創造都市への展望


佐々木雅幸+財団法人総合研究開発機構 編著

内容紹介

文化・芸術と産業が共鳴するまちをめざして

「創造都市」とは、「ハコモノ行政」ではなく、その地域にしかない町並み、都市空間、産業、芸術・文化、市民自治を育て、開花させるような、新しい都市・文化政策のあり方である。本書では、その基本となる概念、財源の確保、評価の指標などの理論・方法を示し、札幌・盛岡・仙台・横浜・福岡・北九州の現場から報告する。

体 裁 A5・336頁・定価 本体3600円+税
ISBN 978-4-7615-3152-2
発行日 2007-04-10
装 丁 KOTO DESIGN Inc.


目次著者紹介はじめにおわりに書評

はしがき

chapter 1 世界都市と創造都市 現代都市の二つのイメージ

──加茂利男(立命館大学)

1 「世界都市」再考

1 「世界都市」概念の登場
2 「世界都市」:言葉の歴史と現代
3 現代世界都市:その光と影

2 「創造都市」の時代

1 創造都市の系譜
2 創造都市と世界都市の隔たりと重なり
3 「創造階級」論
4 「創造都市」の両義性

chapter 2 創造都市論の系譜と日本における展開 文化と産業の「創造の場」に溢れた都市へ

──佐々木雅幸(大阪市立大学)

1 21世紀の都市モデルとしての創造都市

1 「世界都市」から「創造都市」へ
2 創造都市とは何か

2 創造都市論の系譜と欧米の代表的な「創造都市論」

1 文化経済学と都市
2 創造都市の歴史理論:ピーター・ホール
3 創造的都市政策論:ランドリー
4 創造的コミュニティ論:フロリダ

3 ジェイコブスと創造都市ボローニャ

1 『アメリカ大都市の死と生』
2 『都市と諸国民の富』
3 創造都市の定義
4 創造都市のボローニャ・モデル
5 保存と創造:ボローニャの文化政策
6 ボローニャからみる創造都市の条件

4 日本の創造都市をめざす金沢と横浜

1 内発的発展の都市・金沢
2 繊維産業の衰退と金沢市民芸術村
3 都心空洞化と金沢21世紀美術館
4 金沢創造都市会議
5 創造都市・横浜:文化政策と産業政策、都市計画との政策融合

5 創造都市のエンジンとしての創造産業

1 創造産業とは何か
2 創造産業の同心円モデル
3 創造産業の育成振興
4 おわりに─創造都市のネットワークへ

chapter 3 コンパクトシティと文化の多様性 都市・地域における創造性向上のためのデザイン

──海道清信(名城大学)

1 都市の価値原理

1 持続可能性と都市形態
2 J・ジェイコブスの慧眼
3 日本の現代都市づくりに欠けていたこと

2 わが国におけるコンパクトシティの登場

1 都市計画の実効性
2 まちづくり3法
3 コンパクトシティ指向の日・米・欧の違い

3 コンパクトシティの課題

1 郊外地域の再生
2 農山村の再生

4 コンパクトシティのデザイン

1 EUの持続可能なアーバンデザイン
2 イギリスの計画システムとアーバンデザイン
3 アーバンデザインと多様性

5 高密で多様な都市中心部の魅力

1 シティセンターの役割─英国の例
2 わが国におけるシティセンターの魅力と可能性

6 変わる経済社会にふさわしい都市空間を

chapter 4 創造性へのインセンティブと都市政策 文化政策と産業政策の統合の視点から

──後藤和子(埼玉大学)

1 創造的都市政策の光と陰

2 創造的産業の日本的特徴―映画産業における日米比較を通して

1 歴史的に見た創造的産業の変化──スタジオ・システムからプロジェクト制作へ
2 日本の映画産業──配給会社の長期支配と低迷

3 創造的産業におけるインセンティブの構造―日米欧の比較を通して

1 日本の映画、地上波テレビにおけるリスクと利益の配分構造
2 著作権と創造のインセンティブ──流通部門の優位性と創造部門の下請化
3 創造へのインセンティブを欠く日本の広告産業

4 非営利的で創造的な活動と営利的で単調な労働のジレンマ

5 創造的産業と都市政策―生産、流通、消費を繋ぐ視点

1 創造的産業の基盤としての目に見えない資産の蓄積
2 創造と流通の関係性をめぐって
3 1980年代以降のロジスティクスの変化
4 日本の伝統的クラフト産業と都市

6 都市政策の展望

chapter 5 「民間が担う公共」の可能性とその財源 「心の投票」とマンション型財団

──出口正之(国立民族学博物館)

1 創造都市と文化多様性

2 創造都市政策における「民間が担う公共」への期待

3 わが国の経済社会における多様性の進展

4 「政治の投票」と非営利セクターへの「心の投票」

5 創造都市を支えるマンション型財団

chapter 6 多文化都市政策と地域再生 外国人との共生と文化的多様性・創造性

──飯笹佐代子(総合研究開発機構)

