橋本直樹×羽端大×半谷英里子×江口晋太朗×松本優真「デザインで政策を変える──経産省版デザインスクール“Policy Design School”とは」コモングッドトークvol.7
出演
【イベント内容】
新型コロナウイルスの蔓延とともに、これまで顕在、潜在的であった社会や都市のあり方、人の暮らしや生活、社会基盤のあり方そのものが根底から問い直される時代となりました。
「私」と「公」の関係への問い直し。求められる「共」のあり方と「私」とのつながり。持続的な社会とその生態系に必要なもの。
思想や哲学を持ち、社会基盤の再構築や資本との付き合い方を捉え直すとともに、私(たち)が置かれている社会環境を取り巻くあらゆる分野を横断、越境しながら、これからの文化や社会、経済におけるオルタナティブな可能性について対話いたします。
企画は、ニュースレター「コモングッドをもとめて」を運営するTOKYObetaの江口と、学芸出版社の松本をモデレーターに、毎回、ゲストとともに考えていきます。
第7回目には、このほど経済産業省版デザインスクール「Policy Design School」を立ち上げられた、STUDIO POLICY DESIGNの橋本直樹さん、羽端大さん、半谷英里子さんをゲストにお迎えしました。
公共の政策にデザインを取り入れる意味や、今回有志でデザインスクールを立ち上げようと考えられた経緯、デザインによる社会課題への政策的アプローチが持つ今後の可能性などについて、幅広く議論する時間になりました。
【登壇者】
橋本直樹(はしもと・なおき)
一般社団法人STUDIO POLICY DESIGN 代表理事
1986年兵庫県生まれ。東大法学部卒業後、2010年より中央官庁に勤める。国家公務員として初めて、美術大学院(米国パーソンズ美術大学)に留学し、MFA(美術学修士号)を修了。これまで、クールジャパン政策や知的財産政策等の行政分野に従事。現在は、デザイン経営の推進、デザイン手法により政策立案を行うPolicy Design Schoolの企画・運営に携わる。その他、NPO法人PolicyGarageを立ち上げ、武蔵野美術大学政策デザインラボ協力研究員に着任する等、行政組織の内外から、デザイン手法の実践・普及を行う。
羽端 大(はばた・だい)
一般社団法人STUDIO POLICY DESIGN 共同設⽴者/理事
1989年奈良県生まれ。京都大学法学部卒業後、2011年より中央官庁で勤務。政府の成長戦略や、イノベーション政策、スタートアップ政策、2025年大阪・関西万博の企画等に従事。米パーソンズ美術大学大学院において、政策分野へのデザインの活用に関する研究を行う(MFA/美術学修士)。中央省庁での業務の傍ら、一般社団法人STUDIO POLICY DESIGNを共同設立し、政策の現場におけるデザインの活用に関するリサーチと実践を行う。
半谷英里子(はんたに・えりこ)
一般社団法人STUDIO POLICY DESIGN 共同設⽴者/理事
1985年東京都生まれ。慶應義塾大学理工学研究科卒業後、2010年より中央官庁で勤務。地方創生政策、環境政策、研究開発政策、福島復興に関わる業務等に従事。米パーソンズ美術大学大学院において、政策分野へのデザインの活用に関する研究を行う(MFA/美術学修士)。2019年よりニューヨーク・パーソンズ美術大学大学院に留学し、MFA(美術学修士)を取得。また留学・業務の傍ら、一般社団法人STUDIO POLICY DESIGNを共同設立し、政策現場における様々なデザインアプローチの活用について模索中。猫好き。
【モデレーター】
江口 晋太朗
編集者、ジャーナリスト、プロデューサー。TOKYObeta代表。「都市と生活の編集を通じて、誰がもその人らしい暮らしができる社会に」をテーマに、都市開発、地域再生、空間プロデュース、事業開発、ブランディングなど幅広く取り組む。著書に『実践から学ぶ地方創生と地域金融』(学芸出版社)『孤立する都市つながる街』(日本経済新聞社出版社)『日本のシビックエコノミー』(フィルムアート社)他。
松本 優真
学芸出版社編集部。1991年生まれ。
関連書籍
『実践から学ぶ地方創生と地域金融』
山口省蔵・江口晋太朗 著
A5判・240頁・本体2400円+税
まちの持続可能な経済循環は、地域資源を活かした課題解決に取り組む事業者や行政と、受け身の体制を脱し創造的な支援や連携を目指す地域金融機関の協働から生まれる。本書では各地の意欲的なプロジェクト11事例を取り上げ、背景にあるキーパーソンやステークホルダーの関係性を紐解き、事業スキームのポイントを解説する。