木造建築物、防火区画等)への対応に加え、関連法規として新たに建築物省エネ法を収録。2色刷の明解な文章と豊富なイラスト図解で、年々複雑になる建築基準法や関連法規の要点も一目瞭然!建築士受験対策にも最適と評判の累計3万部のベストセラー、待望の改訂版
今村仁美・田中美都 著
著者紹介
体裁 | B5変判・232頁(2色刷176頁) |
---|---|
定価 | 本体3200円+税 |
発行日 | 2019-12-01 |
装丁 | KOTO DESIGN Inc. 山本剛史 |
ISBN | 9784761532543 |
GCODE | 2300 |
販売状況 | 在庫◎ 電子版あり |
ジャンル | 建築法令・法規 |
教科書分野 | 建築法規 |
教科書シリーズ | 図説やさしい(建築)シリーズ |
授業支援 | 採用特典あり 電子版教材あり |
改訂第3版第1刷 正誤情報
本書において下記の誤りがございました。誤りについては深くお詫びいたしますとともに、ここに訂正させていただきます。
改訂第2版第1刷 正誤情報
2021年3月20日発行の変更・訂正箇所一覧です。さらなる改正に対応いたしました。誤りについては深くお詫びいたしますとともに、ここに訂正させていただきます。
改訂第1版第1刷 正誤情報
本書において下記の誤りがございました。深くお詫びいたしますとともに、ここに訂正させていただきます。(2020.2.5)
本書は、教科書としてご採用くださった方に、著作権者様のご了解のもと、以下のデータを特典としてご提供いたしております。
提供特典:法規の改正箇所が比較できる新旧対応一覧
(サンプル)
お問い合わせはこちらをご覧ください。
1章 建築基準法の基礎知識
(1) はじめに
建築基準法の分類
法令の構成・形式
法令用語の読み方
- 数量の表し方
- 接続詞の使い方
(2) 建築基準法の基本定義
建築物
建築設備
居室
主要構造部
建築
大規模の修繕と模様替
特殊建築物
指定工作物
- 指定工作物の主なもの
(3) 建築基準法に関わる手続き
確認申請
- 確認申請を必要とする建築物等
- 用途変更による確認申請
- 確認申請の流れ
- 確認申請に要する日数
- 指定確認検査機関による確認審査後の報告義務
中間検査・完了検査
建築主事と特定行政庁
指定確認検査機関
(4) 建築基準法の一部が適用されない建築物
簡易建築物
仮設建築物
- 応急仮設建築物
- 仮設建築物
文化財建築物
伝統的建造物群保存地区
既存不適格建築物
- 既存不適格建築物と違反建築物
- 既存不適格建築物として認められる増改築など
- 既存不適格建築物として認められる移転
(5) 敷地・面積・高さ等
建築物の敷地
- 建築物の敷地
- 敷地面積
建築面積
- 建築面積に算入されない部分
築造面積
床面積
- 床面積の算定方法
延べ面積
- 容積率算定に用いる延べ面積
建築物の高さ
- 高低差がある場合の地盤面の位置
- 建築物の高さに含まれないもの
建築物の階
- 階数の数え方
- 地階
- 避難階
2章 室内環境と安全
(1) 採光に関する基準
居室の採光
- 開口部の必要面積と床面積の割合
- 採光面積の特例
- 室に開口部が2カ所ある場合
有効採光面積
- 有効採光面積
- 採光補正係数
(2) 換気に関する基準
居室換気の目的
換気の種類
- 窓などの開口部による自然換気
- 換気設備による換気
- 火気を使用する室
アスベスト規制
- 石綿
- 石綿の措置
シックハウス
- クロルピリホス(白あり駆除剤)
- ホルムアルデヒド(接着剤・塗料に含有)
(3) 構造に関する基準
居室の天井の高さ
居室の床の高さ
地階の住宅等の居室
- 居室の防湿
- 外壁等の防湿
長屋・共同住宅の各戸の界壁
- 透過損失
- 遮音性能適合仕様
階段
- 各部の寸法
- 手すりと階段幅
階段に代わる傾斜路
適用が除外される階段
(4) 設備に関する基準
便所
- 処理区域
- 便所の採光と換気