1 多文化共生とまちづくり―二つの政策課題の出会い

2 外国人受け入れをめぐる日本社会の現状

1 多民族・多文化化へ向かう日本社会
2 政策目的と実態との乖離
3 総合的な受け入れ政策の不在

3 「創造都市」と移民・マイノリティによる文化的多様性

1 「よそ者」と創造都市
2 住民自身が最大の地域資源

4 文化活動・文化政策の多文化共生への効用

1 文化的目的と福祉的目的の融合
2 移民と社会を橋渡しする文化活動

5 文化政策を多文化都市の地域再生へつなぐ

1 多文化共生型の文化クラスターの創出
2 サーカスが牽引するモントリオールの都市再生実験

6 多文化都市政策に向けて

chapter 7 都市の創造性を測る 創造的政策形成のためのメルクマール

──勝見博光(株式会社ケイオス)

1 都市の創造性指標が求められる背景

1 創造都市と新たな物差し
2 変わりゆく発展概念と社会指標への傾斜
3 指標・数値化を求める行政

2 指標化の試み──先行研究の考察

1 創造性指数(Creativity Index)
2 サステイナブル・シティ論が示す地域指標
3 その他の日本における試論

3 指標化の方向性

1 創造都市の類型化と目標の設定
2 比較検討方法(ベンチマーク)の活用
3 エスノグラフィックな都市分析
4 指標化の落とし穴
5 指標化のための提言

chapter 8 〈札幌〉 重点戦略課題「芸術文化の薫る街」の実現に向けて 芸術の森とパシフィック・ミュージック・フェスティバル、モエレ沼公園

──今井啓二(札幌市)

1 自然、気候風土等の特性

2 芸術文化の振興

1 まちづくり計画における芸術文化の振興
2 札幌市における文化行政の推進体制
3 主な芸術文化資産

3 レナード・バーンスタインとイサム・ノグチ

1 パシフィック・ミュージック・フェスティバル(PMF)
2 モエレ沼公園

4 創造都市に向けての取組み

5 芸術文化の薫る活力あるまちづくりへ

chapter 9 〈盛岡〉 人・文化・自然を大切にする「暮らし文化のまち」 盛岡ブランドによるまちづくり

──坂田裕一(盛岡市)

1 盛岡ブランド宣言

1 2006年は盛岡ブランド元年
2 ブランド宣言「もりおか暮らし物語」

2 なぜブランド開発か──盛岡市ブランド推進計画から

1 地域は選ばれる時代へ
2 盛岡ブランドの目的と施策体系の中での位置づけ

3 盛岡ブランドの基本的理念

1 「もりおか暮らし物語」が誕生するまで
2 盛岡ブランドの源流は「暮らし文化」
3 推進計画の概要
4 四つの主要プロジェクト

4 盛岡ブランドによる文化創造都市づくり

1 盛岡ブランド推進計画にみる文化創造都市の方向性
2 盛岡は暮らし文化のまち

5 文化創造都市へのアプローチ

1 市民文化創造のアプローチ
2 市民協働による文化創造
3 盛岡型アーティスト・イン・レジデンス

6 文化創造都市への提言

chapter 10 〈仙台〉 楽都、劇都、そしてART仙台へ 多様な文化政策を実践する仙台のまちづくり

──志賀野桂一(仙台市)

1 創造都市に向けた政策の転換

2 都市のコア・コンピタンスの発掘と解読

1 杜の都
2 学都
3 伊達の気質
4 揺籃の地

3 仙台市の文化事業の柱と考え方

1 楽都仙台
2 劇都仙台
3 ART仙台

chapter 11 〈横浜〉 都心の歴史的建築物にアーティストが集う クリエイティブシティ・ヨコハマの挑戦

──野田邦弘(鳥取大学)

1 クリエイティブシティ・ヨコハマが生まれる背景

1 革新自治体の星~飛鳥田市政
2 中田市長の登場
3 都心部乱開発の危機認識

2 クリエイティブシティ・ヨコハマ始動

1 クリエイティブ・コア(創造界隈)の形成
2 BankART 1929の活動
3 映像文化都市構想
4 ナショナルアートパーク
5 横浜トリエンナーレ

3 クリエイティブシティ政策の成果

1 BankART 1929の波及効果としての創造界隈形成
2 点から線へ、官から民へ、アートからまちづくりへ急速に進む「創造界隈づくり」
3 文化芸術創造都市としての横浜のイメージアップ

4 クリエイティブシティ政策の課題

1 市民の間での政策への認識度が低い
2 都心部だけを対象としているという批判に対して
3 文化・芸術をまちづくりの道具としているという批判

5 自治体政策における創造都市論の意義

1 個別政策としての文化政策からまちづくりの中心概念としての文化政策への脱皮
2 総合行政として文化政策推進が行政改革のエンジン役を果たす
3 都市の記憶と市民のアイデンティティ形成

