宮田浩介×伊藤将人「インクルーシブな自転車社会のつくり方ーージェンダー・年齢・国籍から考える移動の公正さ」

主催 学芸出版社
※詳細は主催団体等にお問い合わせください。

内容

自転車は環境にも健康にもやさしい移動手段として注目されていますが、「誰にとって走りやすいか」「どこまでが安心して使えるのか」は、性別や年齢、国籍、暮らし方によって大きく異なります。
こうした違いは、単に交通環境の整備の問題にとどまらず、社会がどのような人を前提に設計されているかという“構造的な公正さ”の問題を映し出しています。

社会学者の伊藤将人さんは、連載「移動の〈自由〉は誰のものか」や著書『移動と階級』で、移動をめぐる不平等や、そこに潜む課題を問いかけてきました。移動とは、働き方や生活のスタイル、そして社会参加のあり方をも左右する、根源的な社会問題です。

一方、『世界に学ぶ自転車都市のつくりかた』の著者・宮田浩介さんは、海外の都市をフィールドに、人々の多様な生を包み込む社会環境づくりの実践を紹介してきました。安全で快適な交通空間を整えることは、単にまちを便利にすることではなく、社会の中で誰が「移動する権利」を持ち、誰が周縁化されているのかを問い直す行為でもあります。

今回のイベントでは、「移動の公正さ」を切り口に、誰もが安心して移動し、参加できる社会のあり方を考えます。
自転車をめぐる実例を手がかりに、性別・年齢・国籍などの差異を超えて、共に生きる社会をどう築けるのか――。

 

本イベントは、誰もが安心して移動し、社会に参加できる仕組みを考えるオープンな場です。
個人の移動経験から社会の構造までを見つめ直すディスカッションに、性別や世代、立場を問わず、関心のある方ならどなたでもぜひご参加ください。

ゲストプロフィール

宮田浩介(みやた・こうすけ)

日本自転車大使館(Cycling Embassy of Japan)、バイシクルエコロジージャパン、自転車活用推進研究会所属。専門である語学や文学の経験を活かし、自転車利用を推進する世界各地の人々と交流。ニューヨークの街路改革に関わってきた市民団体が発行するビジョン・ゼロ・シティーズ・ジャーナルに “The Unique Safety of Cycling in Tokyo”(東京における自転車利用の安全面の特性)を寄稿するなど、国内外の自転車政策について発信している。編著書に『世界に学ぶ自転車都市のつくりかた』(学芸出版社)。

伊藤将人(いとう・まさと)

長野県出身。国際大学グローバル・コミュニケーション・センター研究員・講師。長野大学環境ツーリズム学部卒業、一橋大学大学院社会学研究科博士後期課程修了。戦後日本における地方移住政策史の研究で博士号を取得(社会学、一橋大学)。大東文化大学社会学研究所 兼任研究員、立命館大学衣笠総合研究機構客員研究員、武蔵野大学アントレプレナーシップ研究所客員研究員、NTT東日本地域循環型ミライ研究所客員研究員。地方移住や関係人口、観光など地域を超える人の移動に関する研究や、持続可能なまちづくりのための研究・実践に携わる。著書に『数字とファクトから読み解く 地方移住プロモーション』(学芸出版社)『移動と階級』(講談社)がある。

 

検索

まち座のコンテンツを検索

検索対象を指定

学芸出版社の書籍を検索