- 汲み取り便所の構造
- 改良便槽の構造
給水設備
- 配管の構造基準
排水設備
- 配管の構造基準
電気設備
避雷設備
昇降機設備
- エレベーター
- 小荷物専用昇降機
- エスカレーター
その他の昇降機設備
3章 都市計画区域等による建築物の形態制限
(1) 都市計画区域等
都市計画区域
- 都市計画制度の概略
(2) 道路の定義
道路
- 道路の定義
- 道路の種類
- 幅員4m未満の道路の特例
- 位置指定道路(私道)の基準
- 敷地の接道義務
- 接道規制を条例で付加できる建築物
- 道路内の建築の禁止
壁面線の指定
(3) 用途地域による建築制限
用途地域
- 用途地域の種類
- 敷地が異なる用途地域にわたる場合
- 建築物の用途制限
大規模集客施設
自動車車庫
(4) 面積の制限
容積率
- 容積率の算定方法
- 容積率の規制
- 延べ面積の緩和や壁面線の指定による算定方法
- 特定道路による緩和措置
- 制限の異なる2以上の地域にわたる場合
建ぺい率
- 建ぺい率の算定方法
- 建ぺい率の限度
- 制限の異なる2以上の地域にわたる場合
- 建ぺい率の緩和措置
外壁の後退距離
(5) 高さの制限
高さの制限
- 低層住居専用地域内における高さの制限(絶対高さ)
- 斜線による高さの制限
道路斜線
- 道路斜線と適用距離
- 道路斜線の緩和措置
- 敷地が2以上の用途地域にわたる場合
- 2以上の前面道路がある場合
- 後退距離に含まれない建築物
隣地斜線
- 隣地斜線制限
- 隣地斜線の緩和措置
- 敷地が2以上の用途地域にわたる場合
北側斜線
- 北側斜線制限
- 北側斜線の緩和措置
天空率
- 天空率の算定方法
- 天空率による斜線制限の緩和措置
日影規制
- 日影規制の対象地域と規制値
- 日影が制限の異なる区域にわたる場合
- 同一敷地内に2以上の建築物がある場合
- 日影規制の緩和措置など
(6) 防火地域・準防火地域の建築制限
防火地域・準防火地域の概要
防火地域・準防火地域内の建築物
- 防火・準防火地域内の建築制限
防火地域・準防火地域の共通基準
- 共通基準
- 建築物が各地域の内外にわたる場合
(7) 法22条区域
- 法22条区域内の建築制限
- 準防火性能
(8) その他の地域地区
特例容積率適用地区
高層住居誘導地区
高度地区
高度利用地区
総合設計制度
特定街区
特定防災街区整備地区
景観地区
4章 防火制限と内装制限
(1) 用語の説明
延焼のおそれのある部分
防火設備
- 防火設備の種類
- 遮炎性能適合仕様
防火材料
- 不燃性能
- 不燃性能の保有時間
(2) 火災に対する構造基準
構造基準の種類
耐火構造
- 耐火性能の技術基準
- 適合仕様
準耐火構造
- 準耐火性能(準耐火性能:45分)
- 1時間準耐火構造
- 75分間準耐火構造
- 90分間準耐火構造
防火構造
- 防火性能の技術基準
- 適合仕様
耐火建築物
準耐火建築物
(3) 耐火建築物等にしなければならない建築物
特殊建築物
- 法27条1項の特殊建築物
- 法27条2項・3項の特殊建築物
- 3階建て共同住宅・学校等の特例
大規模木造建築物等
- 構造制限
- 大規模木造建築物等の外壁等
(4) 火災の拡大を防ぐための規定
防火区画
- 防火区画の種類
- 防火区画の一覧
防火区画の構造
- 特定防火設備
- 防火区画の周辺部の対策
- 防火区画を貫通する給水管等の措置
防火壁・防火床
- 防火壁が必要な建築物
- 木造建築物等の防火壁
界壁・間仕切壁・隔壁
内装制限
- 内装制限を受ける特殊建築物または大規模建築物
- 内装制限の対象となる部分
- 前項以外で内装制限の対象となる部分
5章 避難施設
(1) 避難経路
避難施設の規定
- 避難規定の適用を受ける建築物
- 廊下の幅
- 出入口等
- 手すりの高さ
直通階段の規定
- 直通階段の設置
- 歩行距離の算定方法
- 2以上の直通階段の設置
避難階段の分類
- 設置基準