6 創造都市政策において配慮すべき点

chapter 12 〈北九州〉 新しい「ものづくり都市」への挑戦 「文化」を生かした産業都市へ

──中本成美(北九州市)

1 「ものづくり」のまち北九州市と文化創造

2 企業(産業)に牽引された文化創造

1 官営八幡製鐵所の操業開始
2 企業及び人口の集積と文化の振興
3 企業従業員と地域文化
4 企業に牽引された文化創造の問題点

3 まちの個性や特性を活かした文化創造

1 都市のアイデンティティとしての文化創造
2 「北九州市ルネッサンス構想」に基づく文化創造
3 各種の取組み
4 行政主導での文化創造の課題

4 「ものづくりのまち」を牽引する文化創造

1 新しい局面
2 北九州デザイン塾
3 北九州空港の開港
4 環境首都づくり
5 ビジターズインダストリー(VI)

5 文化創造と自治体の変革

1 北九州市の課題
2 創造性が自治体を変える

chapter 13 〈福岡〉 これからの都市機能としてのアートの可能性 モデル都市アイランドシティでの試み

──水町博之(福岡市)

1 21世紀の都市像

2 福岡市の創造都市に向けての可能性

1 福岡市のイメージ
2 市民気質
3 アジアへのこだわり
4 大学及び人材育成機関
5 都市環境
6 産業構造

3 クリエイティブ福岡10年計画

4 アイランドシティでの試み

1 21世紀の先進的モデル都市づくり─アイランドシティ
2 文化・芸術が息づくまちづくり提言とパイロット事業
3 文化・芸術が息づくまちづくりの課題
4 サイバー大学を誘致する

5 福岡型の創造都市へ

chapter 14 真の「創造都市」を実現するために 文化と創造性を都市政策の中心へ

──佐々木雅幸(大阪市立大学)

1 広がる「創造都市ブーム」を見据えて

2 従来型の開発主義的「都市創造」からの脱却を

3 文化的に多様な創造都市の展開を

4 草の根から創造都市を

5 創造都市戦略のために

COLUMN

YOSAKOIソーラン祭り・坂東真弓(総合研究開発機構)
冨田ファーム・坂東真弓(総合研究開発機構)
現代美術センターCCA北九州・飯笹佐代子(総合研究開発機構)
ミュージアム・シティ・プロジェクト・水町博之(福岡市)

あとがき

著者略歴

索  引

〈編 者〉

佐々木雅幸(ささき・まさゆき)

大阪市立大学大学院創造都市研究科教授
1949年生まれ。京都大学経済学部卒業、同大学院経済学研究科博士課程修了、博士(経済学)。大阪経済法科大学経済学部専任講師、金沢大学経済学部助教授、同教授、ボローニャ大学客員研究員、立命館大学政策科学部教授を経て現職。文化経済学会〈日本〉副会長。
1999年度金沢市文化活動賞、2003年度『創造都市への挑戦』に対して日本都市学会賞。『創造都市の経済学』、『都市空間を創造する―越境時代の文化都市論』(分担執筆)、『CAFE―創造都市・大阪への序曲』(編著)他多数。

〈著 者〉

加茂利男(かも・としお)

立命館大学大学院公務研究科教授
1945年生まれ。大阪市立大学法学部卒業。同学部助手・助教授・教授を経て現職。政治学専攻。
著書等:『アメリカ二都物語』、『都市の政治学』、『日本政治型システム―集権構造と分権改革』、『世界都市―「都市再生」の時代のなかで』他多数。

海道清信(かいどう・きよのぶ)

名城大学都市情報学部教授
1948年生まれ。京都大学工学部建築学科卒業、同大学工学研究科博士課程単位取得退学、博士(工学)。地域振興整備公団勤務を経て現職。2002年英国オクスフォード・ブルックス大学OCSD客員研究員。
著書等:『コンパクトシティ』、『新・国際比較ニッポンを診る』(共著)、『地域共生のまちづくり』(共著)、『地球環境デザインと継承』(分担執筆)他。

後藤和子(ごとう・かずこ)

埼玉大学経済学部教授、国際文化経済学会理事、文化経済学会〈日本〉理事、『文化経済学』編集長
京都大学理学部卒業、同大学院経済学研究科博士課程修了、博士(経済学)。埼玉大学経済学部助教授、エラスムス大学客員教授を経て現職。
著書等:『芸術文化の公共政策』、『文化と都市の公共政策―創造的産業と新しい都市政策の構想』、『文化政策学―法・経済・マネジメント』(編)、『市民活動論―持続可能で創造的な社会に向けて』(共編)、『都市空間を創造する―越境時代の文化都市論』(分担執筆)、D・スロスビー『文化経済学入門』(監訳)、C・ランドリー『創造的都市―都市再生のための道具箱』(監訳)他多数。

