林直樹「無住でも再興の芽を残す」+斉藤俊幸「地域ビジネスとしての粗放農業の可能性」
出演
イベント内容
廃村の危機が注目されています。活性化か撤退かの二択では住民の幸せもなく、国土環境も食料も維持できないのではないでしょうか。集落の長老も予測可能な危機を眼前にして過去に拘るだけで良いのでしょうか。
ムラの終わりを自覚せざるを得なくなった今こそ、実はイノベーションのチャンスなのです。PPPによる経営力導入と、中量生産ができる加工設備への国の直接投資で、どんなに人口が減っても小さな予算で農地と農村を維持する道は開けるのです。
肉牛の放牧、受精卵、大豆ミート事業など農地の粗放的利用による地域ビジネスの事例も出てきました。
今こそ決断の時だと思います。
第1回セミナーでは「撤退」という選択肢もあると主張されてきた林直樹さん、第2回には「むらおこし」だけでなく「むらおさめ」の必要を説かれている作野広和さんをお迎えし、それぞれのお考えをお話しいただいたうえで議論します。ぜひご視聴ください。
-斉藤俊幸
プログラム
第1回
2024年5月22日 19時~21時 (予定)
林 直樹「無住でも再興の芽を残す」
斉藤俊幸「地域ビジネスとしての粗放農業の可能性」
対談:斉藤俊幸(地域活性化センターシニアフェロー)・林直樹(金沢大学)
第2回
2024年5月29日 19時~21時 (予定)
作野広和「集落の今後と「むらおさめ」」
斉藤俊幸「外部後継者のバトンタッチに必要なこと」
対談:斉藤俊幸(地域活性化センターシニアフェロー)・作野広和(島根大学)
登壇者
斉藤 俊幸(さいとうとしゆき)
地域再生マネージャー、実務家研究者、博士(学術)。
1955年東京都生まれ。芝浦工業大学工学部建築工学科畑研究室卒業、高知工科大学大学院博士後期課程社会人特別コース修了。
地域再生マネージャーとして地域に住み込み活動したことが総務省の地域おこし協力隊のモデルの一つとなり制度化された。買い物難民の存在を日本で初めて問題提起した。
6次産業化委員会(内閣府)、農福連携委員会(農水省)、有人国境離島委員会(内閣府)を歴任。近年は総務省地域活性化センターシニアフェローに就任し後進の指導にあたり、地域活性学会において実務家研究者の普及に努めている。
主な編著書は次のとおり。編著:『地域活性化未来戦略』、分担執筆:『知られざる日本の地域力―平成の世間師たちが語る見知らん五つ星』
林 直樹(はやし なおき)
金沢大学人間社会研究域地域創造学系・准教授。
1972年生まれ。京都大学大学院農学研究科博士後期課程修了、博士(農学)。
人間文化研究機構総合地球環境学研究所研究部・プロジェクト研究員、横浜国立大学大学院環境情報研究院・産学連携研究員、東京大学大学院農学生命科学研究科特任准教授などを経て現在に至る。
主な編著書は次のとおり。単著:『撤退と再興の農村戦略』、編著:『撤退の農村計画』、共著:『地域再生の失敗学』『秋田・廃村の記録』、分担執筆:『里山・里海―自然の恵みと人々の暮らし』