- 避難階段の構造基準
- 特別避難階段の構造基準
物品販売業の店舗の避難施設
敷地内通路
- 敷地内通路が必要な建築物
- 大規模木造建築物の敷地内通路
(2) 非常用の避難施設
排煙設備
- 排煙設備を必要とする建築物等
- 防煙区画
- 排煙設備の構造
非常用の照明装置
- 構造基準
- 非常用の照明装置を必要とする建築物
非常用の進入口
- 設置基準
- 構造基準
- 非常用の進入口に代わる開口部
非常用の昇降機(非常用エレベーター)
- 設置基準
- 構造基準
- 乗降ロビーの構造
- 避難階の歩行距離
column◆ 建築関連法規の歴史
6章 構造強度
(1) 構造計算
構造計算の基準
- 構造計算の必要な建築物
- 構造計算の流れ
許容応力度計算
- 応力度
- 許容応力度
層間変形角
偏心率・剛性率
保有水平耐力
(2) 構造規定
耐久性等関係規定
構造部材の耐久
基礎の構造
- 地耐力に応じた構造方法
屋根葺き材等
木造
- 適用範囲
- 木材
- 土台と基礎
- 柱
- はりなどの横架材
- 筋かい
- 7‐1. 壁量計算
7‐2. 耐力壁の配置 - 継手と仕口の構造方法
- 外壁内部などの防腐措置
組積造
- 適用範囲など
- 施工
- 壁の長さ
- 壁の厚さ
- 臥梁
- 開口部
- 手すり又は手すり壁
- 塀
補強コンクリートブロック造
- 適用範囲
- 耐力壁
- 臥梁
- 目地と空胴部
- 塀
鉄骨造
- 適用範囲
- 材料
- 圧縮材の有効細長比
- 柱の脚部
- はり
- 接合
- 柱の防火被覆
鉄筋コンクリート造
- 適用範囲
- コンクリートの材料
- 鉄筋の継手と定着
- コンクリートの強度
- コンクリートの養生
- 柱の構造
- はりの構造
- 床版(スラブ)の構造
- 耐力壁の構造
- 鉄筋のかぶり厚さ
7章 基準法のその他の規定
一つの敷地とみなすことによる制限の緩和
- 総合的設計制度
- 連坦建築物設計制度
建築協定
- 協定の内容
- 協定の認可の申請
許可と同意
工事現場の安全等
- 工事現場の確認の表示等
- 工事現場の義務
罰則
- 命令・罰則
8章 その他の法律
(1) 建築士法
- 用語の定義
- 建築士免許の種類
- 建築士の登録・変更・取消など
- 建築士の業務範囲
- 業務
- 定期講習
- 建築士事務所の登録
- 建築士事務所の管理
- 設計受託契約と工事監理受託契約
(2) 建設業法
- 用語の定義
- 建設業の許可
- 請負契約
- 紛争の処理
- 主任技術者・監理技術者の設置
(3) 消防法
- 防火対象物
- 建築許可等の消防長の同意
- 防火管理者
- 防炎対象物品の遮炎性能
消防用設備
危険物
(4) 都市計画法
都市計画区域の指定
都市計画の決定
- 区域区分
- 都市再開発方針
- 土地利用に関する計画
- 都市施設の整備に関する計画
- 市街地開発事業
- 地区計画等
開発行為
- 開発行為の許可
- 許可が必要な開発行為の規模
- 許可を必要としない開発行為
都市計画施設等の区域内の建築物の制限
(5) 品確法
- 用語の定義
- 住宅性能評価制度の流れ
- 住宅紛争処理
- 住宅の新築工事の請負人の瑕疵担保責任
(6) バリアフリー法
- 用語の定義
- 適合業務と努力義務
- 特定建築物の認定
(7) 耐震改修促進法
- 既存耐震不適格建築物の種類
- 既存耐震不適格建築物の所有者の努力義務など
- 耐震改修計画の認定
- 計画の変更
- その他の措置
(8) 建築物省エネ法
規制措置と誘導措置
- 規制措置
- 誘導措置
規制措置の適用判断
- 新築の場合の規制措置の適用
- 増改築の場合の規制措置の適用
手続き
- 規制措置の手続き
- 誘導措置の手続き
指示・命令等
省エネ基準
- 窓や外壁などの外皮性能を評価する基準
- 設備機器などの一次エネルギー消費量を 評価する基準
(9) その他の法律
宅地造成等規制法
- 許可を必要とする宅地造成