出口正之(でぐち・まさゆき)

国立民族学博物館文化資源研究センター教授、総合研究大学院大学文化科学研究科教授
1955年生まれ。大阪大学人間科学部卒業、ジョンズ・ホプキンス大学国際フィランソロピー研究員、サントリー文化財団事務局長等を経て総合研究大学院大学教育研究交流センター教授。同大学学長補佐、03年7月より現職。
著書等:『フィランソロピー』他多数。

飯笹佐代子(いいざさ・さよこ)

総合研究開発機構(NIRA)研究開発部主任研究員
一橋大学大学院社会学研究科博士課程修了、博士(社会学)。ケベック州政府文化間関係評議会(モントリオール)、ニュー・サウス・ウェールズ大学アジア・オーストラリア研究所(シドニー)等にて在外研究。多文化の共生、シティズンシップ政策論、豪州政治社会を専攻。
著書等:『シティズンシップと多文化国家』、『都市空間を創造する―越境時代の文化都市論』(分担執筆)、『多文化社会の選択―「シティズンシップ」の視点から』(分担執筆)他。

勝見博光(かつみ・ひろみつ)

株式会社ケイオス代表取締役・株式会社グローバルミックス代表取締役
1960年生まれ。大阪大学人間科学部人間科学科卒業、大阪市立大学大学院創造都市研究科博士前期課程修了、現在、同博士後期課程在学中。株式会社リクルートを経て、現職。LCA大学院大学講師(文化産業政策)、静岡県文化政策会議委員、歴史街道事業評価委員会委員等。都市再生、文化産業等に関するコンサルティング事業などを手がける。
著書等:『都市空間を創造する―越境時代の文化都市論』(分担執筆)。

今井啓二(いまい・けいじ)

札幌市市民まちづくり局企画部企画課長
1955年生まれ。小樽商科大学卒業、札幌市役所。財団法人地域創造企画課長、財団法人札幌市芸術文化財団総務課長等を経て、2005年より現職。

坂東真弓(ばんどう・まゆみ)

総合研究開発機構(NIRA)国際研究交流部研究員
筑波大学大学院バイオシステム研究科修士課程修了、北海道庁。空知支庁農業振興部、本庁農政部を経て、2005年より総合研究開発機構へ出向、現職。

坂田裕一(さかた・ゆういち)

盛岡市ブランド推進室長
1952年生まれ。1976年國學院大学文学部卒業、盛岡市役所。盛岡劇場事業係長、観光物産課観光係長、盛岡市観光文化交流センター副館長兼もりおか啄木賢治青春館副館長などを経て、2005年より現職。

志賀野桂一(しがの・けいいち)

仙台市企画市民局文化スポーツ部長
1947年生まれ。山形大学人文学部卒業、仙台市役所。県立宮城大学非常勤講師(2002年~2006年)、仙台大学非常勤講師(2005年~)、財団法人仙台市市民文化事業団の立ち上げ、仙台国際音楽コンクール、支倉オペラ、アジア音楽祭など多くの文化事業や、文化施設整備事業などの文化振興分野に長く携わる。日本アートマネジメント学会(監査)、文化経済学会会員。
論文等:「地域の文化活動と自治体」(『地方自治職員研修』市町村アカデミー)、「生活する街のアート」(『アートマネジメント研究』第4号、美術出版社)、「地域文化の音楽振興」(『音楽空間研究』日本建築学会)他。

野田邦弘(のだ・くにひろ)

鳥取大学地域学部教授
早稲田大学政治経済学部卒業。横浜市職員を経て現職。横浜市時代は、国際ダンスフェスティバルなど文化事業の企画や横浜みなとみらいホールの設立準備、文化芸術創造都市政策の策定に取り組む。演劇人会議評議員。前文化経済学会理事長。
著書等:『イベント創造の時代』『文化行政─はじまり・いま・みらい』他。

中本成美(なかもと・なるみ)

北九州市企画政策室主幹(将来構想担当課長)
1960年生まれ。広島大学法学部卒業、北九州市役所。環境庁(現 環境省)出向、経団連・21世紀政策研究所主任研究員、企画局企画政策室主査(企画・将来構想担当係長)を経て、2003年より現職。

水町博之(みずまち・ひろゆき)

福岡市港湾局アイランドシティ誘致促進部企業誘致課長
1959年生まれ。早稲田大学法学部卒業、83年福岡市役所。総合研究開発機構派遣、総務企画局総務部法制課主査(地方分権推進担当)、総務企画局総務部地方分権推進室企画推進係長、環境局管理部計画課計画係長、総務企画局東京事務所課長(シティーセールス担当)、港湾局アイランドシティ誘致促進部誘致促進課長、総務企画局課長(アイランドシティ推進担当)を経て、2005年より現職。

(執筆掲載順)

***

NIRAとは

総合研究開発機構 (NIRA)は、1974年、産業界、学界、労働界、地方公共団体などの代表の発起により、総合研究開発機構法に基づいて政府に認可された政策志向型の研究機関で、官民各界からの出資、寄付による基金で運営されています。
NIRAの主な目的は、平和の理念に基づき現代社会が直面する複雑な諸問題の解明に寄与するため、自主的・長期的な視点をもって総合的な調査研究を実施することで、その研究の対象は時代の潮流をとらえつつ、経済、政治、社会、行政、地域、国際などの領域にわたっています。
このために、総合的な研究開発の実施を基本として、研究情報の提供や国内外の多くの研究機関との交流、研究助成、支援育成など積極的な活動を展開しています。

時代に先駆ける進歩的な思想が生まれる都市、従来の既成概念を打ち破る革新的な技術が開発される都市、アヴァンギャルドな芸術家が集い、競い合って革命的な作品を産み出す都市―「創造都市」とはこのような新しい都市のモデルをさす概念であり、グローバル化と知識情報化の大波の中で容赦ない都市間競争にさらされ、出口の見えない「都市危機」に喘ぐ多くの都市にとって、「未来への展望」をさし示す政策目標でもある。欧米ではボローニャ、バルセロナ、モントリオールなどが代表的な創造都市として評価されており、日本では金沢市や横浜市が注目されている。

本書は現代都市のあり方を探ろうとする研究者や学生、都市危機からの脱却に腐心する政策担当者、さらには、日常的なまちづくりの現場で苦悩する広範な市民の皆さんに「創造都市」の理論的魅力と政策的可能性をダイナミックに生きいきと伝えたいという思いから、創造都市の理論的課題と政策的実践の2部構成を取り、日本における都市研究の最先端に位置する研究者と都市政策の現場で活躍する政策担当者との共同作業によって生み出された協奏曲である。

本書前半の「第Ⅰ部 創造都市をめぐる理論とガバナンス」においては、21世紀初頭の代表的な都市論群をなす世界都市論、コンパクトシティ論との交錯と比較の中で、創造都市論の位相を際立たせ、日本における展開を辿り、その実現に際して、とりわけ重要な戦略的課題となる都市文化政策と産業政策との融合や、新しい公共を担う財政的な見通し、さらには外国人との多文化共生のあり方、そして、創造的都市政策のための指標を取り上げて理論的に検討を加えている。

後半の「第Ⅱ部 政策実践の現場から」においては、北の大地に根ざした芸術文化の薫りある独自の創造都市(アイデアシティ)を目指す札幌市、宮沢賢治の農民芸術論を現代に生かす「暮らし文化のまち」づくりをすすめる盛岡市、「杜の都」から音楽・演劇・芸術の多様な文化都市への進化を遂げる仙台市、BankART 1929など都心に創造界隈を作り出し、創造都市のリーダーとなりつつある横浜市、重工業都市から「ものづくりと文化創造」の都市への転換を図る北九州市、そして、アジアに向かって創造都市の挑戦を続ける福岡市の実際の姿をそれぞれの最前線で奮闘する自治体職員並びに経験者の手によって描き出していただいた。

本書を生み出す共同作業はあるときは理論と政策の狭間で厳しい議論を呼び、また、あるときは豊穣な余韻を含んで展開されたが、こうした刺激的で創造的な営為の場を提供いただいたのは、総合研究開発機構(NIRA)が組織された「文化都市政策で創る都市の未来」研究会であった。比較的に短期間で本書を上梓することが出来たのは、刊行を温かく見守ってくださった担当の中牧弘允理事(国立民族学博物館教授)、飯笹佐代子主任研究員、さらには山本匡客員研究員(当時)の深甚なるご理解とご支援によるものであり、ここに深く感謝の念を表したい。また、出版事情の厳しい中で、快く刊行を引き受けていただいた学芸出版社の前田裕資氏、並びに迅速な作業を進めていただいた知念靖広氏に厚くお礼を申し上げる。

2007年 春

佐々木雅幸

本書は、総合研究開発機構(NIRA)の研究プロジェクトとして2005年10月から1年間をかけて実施された「文化都市政策で創る都市の未来―都市・地域における創造性向上のためのビジョン」の成果として編集されたものである。この研究プロジェクトの醍醐味は、何と言っても、学者と日本の代表的な都市の行政担当者、さらには企業経営者という多様なメンバーからなる研究会を組織し、議論を重ねることができたという点にあるだろう。それは、専門や立場の違うメンバーが一堂に会することにより、相互に刺激を受け、学びあう場でもあった。この異色のNIRA「文化都市政策で創る都市の未来」研究会が目指したのは、文化政策主導による21世紀型の都市政策を「文化都市政策」と位置づけ、国内外の動向を踏まえつつ、多角的な視点から創造的な都市空間の未来に向けた政策ビジョンを提示することであった。その際に議論の拠り所としたのが、目下、日本でも関心を集めている「創造都市」という考え方である。