- 工事の技術基準
医療法
建築物衛生法
駐車場法
建設リサイクル法
宅建業法
民法
労働基準法
労働安全衛生法
索引
今村仁美
1969年生まれ、修成建設専門学校卒業。二級建築士。1995年アトリエ イマージュを設立、主宰。1997年より、修成建設専門学校、関西デザイン造形専門学校、湖東カレッジ情報建築専門学校の非常勤講師などを歴任。著書に『図と模型でわかる木構造』(辻原仁美著、2001)、『図説やさしい建築環境』(共著、2009)、『図説やさしい建築一般構造』(共著、2009)、『図説やさしい建築数学』(共著、2011)。
2012年~1017 年福岡、熊本、台北にて建築模型展(個展)を開催、
2020年 東京(日比谷図書文化館)にて建築模型の展示予定。
田中美都
1973年生まれ、早稲田大学理工学部建築学科卒業、同大学大学院修士課程修了。一級建築士。1997~2004年、鈴木了二建築計画事務所勤務、2006年より田中智之とTASS建築研究所設立。著書(イラスト担当)に『図説やさしい建築環境』(2009)、『図説やさしい建築一般構造』(2009)。本書イラストも執筆。
建築法規の勉強を始める学生や、建築の仕事に携わったばかりの人にとって、建築基準法や建築関連法規を理解することは、なかなか困難だと思います。
私も、法令を読みこなすことや、新しく改正されていく法令を理解することの難しさを感じています。
しかし、専門学校で建築基準法を教える機会をいただいた際に、どのような方法で教えると学生が興味を持ち、また理解を深めることができるのかを考えました。そこで、説明文とイラストを取り混ぜ、またできるだけ文章を簡略化したテキストを作りました。本書は、そのテキストを基に、共著者とともに改良を加え完成させたものです。
建築基準法は年々複雑になり、また建築に関する新しい法律が施行されていくなかで、建築士の試験もかなり難しいものとなってきました。また、仕事をするうえでも法規につまずくことが多くなるかもしれません。
本書により、建築法規への一層の理解を深め、お役立てていただければ幸いです。
2007年11月 今村 仁美
旧版では、ほぼ毎年、増刷の依頼を受け、その度に改正された法令を確認し、盛り込んできました。その結果、2019年時点で累計3万部を超える本書を手に取っていただきました。。さらに、この度、改訂版としてページ数も増やし、内容もより充実したものにすることができました。
法令は、大きな災害などが起きた後に、被害状況を踏まえ、より安全な建物とするため、また、人々がより安全に避難するために、大きく変わることがあります。また、居住環境や地域環境の改善ために少しずつ改正されていきます。
その改正にできる限り対応することが、多くの皆さんのお役に立てる近道だと考えています。
2019年11月 今村 仁美
謝辞
本書は多くの方々のご指導をいただき完成することができました。
本書全体のチェックをしていただいた修成建設専門学校校長・平川玄治先生をはじめ、建築法規の授業を持つ機会とご指導いただきました湖東カレッジ情報建築専門学校副校長・平嶋広幸先生、また、松尾伯方様、立神靖久様にもご指導をいただきました。皆様には深く感謝申し上げます。また、湖東カレッジ情報建築専門学校の学生の皆さん、とりわけ佐藤隆盛君の意見も取り入れました。ありがとうございました。
出版に関しても、ご意見をいただきました学芸出版社と担当の村田讓様、村井明男様には深くお礼申し上げます。
2007年9月 著者
本書は、当初、大学や専門学校の教科書として描いたものですが、意外にも実務の方にも多く使っていただいています。大変嬉しいことであり、また、ご意見も数多くいただくことで、本書の改良を重ねることができました。
出版に関しても、ほぼ毎年増刷していただき、学芸出版社と担当の岩切江津子様、改訂版からは(有)古都デザイン 山本剛史様にもお世話になっております。
皆様には、感謝するとともに、深くお礼申し上げます。
2019年12月 著者