さて、1974年にNIRAが設立されて以来、その30年をこえるあゆみのなかで「都市」と「文化」は研究のおおきな柱のひとつとなってきた。70年代には「行政の文化化」をスローガンとする都市文化行政の旗振り役をつとめ、80年代には「地方の時代」、「文化の時代」の掛け声のもとで地域開発や文化首都論の推進母体として機能し、90年代のバブル経済崩壊後はたんなる芸術文化の振興ではなく都市そのものの文化化、すなわち都市の総合的文化政策を構想する場となっていった。そして21世紀にはいると、市民活動や企業活動との連携による文化行政、つまり協働による「文化都市政策」の研究・開発に軸足をうつし、都市連携や創造性をキーワードに現状分析や未来展望にエネルギーを傾注してきた。本書の背景には、こうした30年に及ぶ「都市」と「文化」をめぐる地道な研究の積み重ねが存在している。特に、都市や地域の創造性・創造力を高め、魅力ある将来ビジョンを構想するにあたっては、本研究プロジェクトの直接の生みの親とでもいうべき先行研究の成果、端信行・中牧弘允・NIRA編『都市空間を創造する─越境時代の文化都市論』(日本経済評論社、2006年)もあわせて参考にしていただければ幸いである。

これまでのNIRAの一連の研究活動を通じて生み出されたのは出版物だけではない。国家の時代から「都市の時代」となった現代、都市間の連携やネットワーク化がいっそう意義を増してきている。折しも2006年5月に、企業メセナ協議会等の協力を得て開催した「日仏都市会議2006:都市の文化対話」において、「日仏都市間文化対話委員会」(仮称)が提案されたことを契機に、文化都市政策を推進するための都市自治体間のネットワーク構築への機運が高まっている。今後は、日仏を超えたグローバルな広がりが期待できそうである。

末筆ながら、研究会の座長として、また本書の編者として重責を担ってくださった佐々木雅幸教授をはじめ、研究会委員および協力者の方々、そして本書の刊行に当たって丹念な作業の労を惜しまなかった学芸出版社の前田裕資氏と知念靖広氏に、心より感謝を申し上げたい。またNIRA事務局の担当者として特に飯笹佐代子主任研究員の労を多としたい。
本書におさめられた各論考が「都市」と「文化」をめぐる政策論にそれぞれ一石を投じることを期待してやまない。

2007年2月

総合研究開発機構理事
国立民族学博物館教授
中牧弘允

『地域開発』((財)日本地域開発センター) 2007.8

本書は、「創造都市」に関するわが国の取り組みを「理論とガバナンス」そして「政策実践の現場」の両面から、その現在を浮き彫りにしようとするものである。
近年、世界中で創造都市論が注目されている。わが国における同論の第一人者である編者・佐々木雅幸氏は、創造都市を、バルセロナを例に4つの理由、すなわち①芸術創造のエネルギー、②創造産業群の発展、③市民の自治意識の高さ、④人類普遍の価値ある行動を提起する力量に富んだ都市、により定義づけ、都市の文化と“創造性”が都市政策の中心に移ってきたと述べる。

本書でも、その系譜について述べられているが、この都市概念は、1980年代、製造業の衰退により都市の産業の空洞化、人口減少、治安の悪化等が深刻な都市問題に直面した欧州の“地方都市の危機”を背景として、その再生のために提唱された都市政策論である。1995年、Ch.ランドリーとF.ビアンキーニが取りまとめた小冊子『創造都市』で紹介され、続く2000年にはランドリーによる『創造都市―都市イノベーターのための道具箱』が発表されている。

本書では、まず、第1部でこうした「創造都市」の概念を、加茂利男氏が同じグローバル化によって生み出され、対立する都市概念である「世界都市」との対比による都市概念の変遷をもって論じる。続く章において、佐々木氏が創造都市の概念を定義した上で、その後の各章において語られるのは、「コンパクトシティ」「文化政策と産業政策の統合」「民間と公共」そして「多文化共生」、最後に「メルクマール(指標化)」が論じられる。

第2部では、北は札幌から南は福岡まで、全国で取り組まれている創造都市への現場の実践へと引き継がれる。

本書から導き出されるのは、まず、都市の “創造性”に対する多様な視点である。副題に示された「文化政策とまちづくり」は、単に文化を「芸術文化」として捉えているものではない。創造都市とは「文化都市」という短絡的な都市論ではなく、従来の開発型の都市運営に対するアンチテーゼの諸相を包含する都市概念であることがわかる。

その一方、この都市概念が(少なくともわが国においては)未だ過渡期にあることがわかる。創造都市の多様な視点の中に解決の方向が漠然と見えながらも、20世紀の“負の遺産”が依然として対立要素として残されていることが示されている。そのため、終章の提言も、都市政策に係る行政運営のあり方に留まっている。
欧州発のこの都市概念が、今後、わが国においてどこに向かうのか。今後の方向性と都市の諸問題の解決の糸口を探すための最新の書であることは間違いないだろう。

(大阪デジタルコンテンツビジネス創出協議会/杉浦幹男)

『建築士』((社)日本建築士会連合会) 2007.8

世界各国多くの都市があり、その都市における政策は様々であるが、私たち人間が生きていくうえで、魅力ある都市への変貌は何時の時代も求められている。
本書は「創造都市」というキーワードを基に、創造都市の概念や、創造都市と呼ばれる都市の特徴や紹介、また創造都市に求められる政策や手法等が10数名の執筆者により構成されている。

第1部では、創造都市の定義やイタリアのボローニャを始めとする諸外国における創造都市への取り組み、創造都市へとなるべく政策、都市の創造性の指標化など、創造都市とはいかなる都市なのか、様々な角度から述べられている。
どの執筆者も創造都市を語る場合に文化政策の重要性を述べていて、そう言えば、1000年の長きにわたり繁栄してきたかの古代ローマ帝国でも多くの皇帝が、国民生活の向上に寄与するために様々な文化施設を建設していたこともうなづける。もちろん文化政策は、ハード面だけでなくソフト面の充実を図ることももちろん重要ではあるが。

第2部ではわが国において創造都市を目指しているその都市(札幌、盛岡、仙台、北九州等)の取り組みを紹介している。各都市のプロフィールも表に纏めてあり、その都市の基礎データや政策等が一目で分かるようになっていて、各都市がそれぞれの戦略の基、政策を実現し、創造都市への転換を目指しているのかが、十分読み取れる内容となっている。

また、都市の紹介だけでなく、農村(冨田ファーム)を紹介したコラム欄は非常に新鮮な気分が得られる。

読後、「創造都市」の実現は現在の首相が提言している「美しい日本」に向けての一歩だと思った。

(米盛司郎)

『ESP』((社)経済企画協会) 2007.6

都市の魅力とは、何であろうか。経済の高度成長は、機械化による大量生産、大量消費を推し進め、自治体は、国の後押しのもと公共事業を積極的に行い、都市を発展させてきた。しかしながら、グローバル化の大きな流れ、バブル崩壊による長期の不況は多くの都市に産業の空洞化をもたらしている。都市間競争が激化していく中、自治体にとって地域の再生・活性化が急務となっている。そのような中で、注目を集めているのが創造都市という新しい都市の概念である。

本書は、理論編と実践編の2部から構成されており、創造都市論の最先端を走る研究者と都市政策の現場で活躍する自治体担当者がそれぞれ執筆を担当している。
「第Ⅰ部 創造都市をめぐる理論とガバナンス」では、ニューヨークや東京といった巨大都市が標榜した世界都市と対比しつつ、創造都市が台頭してきた系譜を辿る。創造都市論に大きなインパクトを与え、今なお国際的なリーダーとして牽引しているランドリー、フロリダの理論をわかりやすく解説し、先駆的な都市であるイタリアのボローニャの事例から創造都市の条件をみている。そして、コンパクトシティと創造性との関連や、インセンティブという切り口で、創造的産業を考察し、文化政策と産業政策の統合を図るという視点は、大変興味深い。また民間が担う公共についての提言や多民族、多文化化へ向かう日本社会の創造の可能性についても言及し、創造への指標化にも試みている。

「第Ⅱ部 政策実践の現場から」では、日本における創造都市の先駆的存在でもある横浜市をはじめとして、札幌市、盛岡市、仙台市、北九州市、福岡市での取り組みを、具体的事例を基に報告する。気候風土も異なれば、根付いている文化、市民気質も違う日本有数の都市での事例は、ケーススタディとして十分満足できるボリュームである。都市の魅力を再発見するとともに、都市政策の潮流を感じることができる。

本書は、総合研究開発機構(NIRA)の「文化都市政策で創る都市の未来」研究会の成果として編集されている。学者、行政担当者などによって構成された同研究会は、「理論と政策の狭間で厳しい議論を呼び、また、あるときは豊穣な余韻を含んで展開された」とはしがきで述べられている。それを踏まえた上で、理論編、実践編を読み比べてみるのも面白いかもしれない。「国家」から「都市」へとパラダイム変換が起きている中、都市の魅力を引き出そうと腐心している行政、市民にとって、創造都市へのガイドラインとして、大いに役立つのではないか。

(大島礼)

『地方行政』(時事通信社) 2007.4.23

グローバル化と地方分権化の進展、さらにはバブル崩壊後の長引く閉塞感から脱しつつあるとはいえ、依然として続く財政難等を背景に、持続可能な地域再生に向けて、従来の開発型とは異なる発想や新たな政策が求められている。その際、人を惹き付ける魅力のある都市・地域にするために、自然環境や文化、市民の活力や能力等、地域に固有の資源を戦略的かつ有効に活用しながら、いかに「創造性(創造力)を高めていくのかがいっそう重要な課題となっている。そうした中で日本においても近年、にわかに脚光を浴びるようになったのが、イギリスの都市計画家チャールズ・ランドリーが最初に提唱した「創造都市(クリエイティブ・シティ)という考え方である。大量生産時代から知識経済時代へ移行する中、規模は小さくとも独自の文化的創造力で都市の繁栄を享受でき得る新たな都市ヴィジョンとして、今や「創造都市」は日本のみならず韓国や中国においても政策上のキーワードとなりつつある。

理論と政策的可能性をダイナミックに

では、「創造都市」とはいかなる概念であり、どのように有効なのか。その理論的魅力と政策的可能性の双方を、ダイナミックかつ具体的に解き明かそうとしているのが本書である。そして本書の醍醐味の一つは、理論面での最新動向を踏まえた議論とともに、都市政策や文化政策の現場で日々奮闘する行政担当者、あるいは経験者の目から語られる事例報告が充実していることであろう。

編者は創造都市論の第一人者、佐々木雅幸・大阪市立大学大学院創造都市研究科教授。各論考は、総合研究開発機構(NIRA)が主宰した「文化都市政策で創る都市の未来」研究会での議論がベースとなっている。学者と政策担当者が一堂に会した同研究会は「理論と政策の狭間で厳しい議論を呼び、また、あるときは豊穣な余韻を含んで展開された」刺激に満ちた場であったと「はしがき」にある。そうしたある種の緊張感を行間に感じ取りながら読み進めるのも一興かもしれない。

内容は二部構成。前半の第Ⅰ部〈創造都市をめぐる理論とガバナンス〉ではまず、都市論の最前線を照射し、創造都市論の台頭と展開について世界都市論やコンパクトシティ論と比較しつつ論じされる。続いて創造的産業の振興や新しい公共を担う財政のあり方、多文化の共生などの課題に着目し、創造都市ビジョンを支える仕組みや政策的方向性、さらには都市の創造性を測るための前提条件や方法論について考察される。

後半の第Ⅱ部〈政策実践の現場から〉には、国内六都市の事例報告が収められている。「sapporo ideas city」を掲げ、豊かな自然を活かした創造都市を模索する札幌市、「暮らし文化」そのものを地域ブランドとするまちづくりに取り組む盛岡市、「楽都」「劇都」「ART仙台」として多様な文化政策の実践を通じた文化創造を図る仙台市、「クリエイティブシティ・ヨコハマ」のさらなる推進に努める横浜市、工業都市から「ものづくりのまち」を牽引する文化創造への転換を図る北九州市、そして「都市文化政策」のもとに「アート」の活用によるまちづくりを推進する福岡市。これら地理的条件や歴史的背景、産業構造も異なる諸都市が、その固有性を活かしながら独自の路線を模索するプロセスは、創造的な都市政策を考える上で多くの示唆に満ちている。

行政、そして市民が地域再生に向けて真摯に立ち向かい、変革への道筋を問うための「理論と実践」のハンドブックとして、本書は大いに活用できそうだ。

『全国商工新聞』 2007.5.21

まちづくり3法が改正され、「コンパクトシティへの挑戦」が話題にもなっていますが、本書は「創造都市」をキーワードに都市のあり方を探ろうとする研究者、政策担当者らの共同研究の成果です。

創造都市とは、ニューヨークやロンドン、東京などの世界都市に対し、「規模は小さくてもすぐれた産業や文化・技術の創造力をもち、国際的なネットワークを持つ多くの都市をより普遍性のある現在都市として概念化した」ものです。都市政策のなかに「文化と創造性」という視点が据えられているところに特徴があります。

それはなぜか。佐々木氏は「20世紀が大量生産・大量消費に基づく工業化の世紀であり、大企業中心の大きな政府の時代であったとすると21世紀はそのような画一化した大量生産システムよりはむしろ、創造性あふれる感性をもち先端的なアイデアを生み出す人々が主体になって、知識と情報をベースにした経済社会に移ろうとしている──それゆえ当然、巨大企業と大規模工場とが都市の中心に座るのではなく、むしろ、創造的な活動を行う市民、あるいは小さくても創造的な事業をおこなう企業が集まって都市が発展する」と述べます。

Ⅰ部では、創造都市政策の理論、Ⅱ部では、「政策実践の現場」からとして、北の大地に根ざした芸術文化の薫りある創造都市をめざす札幌、「暮らし文化のまち」づくりをすすめる盛岡、仙台、横浜など6都市のとりくみが紹介されています。
今日のまちづくりを再び画一的なハコモノづくりに終わらせてはなりません。
「文化と産業が共鳴するまち」づくりへぜひ参考にしていただきたい労作です。

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